2020年5月29日金曜日

早朝のラジオで、タレントのサヘル・ローズさんという方のインタビューを1年ぶりに再度聴きました。ブログで紹介はしなかったと思いますので、感想を少し書かせていただきます。サヘルさんは1989年2月にイラン・イラク戦争の空爆で壊滅、13人の家族の中で一人だけ生き残った方です。その後、ボランティア団体としてテヘラン大学から来た養母に育てられて現在、日本でタレントとして活躍されています。聴いていてとても印象に残ったことは、彼女の養母に対する愛情表現と弱い自分を大事にするという人間としての志でした。実母は亡くなられたのですが、昔から「産みの親よりも育ての親」と言います。私も両親がいながら幼少時から祖父母に育てられましたが、先ずは親孝行は祖父母からという思いが最後までありました。自分の親は子どもを育ててなくても産みの親であることは間違いないので、祖父母がこの世を去った後に親の面倒を見ることにしました。育ててくれた親が大事だというサヘルさんのお気持ちがとてもよくわかります。さらに「弱い自分を大事にする」という話もすごく立派な考えだと感じました。兎角、人は他人と比較して自分を卑下したり、自分を責めたりしますが、自分の事を大切にされている心得をお聴ききして、さらに感動を覚えました。話を聴いているうちに、いつか私もイランへ行ってみたいと思った次第であります。

2020年5月28日木曜日

信仰

私は無信仰者ですが個人的に信仰を持つことはいいことだと考えています。まだ政治的イデオロギー色の濃かった大学時代に、大学内でも様々な宗教団体がサークル要員募集という隠れ蓑で信者を増やしている動きがありました。私の親しくしている仲間は殆どがイデオロギー対立に負けたのか入信していきました。私も無理やり集会に連れていかれて幹部の方から強烈な説得を受けましたが、断固としてイデオロギーの対立で相手との議論に負けたくなかったのです。つまり私自身にも学生時代から宗教団体との議論にも負けない自分なりの強いイデオロギーが存在したからです。あれから40年以上が経ちましたが、ある宗教団体の人たちとの付き合いは現在も続いていますが、熱心な政党支持者を母体として政治が国民目線からずれない様なチェック機能を十分に果たされていると第三者的にみています。私の実家は元来浄土宗で親戚筋は大体浄土真宗のようです。私は無信仰者ですが、ご先祖様の位牌を置くために自宅には仏壇だけは置いて、一年365日、毎日のように仏壇には水とお茶、お供え物しつつ合掌することを心掛けています。つまり、人間はぶれない真っ当な信念が必要だから信仰を持つのもいいことだと今回は言いたかったのです。大事なことは他人の信仰を尊重し、決して他宗教を批判しないことです。つまり歴史ある宗教には学ぶことが多々あるからです。

2020年5月27日水曜日

SNS

私は拡散し易いSNSはあまり使っていません。無論1対NのSNSの利用は極力控えています。理由は不特定多数の人には色んな考え方があるので、受け止め方次第で精神的なダメージが大きい場合もあるツールだからです。フェイスブックも時々投稿しますが、ほとんどお友達の掲載記事を拝見するだけです。代わりにブログは一方通行の発信ツールなので10数年使っています。ブログも当初は匿名で自由に言いたいことを投稿していましたが、折角なので会社のHPに掲載して公開するようにしました。しかし、一方では匿名ではないので何でも思っていることが自由に書けない不自由さはあります。投稿記事を世の中に公開するという事は、投稿者としてそれなに書いた責任が伴うと思うからです。SNSでの誹謗中傷が死亡事故に繋がり、ニュースを下に水面下で話題になっていますが、SNSはややもすると使い方次第でとても危険な攻撃材料のツールと化すから使用上は注意が必要です。リアルな対話の中で話される内容であれば対面の議論で済みますが、バーチャルでしかも不特定な差出人によるメッセージの内容は、受け手に相当な精神的ダメージを伴うので厳に慎むべきです。相手を思いやることがネットの世界では大変重要なことだと思うのです。皆一人ひとり受け止め方の度合いは違うのだ、という事を常に発信側は意識すべきです。便利さの裏にはデメリットもあることを、ユーザー自身が覚悟しなければならないことをあらためて感じさせられた出来事でした。

2020年5月26日火曜日

出勤

政府の新型コロナウイルス感染防止のための非常事態宣言が発令されて約1か月半、私は一度も会社に来ませんでした。まるで10年間の休みを一度に取得したような、これまでの人生で経験のない働き方改革を自ら実践しました。この間、経理関係の人は決算処理もあり出勤していましたが、稟議書の決済も電子印鑑、学生の面接から各種会議やミーティングもすべてZOOMを使って仕事をこなしました。社員もテレワーク態勢を4月から実施していますので、90%以上の在宅勤務率だったようです。職種にも依りますが、我々のようなIT企業は実際にやればできるのですが、お客様の立場もあり、国内企業として中々従来の慣習を変えることを躊躇します。突然の新型コロナウイルスにより、これまでの働き方が半ば強引に改革されましたので、これを機に出遅れたデジタル化を一挙に進めるには最大の好機だと考えます。昨日の解除宣言の影響なのか、一夜明けた今日は多くのサラリーマンが出勤している光景を目にしましたが、再び感染が拡大しないためにも在宅勤務や時差出勤を今後も積極的に推し進めるべきだと思います。今後は地方から都会へ出てこなくても、地方にいて仕事ができる環境づくりが必要だと考えますし、まだまだ日本には変えていかなければならないことが山積しています。

2020年5月25日月曜日

出稼ぎ

昨日のある特集で、世界の仕送りが今回の新型コロナ感染拡大の影響で11兆円減少しているという報道がありました。日本国内にも海外研修生が数十万人と言われています、まだ海外で技術研修を受けて自国経済の繁栄に寄与する目的であればよいのですが、単なる出稼ぎ労働がグローバル世界でも多いのに驚きました。出稼ぎによる仕送りで家族の生活は助かりますが、それでは何も国家が繁栄しないと思うのです。日本国内でも地方から出稼ぎに来て、故郷へ仕送りをしても家族は生活の足しになり金銭的には喜びますが、地方には何も経済的に寄与しないのです。フィリピンが出稼ぎが多く、今でも途上国から抜け切れていない国情と似ています。私たちの仕事も同じように、単なる労務の提供だけでは金銭的に潤っても企業にノウハウが残らないために、将来に向けて自らが繁栄するという道には至らないのです。今回の新型コロナウイルスで、国のリーダーが気づかなければならない最も大切なことは、労働力も含め、これまでの自国のサプライチェーンをもう一度検討して改めるべきところを再検討しなければならないという事です。単なる労賃を出稼ぎで稼ぐだけでは国の経済は繁栄しないので、自国でノウハウを溜めながら、不足部分を海外から補うという思考が必要となります。地方と都会の関係もこの機会に発想を変えて進むべきではないかと考えます。

2020年5月22日金曜日

生涯

今朝の朝刊に日本電産会長兼CEOの永守さんがテレワークに関してお話をされていて全く同感だと思いました。たった一度の人生の限られた時間を、これまでと変わらないような使い方をしていては勿体ないし老後に後悔するのでは、と多くの人が今回の長い巣籠り生活で感じたのではないでしょうか。これからはテレワークを活用し、人生の時間をより有効に、さらに意義あるものにしたいものです。在宅勤務は自ら人生を振り返って今後の在り方を自分自身が考える良い機会だと思います。但し、新しい試みで物事を進める場合、必ずメリットもあればデメリットもあります。リアルとバーチャルの世界をバランス良く融合させてこれからの新しい働き方を進めていくべきだと考えます。人生100年時代を迎えるにあたり、テレワークの活用がさらに国民全体に広がれば、多くの人たちがきっと、より健康で豊かな生涯を送れると思います。先日、アップルがAR端末を画期的な価格で発売するというニュースを見ました。将来はスマホなど持ち歩かなくても、ウェアラブル端末ですべての情報が処理できるような時代になることでしょう。

2020年5月21日木曜日

思考力

長年にわたり様々な立場の人と対話してきましたが、人は物事の捉え方にそれぞれ違った認識があることを年齢とともに理解できたような気がします。大切なことは、人の考えに耳を傾け、参考にしつつも、自分の人生観を下に独自の思考を形成することだと思います。独自の考えを持つことで、誰かが言ったとか言わないとか人のせいに段々しなくなります。生まれ育った家庭も環境も人それぞれ違うので、主義主張も違って当たり前です。お付き合いするうえでも大切な心掛けとしては、人との価値観の違いを知ることです。そのためには、より多くの方との対話を積み重ねることではないかと考えます。常に人は皆それぞれ考え方や認識レベルも違うということを知るべきです。ですから自分の思考力を生かせば独自の見方も次第に備わってきます。そうすると先行き不透明の時代を単に悲観するばかりでなく、ひょっとしたらチャンスがあるかもという発想も生まれます。様々な意見を参考につつ、自分の考えを身に付ける習慣を持つことで、皆さんもきっと自分自身の考えに自信もついてくると思います。

2020年5月20日水曜日

商売

もう10年近く通っている床屋さんと、たまたま隣接しているクリーニング屋さんとは長い付き合いですが、毎日多くのお客様と接しているにも拘らず、床屋さんからは「いつもの通りですか?」と散髪する前に聞かれたり、クリーニング屋さんは会員カードを見せなくても顧客番号まで覚えられたりと、こちらの方が感心しています。商売をする上で顧客の特徴を知ることは鉄則なのでしょうが、商売人としての積み重ねられた意識の高さに気づかされます。今朝も7時ごろにコンビニへ買い物を頼まれたのですが、近くにありながらもどうしても行きたくないコンビニの店舗があります。理由はもう10年以上前にオーナーの対応に嫌な思いをしたからです。顧客の印象を変えることは容易ではないという事を、私自身が顧客の立場で経験して学んでいる気がします。サラリーマン時代に会社の不始末でクレームの終息に大変苦労をしたことがあり、信頼を取り戻すことの大変さは経験上よくわかります。大事な事は常に相手の立場で考えることなのですが、人間はどうしても後先を考えず自分中心に言動しがちです。「人のふり見て我がふり直せ」と幼い頃の祖母の教えが今でも浮かんできます。商売は本当に難しいです。

2020年5月19日火曜日

結婚生活も長いと妻との関係も惰性で毎日を過ごしているようなものですが、夫婦で今まで経験したことのない2か月近くを自宅で一緒に過ごすと、普段は気付かなかった相手の欠点がぼろぼろと鏡に映し出されます。言葉遣い一つでも日々妻に注意されることで、会社内では注意されないような自分の失言を一刀両断に諭されることでハット我に返って反省したりしています。人は他人の欠点を面と向かって直接批判することはなかなかしません。つまり他人を批判しても人間関係がまずくなるだけで、自分にとって何の得にもならないからです。しかし妻は夫が他人から批判されることを避けようとするので気が付いたら夫を正すわけです。もし何も言ってくれる人がいなければ、おそらく現在の自分の存在はないだろうと思います。以前も話したと思いますが、私は社長になってからずっと何でも相談できる顧問の方をご意見番として雇ってまいりました。これも同じことで、人生の先輩に謙虚に学ぶことで自分自身の社長教育にもなると考えたからです。現在も顧問OBの方には逐次状況の報告をしていますが、私にとって何にも代えがたい貴重な存在だと感じています。今読んでいる「1兆ドルコーチ」という優れた書籍が私の手元にありますが、まさに私自身が師と仰いできたこれまでの顧問の存在と似ているのです。経営は一人では未熟なもので終わるので、常に自分自身を他人を鏡にして磨き続けなければならないと思います。社外から判断されるのは会社というより経営者自身だからです。今日も最後までお読みいただき有難うございました。

2020年5月18日月曜日

チャンス

毎日が家籠りで変化がないと、日にちも曜日の感覚も薄れます。家内がこのところ毎日、惚けのチェックなのか聴いてきますが、ややもすると間違えかねません。失礼ながら自由業の作家も毎日がこのような生活なのかと考えたりします。在宅勤務だと食事時間の間隔も短く感じられて食間に空腹感があまりありません。さて話は変わりますが今回のコロナによる在宅勤務は、仕事と生活を両立しながら苦労していた子育て中の女性にとって願ってもない機会の到来を招いたような気がいたします。一方で日本はホワイトカラーの生産性が欧米諸国と比べて極めて低い原因も幾らかテレワークの効果で解消されると思います。実際、今回の長い在宅勤務期間で日常の仕事が可能であることを実感した企業や社員も多いのではないでしょうか。今後、様々な分野で一気にオンライン化を進めて、時代の流れをコロナ前に戻すべきではないと考えます。時間と場所の考え方が大きく変化することで、デジタル時代のビジネスを後押しするものと思います。国民がIT化になれることで、遅れていたキャッシュレス経済もデータの活用も予想以上に早く進むものと考えます。IT後進国と言われている日本にとって、世の中を変える最大のチャンスだと考えるべきではないでしょうか。

2020年5月15日金曜日

貧困

先進国と言われる日本でも7人に1人の子どもが貧困だと言われています。しかし実際は、子どもが人に貧困を見せなかったり、貧困で親を恨んだりしないから表面化しないだけのようです。今朝もウォーキングで公園を散歩してきましたが、犬を連れて歩いている人が何人かいました。ペットの犬にとって世の中で飼い主は一人だけです。ですから自分の親だと思って飼い主に忠実で懐(なつ)きますし、他人は明確に他人と判断しますので懐(なつ)く度合いも飼い主とは全く違います。つまり人間の子どもも同じで、父親も母親もこの世に1人しかいませんから、親の愛情が注がれれば子どもは素直に受け入れるわけです。子どもは4歳になったら親を許す感情を持っているそうです。「三つ子の魂百まで」という諺がありましたが、実際は4歳になったら賢くなるのでしょう。両親が自分たちの都合で夫婦喧嘩しても子どもは両親を許せるほど冷静さを有しているようです。生活に困窮しても、外でいじめに遇うから虐待を受けても他人には決して貧困を見せないようです。その意味で子どもは両親のよき理解者であるわけですが、それをわからないのが人間の親たちのようです。人間は動物の親子の関係に、もっと謙虚に見習うべきだと思います。今回こんな話をしましたのは、たまたま児童文学作家の中島信子さんの話を聴いたからです。隠れた貧困の子どもたちを、親身に相談に乗ったり救っている人たちがこの世にいることも知っておきたいものです。

2020年5月14日木曜日

返済

新聞奨学生という勤労学生に対する新聞社の奨学金制度が当時もし無ければ、おそらく大学進学は出来ずに高卒で働いていたと思います。新聞購読数の減少で現在も当時と同じ奨学生制度があるのかは定かではありませんが、他の多くのアルバイト先でも勤労学生向けに奨学生制度を設けたらどうかと思ったりします。そのほかに日本育英会の特別奨学金や大学の返済不要の奨学金もありましたので、当時の方が経済的に恵まれていたかもしれません。国の奨学金制度は返済を要しますが、中には生活が困難で返済が滞っているという話も聞きます。何故そのような事態になるのか理解できませんが、累積すると奨学金の返済額も多額になるので、計画的に自己資金の見通しを立てなければ返済も難しくなるはずです。貯めなければ返済できないのですが、借金を自分のお金と勘違いして不要不急の消費に使っている人もいるのではないでしょうか。長年、会社の経営をしてきて感じるのは、内部留保を厚くして財務体質を強くしなければならないという事です。その意味では個人の生活も同じです。今回の新型コロナウイルスの影響で資金がショートするという惨事に多くの企業が見舞われ、様々な国の救済制度が発動されていますが、企業経営においても日頃の準備が如何に必要であるかが改めて理解させられます。

2020年5月13日水曜日

サービスの変化

近頃はコロナ感染リスクを避けて、飲食店への集客が減ったことでデリバリーやテイクアウトのサービスが多くなりました。この機会なので使ってみましたが、お店で食べるのとは場所の違いなのか、外食という楽しい雰囲気に比べるとやはり何か欠けているような印象を抱きます。外食は上げ膳下げ膳でお客様気分に浸れますが、自宅だとデリバリーやテイクアウトで味は変わらずとも後片付けだけは残ります。同じ料理でも場所が違えば雰囲気で美味しく感じるのでしょう。今後は飲食店のサービスとして、ネットで注文して特定の場所へデリバリーされたり、テイクアウトのサービスが当たり前となって増えてくることでしょう。消費者としては便利ですが、同様のサービスでご商売される業者の方は競争が激しくなると思います。しかし特定のお店でしか味わえないような料理は残ると思われます。我々のITビジネスも同様に、他社と同じようなサービスビジネスでは競争にさらされるので、自社の技術を如何に差別化したサービス事業に展開していくかが問われてくるでしょう。テレワークが浸透したことで今後、企業やビジネスマンの時間の使い方が大きく変化してくると思われます。従来のような時間やお金の消費の仕方は一段と効率化されていくと考えます。集団で弱点を補うことよりも、各々が鍛えて強くなって相手を倒すような強いチームの存在が必要とされるでしょう。

2020年5月12日火曜日

ラジオ深夜便

「早起きは三文の徳」と言いますが、小中高の時は朝寝坊で家族から叩き起こされることもしばしばありました。そんな自分が上京して早朝の新聞配達の仕事が務まるのだろうかという一抹の不安もありました。予想通り、朝寝坊して店主からも怒鳴られることも確かに何度か経験したことがあります。屁理屈を言っても仕方がないのですが、受験勉強で夜更かしも多かったので早朝の起床はとても辛らかったのです。翻って現在は歳をとったせいか、朝寝坊などまったく関係なくて普段から起床が早いので、細君からはご近所のことを考えてじっと横になっているように諭されたりするわけです。前置きが長くなりましたが、私はいつも3時59分からラジオ放送を聴くのが日課のために、早い時は3時ごろに目が覚めたりするのです。まだ新聞も届かない時間ですが、新聞入れに届くと嬉しいものですぐ手に取ったりするのですが、かつての若い頃に朝寝坊して新聞を配達すると「遅いぞ」と言わんばかりにお客様がすぐに取り出すのに、こちらは待たせたことが申し訳ない気持ちで一杯でした。配達が朝早くて「ご苦労さん」という有難い気持ちが伝わるのとは大きな違いです。今朝も、幕末から明治初期に活躍した勝海舟の夜叉孫に当たる高山みな子さんという方による、勝海舟にまつわるエピソードをインタビューとして聴きましたが、初めて耳にした歴史的なことも多くて、今回の放送時間も最高のひとときでした。是非、皆さんにもNHKラジオ深夜便の聴き逃しコーナーをお勧めいたします。明けても暮れてもメディアではコロナウイルスのニュースばかりで元気がなくなりますが、ちょっとした時間に深夜のラジオに耳を傾けるのも気が紛れて良いものです。

2020年5月11日月曜日

事件の涙

在宅勤務で増えたのはテレビを観る時間が長くなったことです。それ以前もテレビ好きな私は休日はテレビ漬けでもありますから、今回のように在宅勤務が続く場合はなるべく良い番組を選んで観ています。昨日の日曜日は朝から見たい番組ばかりですが、BS1の夜に放送された「事件の涙」をご覧になった人はいますでしょうか?番組の内容説明は省きますが、「世田谷一家殺害事件」「雪印食品牛肉偽装事件」「順天堂医院赤ちゃん取り違え事件」「新大久保駅転落事故」など世の中に起きた一部の事件ですが、忘れそうで忘れてはならない事件であり、事件後に家族の行く末はどうなっているのか、事件の発生を再び考えさせられる内容のものでした。防犯用の監視カメラが普及せざるをえない世の中に変わったのも、食品偽装事件を契機に業者による隠匿されたものが噴出した事件も多々ありました。一方、赤ちゃん取り違え事件は是枝映画作品のモデルにもなりました。新大久保駅転落事件は立派な韓国人留学生の行動に感動したものです。日本の社会も私たちが子どもの頃とはずいぶん変わりました。かつてと比較して大きく状況が変わってきているのは、家族関係も含めて地域社会に残虐な事件が多くなっているという悲しい現実が存在することです。どこに社会的な根本原因があるのか分かりませんが、政治・経済も含めて人間同士の不信感が積もり積もって人々の生活に格差をもたらし、終いには事件に発展しているのではないか考える次第です。人間が生きていくうえで何が優先すべき重要なものかを、常に行動を起こす前にじっくり考えなければ取り返しのつかないことになります。過去の歴史や経験を踏まえて、今一度深く肝に銘じなければならないと思います。

2020年5月8日金曜日

コーチング

今から30年前にある人の紹介でT百貨店の食品部長を最後に定年を迎えられた方を顧問に迎えました。理由は私自身がまだ未熟な経営者で自分のマネジメントのやり方に自信がなかったために、遠慮なく意見を具申してくれる方の存在が必要だったからです。私自身まだ30歳半ばの頃でした。その後も何人もの顧問の方を側近に抱え続けてきましたが、今となっては歴代の顧問の方たちに感謝あるのみです。今の私の年齢で他人のために献身的に経営のサポートをされていたことを考えますと、私自身も何らかの恩返しをどこかにしなければならないような思いをしています。新型コロナウイルスの襲来でこれまでと社会が劇的に変わっていくことは間違いありません。不透明な時代に必要とされるのは、長年の経験に基づいた的確なコーチングではないかと考えます。たまたま数日前に手に入れた書籍のタイトルが「1兆ドルコーチ」というものです。アップルのスティーブ・ジョブズ、グーグルのエリック・シュミット、ラリー・ペイジが共通の師と仰ぐ方のことが書かれたものです。人は誰でも周囲の支えがなければ、人生でも会社経営においても決して順調に進むことはあり得ません。つまり何歳になっても常に経験者の言に耳を傾ける謙虚さを失わない姿勢が大切だということです。これからは様々な場面でコーチングという役割が世の中に必要とされるだろうと考えます。私も微力ながら社会に少しでも貢献できれば幸いだと感じています。

2020年5月7日木曜日

経済活動

一昨日、安倍首相による緊急事態宣言の延長が発表されました。国民の多くの方々が5月6日という終了宣言の日を待望していたことは間違いないと思います。緊急事態の期限を守れなかった政府の責任は重大ですが、現実は厳しい状況が続いて期限どころの状況ではないというのが共通した認識だと思います。しかし欧米各国では新型コロナ感染への素早い対応のために、約2か月間続いた爆発的な感染拡大での危機的状況を漸く乗り越えて外出自粛制限が次第に緩和されつつあります。日本も最悪の状況は乗り越えたと言われていますが、まだ感染未確認者が多いので、人との接触を極力減らして感染拡大を未然に防ぐしかありません。幸いにも治療薬のの早期承認への道が開けてきたので、懸念されていた医療崩壊を防ぐ手立てにも大きく寄与するものと思われます。日本政府がロックダウンに踏み切れなかったのは法律上の問題のようです。本来、疫病を完全封鎖するには人々の行動を法的に制限しなければ、単に自粛を呼びかけるだけでは法的な拘束力がないので困難だと思われます。今後、日本に同じような感染症の危機が生じた時にどのような体制で臨むのかは、今後さらに議論されなければならない重要な課題だと考えます。経済は生きものなので活動が止まってしまえば人々の生活基盤は完全に死んでしまいます。感染症においては如何に俊敏な対応が必要とされるかが今回の例で示されたのではないでしょうか。

2020年5月4日月曜日

共有感

学生時代に一時(いっとき)の間、東京都中野区の沼袋と野方の両駅近くに住んだことがあります。上京後、新聞配達のアルバイト先を探して見つけた二か所目の新聞販売所のあった住居地ですが、そこでの私の担当新聞配達区域に国立中野療養所という結核の大病院がありました。結核の病棟なので新聞は入院の患者さんが病院内を配達していたので、こちらは新聞の束を患者さんに届けるだけでしたが、周囲に建つ看護師さんの寮には直接各戸まで新聞を届けていました。当時は医療関係者の方たちや患者さんと郊外に位置する特殊な環境で世間話をする機会が多くて、その方たちの人間模様に触れる経験は、貴重で滅多にあり得ないことだったからです。単なる住宅街の配達では見聞できないような人たちとの会話は、まだ青春の20代という若さだった私にとって忘れがたい思い出となっています。今、新型コロナウイルス感染治療のため日夜医療関係者が危険に身を晒して尽力している姿は想像しにくいですが、私自身も若い頃に入退院を繰り返した経験もあり、医療関係者の方には大変お世話になりましたので、今日に至っても当時のことを色々と思い出します。客観的な立場と主観的な立場を経験したが故に、今も入院を続けている患者さんの気持ちとそれを献身的にサポートしている医療関係者の方々の生き方に共有感を抱く次第です。

2020年5月1日金曜日

在宅勤務

結婚して40数年になりますが、妻とこれほど毎日を長時間連続で過ごした経験はなかったです。コロナ自粛がもたらした想定外の出来事ですが、日々の経過時間に慣れない私と違って妻は意外に満足しているように見えます。ゆっくりすることを進める妻に対して、生涯現役で働きかねない私に自然災害が一時のブレーキをかけてくれたような気がします。最近こしらえたばかりの小さな書斎が在宅勤務にこれほど役に立つとは思いませんでした。毎日通勤していると世の中全体で人が動いて経済活動をしていることが分かりますが、在宅をしているとニュースや報道でしか現実の様子は把握できません。外出自粛で人と触れない毎日だと、リアルな経済活動がすべて閉鎖されるので、普段の経済活動が抑えられてしまうことになります。かつての大不況時のように失業者を増やさないためにも、あらゆる政策を打ち出して経済活動を一刻も早く再開させる準備を整えることが肝要です。コロナが完全に終息するまでは少なくとも1年くらいは掛かると思われます。アフターコロナを視野に入れながら日々貴重な時間を過ごしたいと考えています。