2024年4月26日金曜日

日銀金融政策決定会合

 日銀は本日開いた金融政策決定会合で予想通り、金融政策の現状維持を決定しました。国債の買い入れ方針も3月の会合までは現状維持するとのことで市場関係者の動揺も落ち着いた模様です。円安も急落し、1ドル156円と34年ぶりの水準に進んでいます。10年以上前に120円台で推移していた外国為替がどうして円安にぶれてしまったのか理解できませんが、米国景気と連動した異常なインフレと金利高が円安ドル高を齎したものと思われます。

一方の日本は10年以上前から相変わらず低金利が続き、デフレ経済が浸透して賃金も上がらない状況が続きました。近年の貿易収支も赤字続きで円安による輸入物資の高騰が原因だと思われます。しかし、日銀は企業の景気の状況を見るとGDPの下方修正もあり、財務省と歩調を合わせて現状の円安を認めざるを得ないようです。3月の決定会合では追加利上げに踏み切ることも国債の買い入れ量を絞る政策が日本経済の先行きの為にも必要ではないかと考えます。

米国景気と株価に左右されがちの日本経済ですが、11月以降にもしトラが登場すれば円高ドル安への修正もありうると思われます。今後の為替相場は徐々に円高ドル安に移行していくのではないでしょうか。米国の雇用統計も安定していればインフレも落ち着くでしょう。利上げの時期が来れば日本との金利差も僅かながら縮小し、円買いドル売りも見られるでしょう。異常な円安は日本経済にとって長期的にプラスにはならないので、いずれ金利高・円高を我々日本人は受け入れなければならないと考えます。

2024年4月25日木曜日

桃源郷

今回はちょっと俗世間の話をしたいと思います。私が子どもの頃に育った故郷は「倉岳町棚底字目玉」という戸数が8軒しかない小さな部落でした。当時はどこの家庭にも家族が平均7,8人いましたので、部落には60人以上は常に住んでいたように記憶しています。しかし、その後は集団就職や進学で年々若者がいなくなり、残されたのは祖父母や両親だけの部落になってしまい、さらに歳月が経過し現在に至ると、8軒のすべてが空き家状態となってしまいました。

私自身の故郷と同じような過疎化の問題が全国各地で起きているのが現状です。日本の人口減少においては特に地方の過疎化の方が問題は大きいと思います。日本の人口は我々の子どもの頃より何千万人も増えているのですが、人口が都会に集中し、地方は人口減少が続いてきました。何十年ぶりに同じ郷土の知人と話しましたが、子どもの頃の部落は「桃源郷」のような理想郷とも言える処だったと知人は話していました。まさにその通りで懐かしい思い出ばかりです。

部落の8軒すべてが空き家と申しましたが、どこの家庭も残った家族は皆亡くなってしまったのです。テレビで観るイタリアの小さな村のように、若者が村に戻って故郷を守ることができればいいのですが、日本では実際に生活が成り立たないから子どもが故郷に戻らなくなるのです。収入源となる産業が存在すれば人口も集まりますが、人口が減れば産業も地域から無くなりなります。失われた30年より日本の将来にとって深刻な事態だと考えます。

2024年4月24日水曜日

真似ない経営

 経営セミナーには多くの経営者や経営幹部が参加します。経営のハウツーならば学んで実行できますが、経営戦略は個々の業種や企業で違いますので、アウトラインは学べますが競争に勝ち抜くためには経営者が自ら考えなければ差別化戦略は難しいと考えます。独自の戦略を立てようとするなら業界内で情報交換しているとライバルから先を越されることもあります。

今から26,7年前に私も業界団体の理事に推薦されたことがあります。手弁当なので普通は名誉職の立場を快諾するものですが、私の場合たまたま会社が大変な状況だったために年長役員から就任を固辞するように諭されたのです。当時、第2創業で再出発したばかりの会社を将来どのように成長させるか戦略的に試行錯誤していた時期でした。

もし当時業界団体の理事を引き受けて役職を続けていたなら、公職に時間ばかり取られて独自の経営戦略を実践するのは難しかったと思われます。現在弊社があるのは水面下で独自の経営戦略を描いて実践してきたからです。一堂に会する業界活動を続けていてもライバルを凌ぐ「真似ない経営」は至難の業です。年長役員の私に対する当時の諭しはまさしく正解でした。

2024年4月23日火曜日

健康診断

毎年、ソメイヨシノが散った後に入れ替わり公園を囲むように咲き誇るツツジが見頃です。年に一度の日帰り人間ドックの日が到来し朝から出かけましたが、途中で公園の中を通り過ぎますとピンクや白いツツジの花が目立つように咲いていました。朝が早かったのでまだ公園内に人の気配はなく、ただツツジの美しさと可愛らしさに思わずスマホで撮影してしまいました。

健診センターに到着して、もう構内の桜は終わったのでは?と思っていましたところ、まだ何本かの八重桜が花びらをつけていました。この季節は歩道の道端にも色んな花が見られて幸せな気分になります。スマホを持ち始めた頃は花の写真ばかり撮っていましたが、今は静かにリアルで観察するだけです。人間ドックの検査も順調に進み診断結果も良好だったようです。

35年くらい毎年欠かさず人間ドックを受診していますが、お蔭様で身体に異常な箇所は今までのところ無いようです。寧ろコロナ後は食生活も以前より整ってきていますので、体調管理もできているのかなと思います。我々の世代になると、年齢に関係なく個々人によって健康の度合いが違ってきます。やはり健康維持の基本は食生活にあるのはないかと考えます。



2024年4月22日月曜日

昨日の行事

 昨日は役員を引き受けている、ある団体の年次総会へ出席してきました。役員の集合時間は9時だったのですが8時30分には現地に一番乗りで到着しました。当日に受付からすべての準備を総会の開始時間までに全員で例年のように手分けして作業をしました。会場受付は10時30分で総会の開始時間は11時30分でしたが、ギリギリに多くの参加者が集まってきました。コロナ明けで久しぶりにリアルでの開催でしたが、相変わらず開始時間から多くの来賓の挨拶に長々と時間が掛かりました。

もっと来賓の挨拶は人数を限定してほしいのですが、日本の各団体の年次総会は過去のしきたりを重んずるのか挨拶の人数も時間も長過ぎるのが現実のようです。若い世代の会への参加が増えないのは旧態依然とした会の運営が変わらないのも一因だと感じます。帰宅して妻から「行った甲斐があった?」と聞かれてうやむやに返事した次第です。正直なところ、若い世代なら参加したくならないだろうと主催者側ながら感じましたが、シニア世代が多い会なので仕方がありません。

私自身も社内のイベントで話す機会が多いのですが、必ず進行係から与えられた時間内を目安に話すように自分自身も心掛けています。過去には長々とまとまらない話をすることが多かったので、聞き手の社員も退屈していたと思われます。朝礼時の挨拶でも社内会議での挨拶でも、話はなるべく短い方がいいのです。自分の話は短いと思っていても聴く側は長いと感じるものです。昨日の総会は予定のレジメを消化しましたが、若干時間をオーバーして無事に終了しました。久々に歌や踊りや抽選会で大変盛り上がったということです。


2024年4月19日金曜日

人材確保

「企業は人材で決まる」とは言われながらも、会社の規模が数十名の頃は採用に苦戦していました。大規模だったら採用も選べるし経営的にも楽だろうなと、当時は半ば羨ましく感じたものです。 中小企業においては資金力と人材に苦労は付き物ですが、どこの会社でも条件は同じで地道に日々努力しながら経営を続けていくしかありません。弊社も漸く経営的に安定した企業となり、大手企業との資本提携によってブランドを前面に出せるまでに漕ぎつけることができました。

今後、優秀な人材が確保できることで社内の人材力を付けることが可能ではないかと考えています。人材採用も会社経営の重要な要素なのでブランド力を生かして今後さらに採用を強化していきたいと考えています。資金面は社歴の積み重ねによって安定していきますが、人材面は過去の延長線上では戦えません。優秀な人材が定着するにはどうすればいいかは常に経営課題であります。

人材が今後不足する中で人材確保は企業が成長していく上での最重要の課題です。大学や学生から入社したいと思われるような企業の特徴を、全社的に一つずつ充実していくことが必要と思われます。そこには若い方たちが感動する何か特有の秘訣が、企業側に無ければ内定確保も難しいのではないかと考えます。優秀な人材確保、そして定着が図れる仕掛けを若い世代の声を反映しながら今後取り組んでいきます。

2024年4月18日木曜日

地球温暖化防止へ

ドバイの大洪水など世界的な気象変動のニュースで目にして、地球温暖化防止への対策を地球環境を守る上でも早急に取り組まなければならないと感じます。一方、年々不可逆的に増加するデータ量に対して米国の大手テック企業による日本でのクラウド投資のニュースを拝見しましたが、電力消費量も増える一方なので二酸化炭素の排出量を減らすために新たな発電設備に転換しなければなりません。半導体需要が今後急拡大する中でNTTが取り組んでいる光技術を使った超低消費電力のIOWN構想にも注目しています。

環境問題を考える上でも敵国を攻撃するためのミサイル開発投資ばかりに向かわず、地球環境の維持や平和な社会づくりに世界の指導者がもっと知恵を出すべきです。日本は先の大戦で300万人の人命を失って無条件降伏しました。殺し合いの戦争しても悲しみや恨みばかりが残るだけということを日本人が一番経験しています。戦争が国家にとっては何も得しないということを日本は国際社会の中でもっと強く主張しても良いと考えます。

脱炭素への取り組みも欧州に比べて日本は遅れています。日本はアジアを代表する国として二酸化炭素排出へ率先垂範していく時代です。省エネの実現はもちろんですが、自然の太陽光を活かした場所を選ばない発電技術が今後さらに普及することを期待しています。如何に二酸化炭素を排出しないようなエネルギーに転換するかを我々も真剣に取り組んでいかなければなりません。日本発の取り組みが海外でも評価されることを期待します。