2020年3月11日水曜日

欽ちゃん

天性のアドリブで台本無しに舞台に立って、来場の観客に徹底したお笑いを与える名人で元コント55号の萩本欽一さんのドキュメンタリーを拝見しました。中学3年時に父のカメラ屋の倒産で一家夜逃げして、兄の元に身を寄せて高校へ、しかし家庭の貧しさで高校中退してコメディアンの道へ進むがうまく行かず、先行きを悩んでいたところにコントを組む相棒との巡り合わせが大当たりしました。今年78歳で未だに現役でご活躍ですが、死ぬ間際まで活動を続けたいというコメディアンとしての執念は身に迫る思いを感じました。最後に欽ちゃんは、最近の役者は舞台をあまり動かなくなったとの感想を述べていました。笑いを取る自己表現を身体全身で磨き上げてきた本人だから言えることではないでしょうか。人は何歳になっても、幼少時の不遇な環境を生涯忘れずに、人生を生きていく上での大切な礎として心の中にしまっているものです。

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