2023年4月4日火曜日

人事の難しさ

 大きな組織では一般に「地位が人をつくる」と言われ、人事異動での昇進をきっかけに、さらに社内で成長する人もいれば、中には上の任務が重荷になって体調を崩して降格になる人もいます。人事で人を見極めるのはかなり難しいということを、トップとして私自身何度も経験しました。実は私が新入社員の頃に直属の上司だった方が、数年後に支店の課長へ昇進したことがありました。

その後、仕事の激務で体調を崩されて降格人事となり、元直属の部下だったこともあり部長から私に面倒を見るように指示が出たのです。その方に関しては、当時新入社員だった私も上司としてちょっと頼りない方だとは感じていましたが、2年目になった私にマネージャー職を譲り、新天地に異動された後に課長へ昇進されたのです。

結局、私の下へ身を預かることになったのですが、実はアルコール中毒の方だったのです。仕事のストレスをアルコールでカバーしていたことが判明したのです。私が新人の頃も定時後から深夜まで仕事をする中でも、毎月のように冷蔵庫からビールを出してきて飲みながら事務作業をしていました。

当時の夜の事務所には上司もいないので、私の上司も仕事中に酒を飲んだり、自由三昧にやりたい放題でしたので、支店に上がって、職務の重責と職場環境の変化に心が押しつぶされたのではないかと想像します。私が面倒を見るようになってからもソファーで寝てばかりで結局、病は治らず遂に退職されました。しかし退職されてからも、私だけとはお付き合いが続きました。


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