2023年12月28日木曜日

天地人

 深夜に今年の集大成として、弊社にはどんな言葉が相応しいだろうと考えてみましたところ、「天地人」という中国の思想家「孟子」の言葉がフッと思い浮かびました。「天地人」という有名な一節の意味は「天の時は地の利に如かず、地の利は人の和に如かず」ということです。つまり、天の与えるチャンスも土地の有利には及ばず、土地の有利な条件も民心の和には及ばないと言っているのです。結果的には周りの人との信頼関係や協力があって始めて大きな成果が得られる、この一節はビジネスの成功につながる方程式だと言われています。

2008年にリーマンショック、2011年に東日本大震災が起きて、産業界は危機的な状況とも言われていました。私はこのピンチをチャンスに変えたいと、翌年にはオフィスを新横浜から横浜へ引っ越して現在のビルに入居しました。このビルは、過去にトヨタと競っていた日産の所有する芙蓉グループしか入居できなかった長年憧れていた横浜駅東口で唯一の利便性の高い高層ビルだったのです。当時、ルノーから日産の社長となったカルロスゴーン氏がリストラの一環で民間に売却されたために我々もオフィスとして入居できたのです。

産業界の危機はいわばどん底から上昇するチャンスでもあり、このビルに引っ越すことで会社経営において再び心機一転を図ろうと考えていました。幸運にも従業員も増えて、お客様との信頼関係も増し、さらにビジネスパートナーの会社様も増えて、この10年間は破竹の勢いで業績も右肩上がりに向上したのです。おそらくライバルの同業他社様も不思議な目で注目をされていたのではないかと想像します。当然、帝国データバンクからの情報でM&A仲介会社のターゲットとなったのではないかと考えます。まさに「天地人」の言葉通りです。


2023年12月27日水曜日

趣味の1年

 今年を振り返ってみますと、年初の計画としてお城廻りからスタートしました。ちょうどNHKの大河ドラマ「どうする家康」も始まりましたので、東海道線を中心に家康の本拠地にあるお城から巡り始めたのです。先ずは静岡駅から現在城址公園として整備されている「駿府城公園」へ参りましたが、実際の天守閣跡地は発掘調査中でした。東御門や巽櫓や坤櫓が見物できますが、本丸、二の丸に関する歴史資料などは発掘場所横のプレハブの建物で僅かながら拝見できます。兎に角、訪ねるには近くて便利なところです。

次に訪れたのが「掛川城」です。室町時代から守護大名が治めた城ですが、戦国時代は山内一豊が城主として10年間在城し、城郭修復をはじめ城下町の整備や治水工事などに力を注いだお城です。日本初の本格木造りの天守閣で復元された城ですが、当時の美しさを維持しているお城の代表格でもあります。そして桜の開花が始まる3月には遠く、佐賀県の唐津城や名護屋城址を見物してきました。唐津城や秀吉の朝鮮出兵時に築かれた名護屋城まで、九州出身でありながら初めて足を延ばした次第です。

その後は、再び久能山東照宮や浜松城を見物して大河ドラマの徳川家康展まで満喫することができました。実は前年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の展示場も、昨年は混雑しましたので今年の最終日前にはゆっくり見物できました。肝心の岡崎城はまだ訪ねていませんが、愛知県周辺のお城もそのうちに訪ねてみたいと考えています。他には秋に福井県の丸岡城を訪ねましたが、此処もお勧めのお城です。さて来年はどこの何を見物しようかと、これから計画を練るところです。



2023年12月26日火曜日

日本のGDP

 今朝のニュースで、2022年の日本の一人当たりGDPがドル換算でG7で最下位となり、2023年にはドイツにGDPで追い越される見通しで、世界3位から4位に下がるとの事です。円安の影響も大きいと考えますが、もう少し具体的で詳細な分析結果が知りたくなります。おそらく日本の人口が1.2億人とG7の中では米国に次いで多いのと、G7の中で人口に占める生産人口の比率が低いのも要因ではないかと考えます。日本の生産人口の減少を何とか食い止めたいものです。

気になるのはOECD諸国の中で国際競争力が年々下がってきているという現実です。これも具体性が乏しく、広く国民に知られていないために実感が湧かないのではないでしょうか。円安が続くとGDPが落ちてくるので輸入価格の高騰により購買力が衰え貿易赤字が続きます。乳牛の1頭当たり1年の飼育費が100万円を超えて酪農家の生計が困難なのも円安がもたらした要因です。円安を逆さにとり輸入で儲ける仕組みを考えたいものです。

ドル取引で事業を営んでいる企業は円換算では差益で黒字化しますが、国際的には競争力があるとは言えませんが、海外勢と競っている点では日本経済にプラスに働きます。問題は内需産業をどのようにして支えていくかが課題です。一つは循環型と言いますか、多くを輸入に頼らず、国内で経済的に賄うという道を考えるべきではないでしょうか。食糧などの自給率を上げるために、生産性の向上を図り、できる限り国内で流通させることも必要と考えます。



2023年12月25日月曜日

独自の視点

 「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」。これは亡くなられたプロ野球の野村克也元監督の言葉です。負ける時にはそれに繋がる必然的な要因があるとのことです。ビジネスの世界でも同じことが言えますが、普段は負ける要因に気づかないで、細心の注意を怠るので事業を成功に導くことができないのです。事業は思わぬ特需で高収益を上げることもありますが、たまたま運が味方しただけなので実力と勘違いしないことです。

やはり経営者はビジネスの先見力を養うため、自らのマクロ的な視野で常に感覚を磨くことを怠ってはならないと考えます。日々流れてくる様々なメディアからの大量の情報に右往左往されることがないよう、勉強に裏付けされた揺るがない自分の視点を持つことが重要です。そのためには様々な情報をあらゆる角度から分析して、時代を読む目を養うことを習慣づけたいものです。ビジネスの潮流は世界情勢の変化も見ながらロングスパンで考察しなければなりません。

2024年は果たしてどんな1年になるのでしょうか。今後、世界でもっとも経済成長が注目されるのは、これまでの中国に代わってインド経済だと言われています。インドは経済成長に伴ってデジタル技術が世界でもっとも急速に進化していく国家だと考えます。中国は不動産バブルなどが、海外からの投資の足かせになってくる可能性があります。過去の日本経済のようにデフレ経済を招き、深刻なデフレ不況が到来しないか不安な要素もあります。

2023年12月22日金曜日

フォローの風に乗る

本年度も第3Qが過ぎて愈々第4Qとなります。本年度は今のところ大きな問題もなく推移していますので業績的にもある程度見込みが読めますが、どうしても業界独自の人材流動性は避けられないので予算達成は容易ではないのがこれまでのわが社でした。弊社も含めたIT業界は人月商売から中々脱皮できない企業が多いのが現実です。経営を改善するには、同業のライバル企業より優秀な人材をなるべく大量に確保して、その上で定着率を上げることになれば増収増益は必然となります。

中小のIT企業が中々成長できないのは、優秀な新規学卒者の確保においてブランド名の高い企業に新卒の採用で中々勝てないからです。しかし、弊社は本年10月からNTTデータのグループの一員となり、人材の採用において断然有利な立場となりました。今後はどのようにして多くの卒業を控えた学生さんの応募者を増やすために自社の特長をアピールするかが課題です。業界特有で人材さえ確保できれば、デジタル産業の成長の波に乗って企業として飛躍することが可能となります。

失われた30年と言われ日本のGDPは伸び悩んでいますが、DXやGXによるイノベーションが産業界の力で実現することができれば、再び日本の活力も醸成されるものと考えます。来年度予算案の一般会計の総額が今夕決定されるようですが、社会保障費の37兆円は年々更に増額されていきますので、国債依存度を下げるためにもGDPの成長率を年々上げていかなければなりません。是非とも来たるべき未来への投資であるフォローの風に乗りたいと考えます。

国家試験

 チャレンジしなければ何も始まらない。と私が言うのも変なのですが、娘がある国家試験を目指していて勉強していることは知っていました。筆記試験に受かり、口述試験に受かれば合格となるのですが、たまたま筆記試験に受かってから12月上旬に口述試験に臨んだのですが、「難しくて頭が真っ白になった」という話を聴いていましたので、合格はとても無理だろうと半分諦めの気持ちで今週の結果発表を静かに見守っていました。

ところが、このブログを書き始める前に娘と妻から国家試験へ合格したという知らせが来たのです。私は娘の仕事に関して詳しいことは知りませんが、船舶関係の資格ではないかと考えます。当初、試験勉強の話を聴いて法律の素人なので、おそらく合格は無理だろうと内心感じていました。私自身も、この歳でこれから国家試験にチャレンジして頭脳が付いていけるか疑問ですが、しばらく娘の様子を見て考えたいと思います。

IT業界もそうですが、国家試験に受かるためには仕事の合間に日夜勉強しなければ合格を手に入れることは容易ではないのです。どんな業界に所属していても国家試験というハードルはあります。つまり、資格が無ければ公にはある基準を満たした専門技術者と見做されないからです。国家資格は社会人になって早いうちに取得を目指した方が良いと考えます。娘も取得には年齢的に限界があると見ていましたので我が家にとって思わぬ朗報でした。

2023年12月21日木曜日

年賀状

 健康で元気だからこそ、人が集まると年末の忘年会も盛り上がるのだと思います。さて、年賀状の整理をしていましたら、今年の元旦に年賀状をくれた大学時代の友人の中で、5月に亡くなったという知らせを奥様からの喪中の葉書であらためて知りました。今年の年賀状の文面には「お元気でお過ごしのことと思う。お互いに心身共に、健康に留意し、又、大変な1年となりそうですが、目標をしっかりと定め、頑張ってゆくつもりです。」と書かれていました。

病気を患っていることなど、卒業以来ずっと会っていなかったこともあり、毎年の年賀状の交換だけで彼の近況も全く知りませんでした。年賀状の交換がなければ何の知らせもお互いにできなくなります。その意味で、遠方の人も含め毎年のように年賀状を書くことは大切な年末の習慣だと考えます。文面も書いたり書かなかったりしますが、今回のようなことがあると書かれている文面が最後の年賀状での対話となるわけです。

かつては手紙もよく書いていましたが、最近はパソコンやスマホを使うことが多いので手書きでの手紙を書くことも無くなりました。よって年賀状だけは1年に1回なので、近年は慣れない手書きで住所やコメントを心を込めて書くように決めています。お互いに1年の始まりを確認し合うこともなるので、年賀状を毎年書くことは相手を思い出す機会にもなるので貴重な年末の行いだと考えます。





2023年12月20日水曜日

ライバルを持つ

ライバルの存在は自分を成長させる上でとても大切なことです。私自身もライバルは常に同業他社でした。しかし、それだけでは更に成長することは難しいのが現実です。現状を打破するために試行錯誤して経営してきました。そこで考えたのは下請け体質からの脱皮を図ることだったのです。多くのIT業界はゼネコン方式で大手SIerの下請けにどっぷり浸かって、ある意味で楽な経営をしています。IPOはとても無理ですが、企業としても個性の発揮ができないので将来が明るいとは言えないのです。

しかし、脱皮して小さな企業が独り立ちするのは容易のことではありません。夢のある企業を目指すために25年くらい前から、同業他社と同じ行動を取らないように自分自身に言い聞かせてきました。犬も歩けば棒に当たると言いますが、いい意味で美味しそうな餌にたまたま当たったのです。昼夜の神出鬼没の無駄な行動が有益な結果に繋がったのです。日々、机に座って同じ行動をしていては実現できなかったことです。ライバル企業と発想を変えるのです。

中小企業が飛躍するには隙間を制することだと考えます。大手の下にいると競争市場の糧しか得られません。出来て当たり前で価格競争に巻き込まれて収益の向上は難しいのです。優秀な人材を集めるにはやはり報酬を高くしなければ、優秀な人材ほど早々と転職してしまいます。お蔭様で2023年は漸く将来への成長への道筋ができました。これからが再スタートですが、自社固有の技術を更に広げて収益を上げ従業員の待遇を改善していきたいと考えています。

2023年12月19日火曜日

日銀政策決定会合

本日は日銀の政策決定会合が開催されることで午前中の日経平均は様子見の展開でした。午後、マイナス金利政策の解除が見送られ金融緩和の維持が発表されると日経平均は急反発しました。FRBも利上げを見送り、景気の減速懸念を背景に米欧の金利引き下げの見方が広がっており、日銀もこれ以上の円安に歯止めをかける狙いもあると考えます。日銀の動きが相場に与える影響の大きさを普段気にしていない素人の私も本日は株価の動きに注目しました。

景気は緩やかに回復しているとの従来の判断が維持されました。企業収益や景況感も改善しているとして、設備投資も緩やかに増加傾向にあるとの見方を日銀はしていました。雇用や所得環境も緩やかに改善して個人消費も物価高にあるものの緩やかに増加しているとのことです。しかし、マイナス金利解除の前提となる賃金と物価の好循環には時間が必要と判断していますが、日銀が24年前半には金融政策を正常化するとの観測もあります。

振り返ってみますと、コロナ5類以降は経済活動もインバウンドとともに活発化し、2023年は米国の株高とともに日経平均も2万円台から3万円台へと急上昇した1年でした。世界経済も少しずつ良くなっています。残念ながらロシアとウクライナの戦争は収束せずに再び年を越し、イスラエルとハマスの対立も続いています。来年こそは停戦が実現するように祈るばかりですが、アジアの平和もASEAN諸国の協調で24年も継続することを期待しています。


 

2023年12月18日月曜日

人材不足

 元関脇寺尾の錣山親方が60歳の若さで亡くなられたとの記事を今朝の朝刊で読みました。死因は書かれていなかったのですが、現役時代は細身なのにまわしを取ったらしつこい粘りの相撲を取る力士でした。亡くなられたお兄さんの逆鉾もやはり関脇にまで上り詰めて活躍していました。父親は鶴ヶ峰という力士で関脇まで上り詰めた力士のようですが、強さは感じなかった記憶がありますが、子どもさんはかなり活躍したという印象があります。

相撲取りは昔から短命だと言われていますが、歴代の関取をみても早くこの世を去る方が多いようです。若い頃から体重を増やすためにがむしゃらに食べて、一般人離れした力士らしい立派な体躯をつくりますので、老後に病気を患う頻度も高いのかもしれません。中には引退後に身体が細くなって一般人並みに見える方は比較的寿命は長いのかもしれません。元横綱の貴乃花は現役時代と体格は全く変わりましたので引退後もお元気なのでしょう。

相撲の世界もモンゴル出身の力士が年々増えて実力の上位を占めていますが、同じ黄色人種なので日本人力士と全く違和感が無い点も幸いしているようです。現在の相撲協会を支えているのも、モンゴル人力士の力強さと常に上位争いで活躍してくれている力士の存在があるからだと思います。政治や経済界の世界も人物的に小粒となりましたが、同様に日本の相撲界も秀でた力士の登場が無いのが寂しい限りです。全般的に人材不足なのでしょうか。

2023年12月15日金曜日

人生のみちしるべ

今朝のラジオ深夜便は「礼文島からの贈り物」と題して、杣田美野里さんのインタビューを拝聴しました。実は杣田さんは2021年に66歳で肺がんのために亡くなられたのですが、亡くなる直前に行われたラジオ深夜便のインタビューの再放送でした。私も10年前から毎朝、ラジオ深夜便「明日への言葉」の放送を聴いてきましたので、3年前の放送は覚えています。

杣田さんはご主人と礼文島で知り合われた後に東京で再会してご結婚されました。ご夫妻はどちらも関東出身ですが、結婚後にはお嬢様もすぐに誕生し、家族3人で礼文島に生活の拠点を移されたのです。お互いに貯蓄も少なかったようですので、引っ越ししてからの生活は日本海からの強い風に吹っ飛ばされそうになりながら花々を撮影したり、日々のご苦労も多々あったのではと思われます。

植物写真家としての杣田美野里さんの残された写真集やエッセイが綴られた最新刊「キャンサーギフト礼文の花降る丘へ」やこれまでの著書を探してみたいと思います。ラジオ深夜便のアンカーは毎日代わりますが、私も村上里和さんの心に響いてくる言葉や優しい人柄に毎回魅かれながらラジオ深夜便の放送を拝聴しています。ラジオ深夜便「人生のみちしるべ」より


2023年12月14日木曜日

余談

「末は博士か大臣か」と子どもの頃に将来なりたい理想の姿というものがありました。現代は死語になりましたが、科学者を志す未来の子どもたちはこれからも増えてほしいものです。政治家も昔から地盤、看板、カバンがないと中々当選しないため、益々2世3世議員が多くなっており、立候補者に新鮮さや期待感が失われて、残念ながら政治が大きく変わる気配はあまり感じられません。

国民が選挙の投票に行かないのも、政治家候補の選び方に問題があるからだと考えます。例えば小選挙区で落選した立候補者が比例で当選するのも、折角の有権者による選挙の判断が無視された制度であるからです。政治資金規正法も立法府の国会議員が抜け穴を悪用する形となっており、現況に大変危惧しています。

良識人と言われる人たちが政治家を目指さない国だから、日本の政治は変わらないし、積み残された問題が解決されないのだと思います。企業の業績は漸く改善してきているのですが、政治の不安定さが海外の投資家から見ると、混迷する日本として映り、中々投資しにくい状況ではないでしょうか。一刻も早く政治が落ち着つくことを期待します。

 

2023年12月13日水曜日

永守語録より

 ニデック(旧社名:日本電産)の創業者、永守重信氏の言葉に「困難は必ず解決策を連れてくるし、チャンスを連れてくる」というものがあります。まだ若造の35歳で社長に就任して今日まで無事にたどり着けたのは、世の中の不況や企業内部の混乱など、経験し難い幾多の困難に巡り合ったからだと思います。まさにニデックを創業から超巨大企業にまで育て上げた永守会長らしきお言葉だと考えます。

好景気で企業が順風満帆の時には、内在している問題は包み隠されて現状は変わらないのですが、不況や業績が悪く成ると問題が表面化し、対策を打たなければ倒産することもあり得ます。転機が到来したと考えて最悪の時期に改革を断行すれば、内在していた問題の解決に結びつくこともあるし、願っても得られないチャンスに巡り合えることもあるのです。困難を前向きに捉えるかどうかだと思います。

一般に、人は困難に出くわすと暗くなって表情に出てくるものです。個人の性格にも依りますが、捉え方ひとつでポジティブに考えることができれば、良い方向への道筋が自然と浮かんできて課題解決に繋がるものです。順風満帆の人生などあり得ませんので、苦労を買ってでもするくらいの心構えがあれば、幾度の困難に出くわしても世の中には救う神が必ず現れるものです。自信を持って生きましょう!


2023年12月12日火曜日

お勧め番組

毎日、ラジオ深夜便の放送を聴きながら一日が始まります。このラジオ番組を聴き始めたのは2013年3月4日ですので、丸10年間も毎日聴き続けたことになります。誰から勧められたわけでもなく、たまたま深夜にラジオのスイッチを入れたらこの番組の放送が流れていて、耳を傾けてみると中々良い内容の番組だと思い、今日まで延々と聴き続けているのです。

普通、企業を退職して引退している人たちが聴く大人気の番組ですが、現役で仕事をしている人などは早朝の貴重な時間を取って聴くような人は少ないと思います。私も最初はラジオを聴きながら、いい話の内容はメモ帳に記録を取っていました。早朝の熟睡している時間なのでメモに書いた文字も汚いものですが、記録したくなるような内容の話が多いのです。

現役で仕事をしていますと、世の中のあらゆるジャンルの人の話しを聴く機会は少ないのが現実です。「明日への言葉」の時間帯だけ毎日のように内容を文字起こしをしている人をネットで見つけて、それ以降はメモの必要も無くなりました。匿名でのブログによる投稿ですが、本当に有難い話です。最近はNHKのサービスが向上し、1週間オンデマンドで聴けるようになりました。

このブログをお読みいただいている勤労者の皆さんに是非お勧めしたいラジオ番組です。毎日アンカー(アナウンサー)が変わりますが、ラジオ深夜便の番組内容とともにリスナーにとって楽しみでもあります。僅か早朝の1時間ですが、若い頃から聴かないと損をするくらい素晴らしい番組なのです。



 


2023年12月11日月曜日

ABWについて

 2020年を境にテレワークが普通となりましたが、コロナが落ち着いてくると企業によってはオフィスに従業員を戻すという動きが見られています。つまりテレワークによって自由や自立性は増えたが、Face to Faceのネットワーキングが減り、人間的側面の成長に影響が出ることが懸念されているようです。重要なことは働き方の改革で一人当たりの生産性を上げて賃金の上昇につなげることなので従業員エンゲージメントの向上と併せて考えた方が良いでしょう。

ここにABW(Activity Based Working)というオランダのコンサルティング企業から提唱された働き方が欧米企業を中心に広まっているとのことです。つまりABWとは、その時々の仕事の内容に合わせて、働く場所を自由に選択する働き方の事です。弊社もサテライトオフィスを利用したりして、従業員の自立性を育むとともにFace to Faceのネットワーキングを定期的に設けて働く場所の選択も含めて作業効率を上げるように考えています。

ABWを導入することで、働きやすい企業イメージが広まり採用にも有利だと言われています。私自身もABW的な働き方をすることで、従来より遥かに時間の使い方が効率的に変わってきたように感じています。折角、コロナで働き方が変わったのに元に戻すのは、これからの少子高齢化時代においては非効率的な働き方だと考えます。もっと働く場所を会社側が強制しないで従業員が自由に選択できるようにすべきです。

2023年12月8日金曜日

知識より知恵

妻が先日、暦に良い事が書いてあったと申しますので、翌日日めくりをする時にどんなことが暦に書かれていたのだろうと確認しましたところ、確か「知識より知恵が重要」というような単純な内容の事でした。私はいつも前日の暦を日めくりして良ければ日々の経営に活用しているのですが、妻はいつも当日の暦を見ているようです。朝のTV占いも私は付き合いで参考程度に見ていますが、妻はいつも家族や自分の運勢を気にしているようです。しかし、臆病で気が小さい性格には度々助けられることがあります。

私は物事を大雑把に捉えがちな性格のようで、妻からは度々知恵が足りないと言われます。結婚して半世紀近くになりますが、妻は私に比べて知識より遥かに知恵を有しており、常に用心深い人間です。この点、私は行動が先で深く考えないところがあるようで、後で修正することがあります。夫婦は全く正反対の性格なので、選択するものが違うことが良くあります。しかし、これまでの暮らしの中でも妻の考えが尤もだという結論に至ることが多々あるので不思議なものです。

世の中には知識の豊富な人がいますが、知恵も有しているかというと、何故こんな失敗をするのだろうと不思議に思うことがあります。つまり、知識も知恵も両方を備えた人は少数だということです。我が家は、知っているご夫婦で知識も知恵も有している方をいつも思い出しながら、普段の暮らしの中で参考にするようにしています。人は身の丈に応じた行動をしないために人生において過ちを犯すことがあります。常に謙虚な姿勢で、知識も知恵もある人に生き方を学ぶことが重要ではないかと考えます。

 


2023年12月7日木曜日

人権インタビュー

 人権は尊いと昔から言われてきましたが、やはり日本社会には偏見が中々無くならないようです。伝染学歴偏重や伝染病隔離もそのひとつではないでしょうか。私自身も経済的に大学進学は無理でしたが、新聞奨学生という制度が存在していたために進学できました。

本当に勉強したい若者には経済的な格差があろうとも、国費等にて上級課程で学ばせる機会を国は与えるべきです。社会へ出てからは学歴は本当に関係ないのです。親たちが学歴に拘りすぎるから、世の中が経済的にも差別社会になりがちなのです。

私の知人に中学卒で今や不動産業界で大活躍して地域貢献をしている人もいます。また大学院まで出て、大工になり、さらに職人の世界でチャレンジしている人もいます。これからの日本にチャンスがあるとするならば、学歴偏重の見方を無くし、人権を尊重することだと考えます。

高等教育志向の人には国費等で支援して学ばせるべきです。早くから専門職を身に付けたい人には、学歴を強制しない社会が必要ではないでしょうか。つまり、単なる学歴だけでは社会に出ても通用しないことを、大人たちが教育の場で教えてあげるのです。

一人ひとりの人権を尊重し、差別を無くす社会の実現を日本はさらに目指していかなければなりません。繰り返しますが、専門能力を身に付けたい若者には親の経済力に関係なく高等教育への門戸を開放してあげるすべきです。本日のラジオ深夜便を聴きながらつくづく思いました。

2023年12月6日水曜日

論文の審査

 今年度も大学4年生の最優秀卒業論文賞の審査員に応募しました。毎年、固くなった頭脳の柔軟体操と考えて敢えて審査員を引き受けることにしています。現役の大学生の分厚い論文は、読了までかなり時間が掛かりますが大変読み応えを感じます。人の文章を読むのが好きでなければ審査員としても毎年続かないような辛いボランティアの活動でもあります。

楽しみなのはZ世代と言われる若い人たちの考えです。生まれた時からデジタル社会で育ってきた人たちで、データ収集と活用力、昭和世代が思い描かないような発想を期待しているのです。最近は入社試験で論文を書かせる筆記試験もないようですが、現役の学生さんで、しかも自ら応募して卒業論文賞にチャレンジする方の意気込みを感じ取る絶好の機会でもあります。

論文提出への応募者がどのくらい存在するか年々違いますが、最優秀論文賞に値する現役の学生さんの論文を、我々民間人が読めるというだけでも価値があります。我々による論文の審査は論評も含めてかなり難しい作業ですが、賞金も掛かっているため審査する側として責任も感じます。順位付けなど大変な作業なので論文数はあまり多くない方がいいのですが、果たして如何に。

2023年12月5日火曜日

見学会

曇りがちの本日は、ある団体で開催される年に一度の企業見学会に参加しました。行き先は、横浜からやや遠方の埼玉県春日部市にある首都圏外郭放水路の地底探検ミュージアム「龍Q館」と茨城県の某食品メーカーの工場を見学するバスツアーでした。

数年前の鬼怒川決壊による洪水で、周辺の多くの住宅が水害に見舞われました。利根川と江戸川そして荒川と埼玉県には一級河川が並んでいます。首都圏外郭放水路は洪水による被害を最小限に防ぐために建設された施設です。

他方、広大な畑に囲まれた某食品メーカーの工場では、日夜24時間二交代制でマヨネーズやドレッシングの生産が行われてしました。午後から案内係の説明を聴きながら工場内を見学しました。食卓の必需品であるマヨネーズに普段は何も気が付がない反省点となりました。

たまには人混みの雑踏を離れたり、決まりきった日常業務の忙しさから解放されて、違った世界に目を向けて見学会などに参加するのも大切なことです。


2023年12月4日月曜日

リーダー

最近、各国のリーダーに右派勢力が威力を発揮しているように感じます。つまりタカ派で軍備増強も厭わない勢力が強くなっているのです。ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルがハマスを徹底的に叩くというのも影響していると考えます。国連も意見が完全に分断している状況下では自国の防衛強化しか頼るすべがないわけです。中東はかねてから宗教的な衝突が絶えなかった長い歴史があります。リーダは強硬な右派勢力で成り立っていますので、敵対すると収拾がつかなくなるわけです。

日本も江戸時代は鎖国主義で、国内の仏教界は異国の宗教であるキリスト教の弾圧を行っていました。 現在の日本は信教の自由が憲法で保障され、多信教や無信教という国民も多いのが現状です。日本が他国の宗教戦争に巻き込まれることはありませんが、政治的対立によって紛争に巻き込まれる可能性は今後ゼロではありません。戦後から非核3原則を守り、憲法9条の平和主義の日本が周辺国に信頼を置いていることは大きいと考えます。

戦争で犠牲になるのはお互いの国民だということを戦争する前に理解してほしいものです。当事国のリーダー同士が和解すること無しに平和的な解決はあり得ないのですが、戦争を始めたら和解が難しいのです。さらに犠牲者の怨念は決して晴れないので、お互い永遠に仕返しを繰り返すことになります。敗戦国の日本人が苦い経験をして一番わかっているので平和が保たれているのです。もっと世界の和平の先頭に立っていいのではないでしょうか。

再エネについて

 先週、アラブ首長国連邦(UAE)で開催されていたCOP28での首脳会合で、再生可能エネルギーの導入策で原子力発電をさらに増やすことにおいて日本の岸田首相も賛同したようです。つまり、世界の気温上昇を産業革命以前から1.5度に抑える国際枠組み「パリ協定」の目標を達成するためには「再生エネ3倍」が必要と国際エネルギー機関(IEA)は報告しています。

国内では福島原発爆発の後処理や核廃棄物の処理が問題もあり、原発を増やすにしても国民の合意を得られるのは難しいと見られます。岸田首相はCOP28について国内でどのような方向性を示すのかが重要で、先ずは政治が動いて再エネについて国民を巻き込んだ議論が必要ではないでしょうか。福島アレルギーが未だに政治にあるように思われます。

今後、経済成長が予想されるインドは石炭による火力発電に依存しているため、さらなる電力供給が必要とされ、先進国が目指している地球温暖化防止とは足並みがそろわないようです。日本が今後経済成長していくインドやアフリカ諸国に、CO2削減の技術で貢献できれば地球環境を守る上で大変意義のあることだと考えます。世界の水資源の問題に寄与することも可能です。


2023年12月1日金曜日

週末の12月1日

 今日から2023年(令和5年)の師走です。同時に本日より日経新聞の「私の履歴書」には日銀の黒田前総裁に代わり、歌手で女優の倍賞千恵子さんが登場します。私もこれから楽しみにしているところです。若き歌手時代の倍賞千恵子さんも存じ上げていますが、女優になられてからも渥美清さんとの名コンビで出演されていた松竹映画「男はつらいよ」シリーズや、大好きな高倉健さんとの共演の映画「遥かなる山の呼び声」は何度も何度も繰り返して観たものです。

昭和の時代は63年間という長い歳月でしたが、戦前戦後も含めて日本が世界の中でも大きく変化してきた時代です。芸術や文化も歴史を紐解くことでドラマ化されてきました。NHK朝の連ドラに登場する「笠置シズ子」さんは私たちの世代ではよくご存じの方でもあります。ドラマもこの世から主人公が亡くなられてから再現されるので、懐かしさを感じる往年のファンも多いわけです。NHKの朝ドラが人気なのも昭和の時代に脚光を浴びた人物が描写されているからでしょう。

翻って自分自身を振り返りますと、どれだけ人のために行動できたのだろうと思うわけです。芸術家や文化人でなくても一般庶民として、何か人生の足跡を残す活動はできないものかと考えます。昭和の時代から考えると立派に成熟した国家の日本ですが、不思議なことに国民の満足度は必ずしも世界的に高いとは言えないようです。戦後、民主主義と平和主義とを今日まで続けてきた日本はもっと素晴らい国家になる可能性はあるはずです。多分、倍賞千恵子さんが語ってくれるでしょう。