2019年11月29日金曜日

魅力

本日は直行で午前中は品川、午後からは溜池山王でフォーラムに参加しました。毎年このシーズンは様々なイベントでITのトレンドを見学していますが、好奇心があるので出かけますが、おそらく興味がなければ行動しないと思います。毎年飽きないのも、ITが変化していく様子を拝見できるからでしょう。もう一つ感じるのは、各社の展示会で説明しているスタッフは皆、何社も数年毎に転職して今日に至っているエンジニアが多いということです。かつて弊社に所属していた、ある某社のスタッフとも長い付き合いになりますが、不思議なもので縁は簡単には切れないものです。企業もエンジニアもお互いにITの変化へ対応してきたからこそ、現在の存在があるわけです。常に変わらなければ生き残れないのが我々の業界です。だから魅力があるのでしょうね。

2019年11月28日木曜日

式典

昨日は某短大校40周年の記念式典に招かれました。午後からの受付でいきなり「表彰があります!」と告げられてびっくりしたのですが、感謝状の贈呈式がプログラムに組み込まれていました。私も一応、40年記念誌作成の実行委員会に属していたのですが、事務局側でほとんどの編集作業はなされており、業者選定とコラムの承認くらいの作業でした。式典には来賓も含め、百数十名の参加者がありました。記念講演は地元出身の女優の方が登壇されていましたが、私もはじめてお目にかかりました。式典後の交流会では門外不出と言われている中国・四川省の「変面」が演じられました。私も成都か重慶で一度だけ拝見したことがありますが、至近距離での演技は初めて観ましたが、あの仕掛けがどうなっているのか最後までわかりませんでした。今回はやや公的な催しでもありましたので、これからも社会のために微力ながらもお役に立てる行動ができればいいなと、あらためて感じた次第です。

2019年11月27日水曜日

懇親会

昨日は、求人でかつて大変お世話になった大学の先生方と感謝の意も込めてお礼の懇親会を催しました。79歳になられる先生は1年に一度くらいお会いしますが、大変お元気で過ごされており、小惑星探索機「はやぶさ」が来年12月に無事帰還するまでは生きていたいと嬉しそうに酒の席で話されていました。お付き合いは20年近くになりますが、何故か初めてお会いした時から先生との相性も良く、先生の魅力に惹かれたのですが、それは新卒で入社してきた教え子も慕っていた先生でもあったのです。私がたまたま初めての卒業生確保で出会った先生ですが、聞きましたところ経営陣からも一目置かれる存在の先生であったことを後に知りました。もう一方の方は現在、大学の経営陣のお一人ですが、お二方に大変お世話になったことと、双方にお会いされる機会が少ないこともあり、久しい対話も期待して私の方でセッティングさせていただきました。いい雰囲気で久々の懇親会を終了することができました。

2019年11月26日火曜日

話し相手になる

先日の少女誘拐事件は無事に解決の運びとなって本当に良かったと思います。もし、少女が警察に駆け込まなければ事件は現在も続いていたでしょう。今日は「話し相手になる」ことの重要性について書きます。人は誰でも話し相手を求めたいものですが、今日でも話し相手がいないという現代人は多いのではないでしょうか。特に歳を取ってくると孤独という寂しさは耐え難いものです。少年少女がSNSなどの誘いに乗るのも、身近に話し相手がいなくて寂しいからだと思われます。身内は傍にいても空気のような関係ですので、話し相手をしないと外部からの誘いがあると新鮮味も興味も抱く傾向にあります。大人でも仕事をしていれば誘いも多いし、好奇心を満たすことはできますが、人間は一人で家にいると寂しく感じるものです。 私自身の事を振り返っても、若い頃は連日深夜に帰っても「亭主元気で留守がいい」ではありませんが、子どももいるし寂しがる相手はいませんでした。しかしこの歳になってみると、女房から平日は早く帰宅して話し相手になってほしいと言われます。もし、これが育ち盛りの子どもだったらどうでしょうか。話し相手が家に居なければ外に求めるのではないでしょうか。女性活躍と言われながらも、家庭における子どもとの触れ合いだけは、後悔のないように大事にしてほしいと思います。私自身も子どもの頃に、学校から帰宅して家に誰もいないと辺りを探し回ったものです。一瞬でも家族の顔を見れば、安心して外へ遊びに出かけたものです。今回の事件でそんなことをふと思い投稿しました。

2019年11月25日月曜日

動物に学びたい

毎週の日曜日に、時々ですがNHKテレビ「ダーウィンが来る」を観ています。アフリカのサバンナでどちらかというと残飯荒らしで、見た目も良くないハイエナの実態を拝見しました。感心したのは、彼らの教育から学んだチームワークと真っ当な順位付けでした。順位でトップに君臨するのは沢山の子どもを産んで育てたメスなのです。一番下位は何と種付しか役割を果たさないオスでした。蜂の世界も、蟻の世界も、男性を退いて君臨するのは女王です。人間の世界も女性の役割をもっとさ尊重すべきだと思うのです。日本の経営陣や政治家にも、もっと女性は自信を持ってチャレンジしてほしいですね。すべての女性にそうあってほしいとは思いませんが、世の中に能力のある女性はたくさん隠れていると思うのです。30%目標という女性の活躍を推進する動きが日本には必要だと感じます。昨日のテレビで、あらためて我々は動物に少しは学んだ方が良いと思った次第です。ちなみに我が家でも女王(女房)が君臨しています。

2019年11月22日金曜日

格差をなくす

同一労働同一賃金の法律が来春から施行されるようです。平成10年前後の頃、日本には就職氷河期で正社員に採用されなかった多くの学生がいました。当時は契約社員として、正社員と同じ仕事をしながらも、事実、夜遅くまで仕事量をこなしても固定給のみで残業代を払わなかった大企業も多かったのです。今では考えられない話ですが、それで仕事を辞めた人も多々いたのだろうと想像します。あれから随分歳月も経ましたが、国も漸く重い腰を上げて改革に乗り出したという印象です。当時、まだ中小零細のIT企業でありました弊社は、不況は最大のチャンスと考えて大量に新入社員を採用しました。また就職できずにアルバイトしていたフリーターの大卒も積極的に採用しました。お陰様で当時の入社組も20年のキャリアを経て、現在は弊社の大黒柱となって活躍してくれています。新制度の施行は、働く人たちの立場を最優先に考え、極力格差をなくすという事が世に問われたものだと思います。

2019年11月21日木曜日

雇用制度

ご承知のように日本の年金制度は破綻しかねない状況なので、政府としても企業の定年制を延長し、国民の年金受給を抑えることを目的に企業の従業員を雇用延長制度が打ち出されています。日本人の平均寿命も延びて、働ける年齢も伸びてきていることは事実です。近年、女性の社会進出を促進しているのも労働者の保険料収入を国の財源として考えているからだと思います。印象としてはどうも長期的な計画のもとに政策が施行されているというよりも、1100兆円もの財政赤字を抱える現状で、これ以上赤字国債を発行して財源にするには限界があるのでしょう。定年延長すれば、厚生年金の保険料収入も増えるし、年金の支出も抑えられます。これから先の超少子高齢化社会を乗り切るには他に方法がないとのことでしょう。本日の勉強会は、企業として雇用制度の見直しが迫られていることを経営者自身が自覚し、就業規則を始めとした制度を再検討する必要があるというものでした。

2019年11月20日水曜日

成長

先日、業界のフットサル大会が開催されました。今年初めて出張で応援に行けなかったのですが、弊社のチームもよく踏ん張って闘ってくれて、グループ2位となり20位以内の決勝トーナメントへ進出できました。この大会がスタートして15年くらいになりますが、最初はグループ内での予選では毎年初戦で敗退していました。ここ最近の5年以内で漸く1勝2勝と徐々に勝ち上がってくるチームへと成長しました。メンバーの顔ぶれもあまり変わっていないので新たな戦力の補充が必要となりますが、段々既存の選手の平均年齢も上がってきているところが悩みの種です。ビジネスと違って業界のスポーツ大会は弱肉強食の色合いもありますが、無名ながら漸く上位にランク付けされるようなチームになりましたので、ビジネスと同様に、チームの成長を生かすとともに、戦略的に知恵を絞りながら更に上位を目指していきたいと思います。

2019年11月19日火曜日

自然現象

いつも気象に悩まされている家内から、いつも「病は気から」の気は「天気の気」だと執拗に教えられていますが、今朝の通勤時に「気象は戦争にどのような影響を与えたか」というタイトルの文庫本を読んだらと渡されました。私の記憶では、終戦前の8月9日の米国による長崎への原爆投下が当初は小倉の予定であったという説は既に知っていたのですが、第二次世界大戦中の数々の戦争が気象によって作戦が何度も変更されたことを、この書籍の作者による研究で詳細に知ることができました。気象という自然現象が人々の生活や活動まで左右するわけです。特に地球温暖化の影響で夏の気温上昇が著しく、熱帯地方並みの気象になってきたり、台風の威力が予測を超える規模であったり、日本海沿岸の漁獲高にも異常が見られたりと、最近の自然現象の影響は多岐の現象に及んでいます。少なからず自然現象が精神疾病の増加にも影響して、うつ病の発症にも起因していると考えます。気圧の変化による過敏症で脳の酸欠状態で気分がすぐれない日常に苦しんでいる人も多いようです。今後、気象病に対して効果的な治療法が疾病の原因究明で見いだされることを切に希望します。

2019年11月18日月曜日

性善説と性悪説

私は孟子の思想が好きで学生時代までは性善説を支持していたのですが、大人社会の仲間入りしてからは荀子の唱える性悪説にも理解を示すようになりました。どちらの思想も中国古代の素晴らしい説であり、甲乙つけ難いのが事実だと思います。何故、週明けからこんな話をするのかと申しますと、最近のニュースを見ると世の中の状況が何か変な感じがするからです。報道しなかっただけで昔から状況は変わらないのではという人が多いのですが、私は明らかに現代社会の方が病んでいるように感じています。その理由を挙げればきりがないので省略しますが、家庭教育も学校教育も私たちが育った昭和の時代と明らかに変わってきたのは事実だと思います。人間は生まれた時の本性が善なのか、そもそも悪なのか遺伝子にも依るのでしょうが、育った環境の影響がとても大きいと思います。理想的には孟子の思想を重んじて、生きていく中で善を身に付けていけば良いのですが、家庭にも学校にも人が育つための環境が充足しているかというと、そこに以前にも増して様々な社会的格差があるのが現実ではないかと思います。

2019年11月15日金曜日

予定は未定

日常は常に予定を立てて行動していますが、突然の出来事が起きて予定が狂うことはよくあります。今週も親戚に突然の不幸があり、葬儀を優先するため当初の予定を大幅に変更しました。人生は途中で行き先を変えて臨機応変に対応することがあります。当初の予定を変えず無理に急用をスケジュールに入れると、結果的に虻蜂とらずになることがあります。若い頃の私は欲張るばかりにその傾向もありました。歳を重ねると過去を反省して、周囲に影響がなければ無理な予定は省くようにしています。お祝い事は予定が決まっていますが、人の不幸だけは予測がつきません。後で何とか対応できることと、優先すべきことを後回しにすると、後悔先に立たずとなることがあります。自分中心で動くか世間体を考えて行動するかは、大人としての判断が大変重要となります。時間は戻ってきませんが、後で後悔しないように常日頃から行動したいものです。人生において、予定は未定があり得るということです。

2019年11月13日水曜日

顧客

弊社もこの20年間で様変わりしましたが、世の中にある多くの会社もすべてが運と言いますか、ちょっとしたきっかけが会社に変化をもたらすものです。「犬も歩けば棒に当たる」というと悪い表現に聞こえますが、歩かなければ棒にも当たらないわけであります。これを人に例えると、「人も歩けばチャンスに巡り合う」とも言えます。歩かなければ人にもチャンスにも巡り合わないことになります。前職は建設業界でしたが、若い頃は靴底が擦り減るくらい朝から夜まで営業で歩いていました。基本的に現在でも理屈は過去と同じですが、時代とともにインターネットの普及で営業活動も格段に効率化されました。現在、弊社を応募する方たちの多くは比較的社風に魅力を感じるようですが、私は地道の営業による顧客一覧の劇的な変化が企業の成長に一番寄与していると考えています。それぞれの企業の社風と信用と顧客基盤は社員の人たちが自然とつくるものです。私は自分の子どもの躾と同様にあれこれと上から口出しをしてこなかったただけの話です。家内は子育て中に何かと子どもに口出をしていましたが、企業も参謀格の人はその役割が少しは人育てのために必要ではないでしょうか。人育てにおいては家庭も企業も共通しています。顧客によって育てられたと今は心から感じて感謝しています。

2019年11月12日火曜日

内助の功

来年2020年1月25日に弊社は40周年を迎えます。まだ100年企業と比較すると大した社歴ではありませんが、これから50年、60年もあっという間だと思います。この変化の早い業界で、順調に100年へ向かっての企業の階段を踏み外すことなく登れるかどうかは、すべて人財の成長レベルに懸かってくると考えます。ブランド力と採用が重要なのは、これからの会社の成長に欠かせないからです。マラソンと経営は同じで、途中で諦めて立ち止まれば必ず後退します。パワーをもたらす練習量と持続力があるかどうかなのです。その支えとなるのが家族の内助の功です。社員の御家族をご招待するのは、日頃の御礼と将来に対する安心を担保するためです。経営はマラソンと同じように、常に記録の更新を目指さなければなりません。我慢する力や忍耐力があれば、運も味方して自分では想像できない記録的なゴールを達成する事も可能となります。内助の功があればこそです。

2019年11月11日月曜日

マラソン

昨日の青空は正に秋らしい天衣無縫ともいえる快適さがありました。私も午前7時過ぎに自宅を出て、8時半からスタートの横浜マラソンのレースを見るために必死の思いで現地に向かいました。みなとみらいの富士ゼロックスビル前から、スタート後の選手団を追いかけて、途中、沿道で応援しながら結局山下公園まで歩きました。折り返しは新杉田付近なので1時間以上の待機となりましたが、終盤のあと3キロ地点での選手たちの苦しい様相は前半とまるっきり違って見えました。42.195キロのフルマラソンを完走することが尋常ではないのは応援しているこちらにも伝わりました。かつて私も5キロから始め、10キロ、ハーフと10年以上にわたり各地のマラソン大会に出場して記録にチャレンジしてきましたが、ハーフマラソンが自分としては限界と思い、残念ながらフルマラソンは一度もチャレンジ経験がありません。マラソンは途中で止まると走れなくなるので、歩かないで42.195キロの距離をゴールまで完走することは大変なことです。後半もゴールのパシフィコ横浜まで山下公園から歩きましたので、マラソンを走らない私まで普段と違って大変な運動になりました。昨日の一日だけで2万歩以上は歩いたと思いますが、万歩計を自宅に忘れて計測ができなかったのは残念でした。昨日はおそらくこの冬一番の天気だと思います。

2019年11月8日金曜日

天気病

以前より妻から「病は気から」の「気」は天気の「気」である事を教えられていたのですが、昨日TVで実際に天気病という疾患があることを初めて知りました。人によって気圧の変化に敏感に反応して体調を崩す傾向があるということです。主に頭痛や倦怠感に度々悩まされる人が国内に1千万人いると言われています。つまり10人に一人はこの類の病に悩んでいるという由々しき事態です。私も業界の健保組合で組合員の医療費の支出状況を毎年見てきましたが、精神的な疾病による医療費は年々右肩上がりで増えてきています。実際、天気病による苦痛などは本人でなければ分からないこともあり、多くの企業が従業員の体調不良への対応策に頭を抱えているのが現状です。実際に患者が悩んでいる天気病の相談に乗っている専門の医者もいますが、まだ一般的には広く知られていないようです。企業も働く人にとって心休まる職場かどうかは企業間でそれぞれ違いがありますが、貴重な人材を抱える企業としても予防対策も徐々に発想の転換が必要ではないでしょうか。気圧の変化に加えて仕事上のストレスなどが蓄積すると、多くの人が体調を崩しかねない現実にある事を関係者はもっと理解を示すべきだと思います。

2019年11月7日木曜日

用心

かつて祖母から「用心する」ことを教えられました。というのも、祖父が用心が足りず怪我ばかりしていた事があったからです。当時、子どもだった私の記憶の中にも、出稼ぎに行った建設現場で骨折したり、酔って自転車で転んだり、段々畑の上から落ちたり、山で滑って手を怪我したりという過去が残っています。頭脳も明晰で、芸術的なセンスもあり、手先も器用で大工仕事が得意だったりした祖父でしたが、反面には用心深さに欠けるところがあったように思います。反対に祖母は物事に対して用心深く、冷静で、失敗などは観たこともないし私の記憶にありません。世の中にはもっと用心していれば、間違いを起こさずに済むことが多々あります。私もどちらかというと用心が足りないと妻は申します。先祖の遺伝子もあるので、なるべく怪我が少なくて済むように諭されながら今日まで生きてきました。私も人に頼まれると断れず、つい欲が出て投資をしたことがありますが、大体においてすべて失敗という結果になっているようです。失敗に学ぶためにも、大きな賭けはしないほうが人生において得策だと思います。用心するに越したことはありません。私から見て偉大であった祖母の教えは未だに私の心の奥に残っています。

2019年11月6日水曜日

ダイバシティ

昨日は私の希望で某会社の女性役員の方と面会しました。お客様のダイバーシティが進んでいることをこの目で実感したかったからです。まだまだ北欧諸国と比べると男女間の格差はかなり社会的に存在します。北欧の社会は男女平等が普通で、税金が高額の代わり、大学までの教育費や老後も備えも不要で、国が国民負担の面倒を見ますので将来心配はありません。小国だから柔軟に透明性のある国の政策が実行できるのかもしれません。一方、日本は大国なので舵取りが難しいのか、何かと社会的なつけばかりが年々増えているような気がいたします。かつて細川政権時代に国民福祉税が執行されていればと、今になってみると考えたりします。かつて経験したことのない少子高齢化社会の時代を乗り切るには、一般財源では足りないので間接税で賄うしかないと思うのです。国債を発行して借金を増やすより、国民が等しく負担する間接税のほうが将来につけを残さない事にもなります。先に取り上げました日本のダイバーシティはまだ掛け声だけが先行しているように思います。現在進行しつつある働き方改革を通して、もっと女性の社会進出が男性並みになれば、現実的な思考が政治や企業の中で発揮されて、これまでにない活性化が組織にもたらされるものと期待しているのです。

2019年11月5日火曜日

生きている会社

「生きている会社」は人を大切にする。たまたま某月間冊子の表題に出てきた言葉です。本当に人を大切だと思えば、人間は愚かな戦争などしないはずです。しかし未だに中東のシリア国境周辺では民族紛争が続いていますし、宗教上の対立など人を人だと尊重しない空気はここかしこに見られます。先日のラグビーW杯で来日したリトアニア政府の一団が、第一次世界大戦以降にナチスドイツの迫害から逃れた何千人ものユダヤ系難民を、本国の命令に反してビザを発給して人命を救った、当時リトアニア領事代理であった杉原千畝の墓地を訪ねたというニュースを耳にしました。人道という「困った人がいたら助ける」という日本人である彼の思いが、現在に至っても、リトアニアの人たちが心から日本人の気高い精神として脳裏から消えない気持ちを抱いていることがとても印象的でした。80年も前の話ですが、当時の人命が救われたためユダヤ系の民族が続いて今日に至っているわけです。そのように人の恩はいつまでも消えないのです。会社の話とは随分かけ離れていますが、会社も人を大切にしていれば、途中で危機的な状況があっても互いに協力し合って、経営も長く存続することと少しは共通しているのではないか思うわけです。

2019年11月1日金曜日

文化力

国力には経済力・軍事力・文化力があると言われますが、日本も米中に経済力・軍事力は及ばなくても文化力(芸術も含めたブランド力など)では負けないように、もっと日本独自の歴史ある文化力を世界に広めたいものです。個人的には米国の文化より欧州の文化が歴史的な蓄積があり私は好きです。ハロウィンも米国の収穫祭に悪霊を取り払う古代からの祭りのようですが、どうも日本人は外国の行事を本来の意味はあまり理解せず、外見ばかり真似ているような気がしてなりません。確かに仮装行事態は秋の運動会でもかつては行われていたので、私自身も機会があれば現実離れした格好もしてみたいとは思いますが、恥ずかしい気持ちが先立ち足を止めてしまいます。もっと日本は独自の文化力を世界に広めて、日本人としてのフィロソフィーを理解してもらう努力をすべきではないでしょうか。文化には様々なジャンルがありますし、日本にはそれが米中に比べて遥かに豊富だと思うからです。経済力や軍事力は手段であって、人間の本来の目的ではありません。寧ろ文化的な力が人間には必要なのではないでしょうか。昨日は世界遺産である首里城の正殿があっという間に火災で全焼してしまいました。今年の5月に初めて訪れたばかりなのですが、あの美しく歴史ある建物が無残にも無くなったことが信じられないとともに、沖縄の方々と同様に悲しい思いでなりません。