2021年4月30日金曜日

雇用

1年間のコロナ禍による影響で、鉄道や航空各社では前期に過去最大の赤字を計上しています。交通インフラの業界でもあり通常は経営の安定した企業ばかりですが、今回のように人々の移動制限がなされると企業の屋台骨にまで影響することが分かりました。当然、観光業やホテル業界、飲食業界まで連鎖的に不況が広がっています。鉄道や航空各社は内部留保も潤沢なので不況にも耐えられますが、他の中小事業者は日々の運転資金にまで影響を受けます。

これまで企業経営してきて思うのは、予測できない不況に直面しても、いざという時に乗り越えられる資金を日頃から蓄えているかどうかが重要であることを痛感します。「天気がいい日には傘をさしてくれるが、雨降りには傘をさしてくれない」と金融機関の対応を批判しますが、逆の立場(融資する側)であれば誰でも貸出リスクは避けます。米国のように直接投資の多い社会は税制の違いもあるので日本には馴染まないようです。

有効求人倍率がオイルショック以来の低水準だということですが、おそらく上記に挙げた業界の雇用がそれだけ人数的に多過ぎたのではないでしょうか。数十年前から言われていた産業構造の転換が、次世代に向けて雇用の移動がなされていれば今日の状況は違っていたかもしれません。日本の場合は考え過ぎて行動しないために、あらゆる面で欧米に比べて展開のスピードが遅いと言わざるを得ない気がいたします。

2021年4月28日水曜日

オンライン

 最近、セミナー受講はオンラインが普通と思うようになり、リアルで開催など不思議な気がするようになりました。オンラインだと時間も省けるし、ものすごく便利に感じます。よく会場までセミナー受講にわざわざ遠方から出かけて、聴講した内容にがっかりして帰宅することが度々ありました。講師の方には申し訳ないですが、オンラインでは内容次第でセミナーを途中で退出することも可能です。

オンラインになってセミナーをスケジュール一杯に詰め込むことも可能となりました。お客様とも社内とも、対面での打ち合わせはすべてオンラインで行うようになりました。簡単なやり取りはすべてSNSを使いますので、相手の都合を考えずに用件を伝えることができます。SNSは無料電話アプリが付いていますので、メッセージと併用するとリアルタイムに使えて大変便利です。

霞が関は未だに最大のアナログ世界のままだと言われ、DXどころか(D)デジタルは(X)ダメだと海外から皮肉を言われています。ニューノーマルどころかオールドアブノーマルだと揶揄されているようです。政治家が率先してペーパレスで国会答弁するくらいの気持ちを持っていただきたいものです。マイナンバーカードが普及しないのも、国会議員自らが実際に使ってみて効用を国民にアピールしないからだと思います。

2021年4月27日火曜日

柔軟性

日本はホワイトカラーの生産性が低いと昔から言われています。理由は便利なITツールをうまく活用しないからだと思います。最近はRPAという大量の作業をロボットアプリを開発して、人手をかけなくても様々な業務処理が自動的に短時間でできます。実は「紺屋の白袴」ではありませんが、RPAを開発している弊社でさえも優位性ある機能を活かせていません。

今、情報システム業界でも、上流から下流まで再委託続きのウォーターフォール開発型から、開発者が顧客と仕様を詰めながら同時に開発していくアジャイル開発型へ小規模案件は進もうとしています。ローコード開発が叫ばれているのも、開発期間があまりにも長いのとシステム変更の柔軟性が欠けているからです。便利なツールを使えばゼロから手作りする手間は省けます。

兎に角、あらゆる業務のスピードアップを図ることが、競争力を養うとともにコロナ後における企業の生き残りの条件になるだろうと思われます。現状に悲観せずプラス思考で臨めば明るい兆しは向こうから現れます。もっと我々は専門知識を身につける前にリベラルアーツを身につけて人材の基礎を培わなければならないということも学びました。 

2021年4月26日月曜日

新しい時代

このところ早寝早起きの習慣がすっかり身に付いてきました。起床は5時ですが、4時から寝床でラジオ放送を聴きながら1時間後には起きています。夜も21時のニュースを聴いて遅くとも22時には床に就くことが多くなりました。何が違ったかと言いますと、コロナ前は22時、23時に帰宅するのが普通でしたから生活習慣の変わり様は大変なものです。

社員の皆さんも今回の緊急事態宣言に関わらず、普段から在宅勤務が中心となっており、業務も支障なくこなしているようです。今、大企業を中心にDXの大号令の下で各社の取り組みは積極的に進みつつあります。アフターコロナで海外勢との競争に負けるわけには行かないわけです。DXで産業界において新しい時代の幕開けとなるのは間違いない気がします。

我々も新しい市場を作り出すつもりで時代の先端を探っていかなければなりません。そのためにも若い世代の意見に耳を傾けて、世代間で一緒にモノを考えるチャンスをつくることが大切だと思います。もっと大企業からスピンアウトして、若いうちに起業しようという機運が盛り上がってほしいものです。大学在学中に起業しようという学生さんが増えることを期待しています。

2021年4月23日金曜日

個性

人は自分自身の事が1番わからないのが普通ですが、家族から言われたり、子どもの行動から大体は自分がどのようなタイプか分かります。他人は中々批評を直に言ってくれないものです。

仕事上では皆、周囲にいい顔をして仮面を被っていますが、実際の姿は身構えない家の中で現れるものです。

家庭に映し出された自分を知ることは、人と円滑に付き合う上で大切な心掛けとなります。人は100人いれば100通りの人が存在するのが普通で、皆それぞれ個性が違います。

常に相手の個性を尊重しつつ、相手に納得が得られる自分の対応が必要だと思います。そのためには自分を常日頃から磨かなければなりません。

高校時代の数学の先生が、できない子に何度も赤い顔をしながら熱心に教えていた光景を今でも思い出しますが、先生は自分という一人の教師をよく理解していたのだと思います。




雑感

先日、5年ぶりに免許証の書き換えを行いました。近年はゴールドマークの免許証を戴いていますが、車も無く運転を握る機会も無いので当たり前です。しかし、免許証の顔写真の変化だけは自分でも老けてしまっているのに驚きました。身分証明書代わりに免許証を使う程度ですが、警察署に隣接する交通安全協会にお任せしないで、自分でちゃんと全身を整えて撮影すれば良かったなと反省しています。年齢には適わないので贅沢は言えませんが・・・。

講習も含めて30分で書き換えの手続きは終わったので、これまた驚きました。かつては一日がかりでしたが、警察署の書き換え処理もスピード化されたものです。これも免許証がゴールドマークだからでしょうか。視力も眼鏡を着用するかギリギリなのですが、視力検査はあまりに簡単に事務的に済ませているようにも感じました。

気が付いたことは、何故マイナンバーカードや保険証などと免許証を早くから1枚に統一されなかったのだろうと思った次第です。ICカードの技術は30年前からありましたが、欧米と違って磁気カードを日本社会は多用していました。ICカードを活用すれば埋め込むデータ量も多くなるし、セキュリティ的にも安全です。

我が国は半導体は輸出するのですが、不思議なことに自国内で先端技術を活用して生活に活かそうということはしなかったのです。デジタル技術が海外に遅れてしまったのは、先進技術を世の中に普及させようという国の積極的な姿勢がなかったからだと思います。我が国の成長が失われた30年と言われる所以は、このあたりに要因が帰属しているようにも思われます。

 

 

 

 


2021年4月22日木曜日

時代は変わる

在宅勤務で一日中オンラインで様々なイベントに参加していますが、デジタル技術の進展に大変感謝しています。おそらくリアルで出勤していたら、このような便利さを体験することは不可能だったでしょう。コロナは人間社会に大きな苦しみを与えましたが、一方では情報化社会を急速に進化させてくれました。 移動もせずにオンライン情報を入手できるのは時間的に大変な効率が得られます。

ペーパレスで仕事ができるため自宅ではコピー機もプリンターも必要がないのです。会社の会議はすべて遠隔会議となりましたが、特に参加者も不自由は感じていないようです。書籍も電子ブックで読めますが、それに人々が慣れてしまうと本屋さんが成り立たなくなる可能性があります。新聞は紙の新聞は自宅だけで、通勤時は電子新聞で十分ですので、駅の売店の新聞も以前に比べて売れなくなりました。

お金も今のところキャッシュで持ち歩いていますが、何年も経たないうちに買い物の決済は電子マネーが中心になるはずです。考えてみると現金は使いまわしているので衛生的にもいいと言えません。潔癖性になるのも身体的に抵抗力をなくすのかもしれませんが、清潔さの方が快適です。紙の使用が減ると資源の節約にもなり、紙ごみも減ります。既存のプラスチックが紙の使用に変われば環境的にもいいのです。



2021年4月21日水曜日

一長一短

 世の中には言動において長所もあれば短所もあります。しかし、多くの人は自分たちの価値観ばかり主張するために意見がまとまりません。意見を集約することは比較的容易な事ですが、残念ながら多くの人たちは人の意見に耳を傾けようとしないのです。物事には必ず一長一短があります。様々な交渉においてお互いに相手の短所ばかりに目を付けるので意見が合わないのです。常に傾聴する姿勢があれば相手の価値観が理解できます。

家庭でも同じことが言えます。私の家庭は常に直感で行動しようとする私と思い付きで行動しない妻で成り立っています。お互いに遠慮せず意見は言いますが、相手の意に沿わない言動は極力慎むようにルールとして守っています。もし相手の意見を尊重しなければ、おそらく早い時期に離婚の危機に接したでしょうね。自分の価値観を変えなくても矯正するには夫婦でも配偶者の意見に耳を傾けなければなりません。

企業活動でもそれは同じ事です。他人から信頼されて評価される人は、必ず人の意見に耳を傾けるタイプの人です。自分は自分、相手は相手だという思いは、家庭においても共同生活が成り立たないのです。企業においてもそれは同じ事なのです。政治の世界でも人の意見に耳を貸さなければ議論は成立しません。外交も同じで、相手国の事情を十分に理解しなければ、自国の価値観だけで持論を述べても交渉が成り立つことはあり得ません。

2021年4月20日火曜日

某創業者

私の親しいIT企業の創業者の一人に、上場しているご自分の株式を創った財団に大量に寄付された方がいます。毎年の多額の配当が財団の収入となり、恵まれない人への基金として活用されるようです。もう30年近く親しくしている方ですが、共に長年NINA会という著名な先生が主宰された情報系の勉強会に所属していました。

会員名簿にはピーク時は100名くらい会員がいたと思いますが、最後までお付き合いした人は10名くらいです。 毎月、18時開始で20時に終わり、それから懇親会をしていました。この会の良さは異業種混合の集まりだったことです。テーマもデジタル技術も含め、ジャンルは示唆に富むものばかりで参加者も多かったです。

話は戻りますが、結果的に前掲の創業者の方とは最後まで親しかったような気がします。お付き合い当時は皆さん年齢が若くて元気でした。20年以上経つと、多くの方がぽつりぽつりと会へ来なくなりましたが、皆さんが主宰の先生を尊敬していましたので、最後まで固定したメンバーは礼を尽くして一緒でした。

その10名のメンバーは結果的にIT企業ばかりでしたが、その中で2社がめでたく東証へ上場を果たしました。その1社が、ジャスダックから東証1部上場まで上り詰めた前掲の創業者の会社です。バブル崩壊時はお互いに苦しかったのですが、その創業者は順調に企業業績を伸ばされて大成功を遂げられました。年齢的には先輩ですが、話しても互いに苦労が通じるだけにいつも親近感を感じます。


2021年4月19日月曜日

新年度

昨年度まではコロナ感染による影響が少なかったため、多くの企業業績は従来の延長線上で頂点に達したところも多く見られます。しかし、コロナ禍で社会が大きく変わっても顧客対応ができた企業とマイナスの影響をもろに受けた企業とでは、21年3月期の業績に大きな隔たりがあります。変えるべき課題とは何かを突き詰めて、耐えながら前進していくことが重要です。

アクシデントに予測がつかないと言えばそれまでですが、何が起きるかわからない時代でもありますので近視眼的に考えないで、じっくり時代の変化をとらえることが重要だと思います。4月からスタートした新年度は社会が大きく変化するだろうとみています。つまり、事業変革に新たな対応が必要とされるからです。

国家も含めて情報革命に如何に柔軟に対応できるかが課題だと思われます。人財も国内外で流動化させて、サステナブル時代に相応しい企業変革を目指していかなければなりません。アクシデントはこれからも様々な形態で起きてくることを、会社経営として常に覚悟して臨まなければならないと思う次第です。

2021年4月16日金曜日

恩師

 「仰げば尊し 我が師の恩・・・」という歌は、既に卒業式のシーズンは終わりましたが、この頃によく聴かされたものです。昨日は3年振りに熊本県在住の高校時代の恩師と連絡がつきました。熊本地震から5年が経ち、先生もご年齢は76歳になられているはずですが、今も現役で予備校の講師をなされていると聴き、未だに教育に対する厚い情熱に驚きました。

先生には高校時代に担任とともに物理と地学を学びましたが、当時大学を卒業したばかりの新人教師で気軽に話せる兄貴のような存在でした。独身時代は狭い教員住宅にも話し相手に時々押しかけて泊まりに行っていました。その後教員住宅から出て、下宿先で夕食を摂られていた向かいにある食堂のオーナーの娘さんと結婚されました。

たまたま、そのオーナーが我が家と親戚で奥様もよくご存知の方でしたので、尚一層親しくなったのです。他にも数人の担任されていた先生たちとは、半世紀過ぎた今でも時々連絡を取り合ったり、我々の同窓会でお会いしたりしています。こじんまりした高校でしたが、先生と生徒との関係はとても親密だったように思われます。

ちなみに先生のあだ名は、エリートでお育ちの良いお坊ちゃんのような方だったので、生徒からは「ボッチ―」と呼ばれていました。


2021年4月15日木曜日

一番の財産

「人の持つ一番の財産は共感してくれる配偶者である」エウリピデスという紀元前480-406のギリシアの詩人の言葉です。まだご結婚されていない方々もご両親のもとに生まれましたので、ご両親にとって皆さんは財産なのだと思いますが、結婚してからの配偶者も同じく財産だと認識されていると思います。

近年、会社も漸く安定してきましたので、社員の皆さんの結婚の話を耳にすると家族のことのようで大変うれしい気持ちになります。子どもは血のつながりのある親のことを慕うのは当然ですが、配偶者は元々は血のつながりのない赤の他人です。配偶者のことを財産と思うかどうかは人それぞれですが、陰で配偶者を支えていただいていることに感謝しています。

なぜこんな話をするのかと申しますと、私自身がいつも配偶者から助けられていると共に、二人して地方の田園風景に囲まれた故郷に育ったことが共感できるからです。私も知り合って間もなく結婚を決めたので当初は性格と価値観の違いに戸惑いましたが、配偶者は変わったタイプの私にもっと戸惑ったはずです。しかし歳月を経ると財産だというのがわかります。

皆さんもまだこれから先が長いので、どうか配偶者を自分の持つ一番の財産だと思ってくださると幸いです。そうしたら本日のブログが人生の糧として生きてきます。では。



 


2021年4月14日水曜日

変化

 世界的なコロナ感染で国をまたがる人の行き来は殆ど制限されていますが、生産に伴う物流網は変わらず動いているために世界経済は維持されています。どこの国でも巣ごもり生活が浸透して、外出にお金を投じる代わりに室内での様々な消費が増えているようです。

企業もテレワークで在宅勤務の度合いが増えましたが、若い人たちには突然に生じた働き方改革の前進には歓迎の兆しがあります。多くの働き手は、毎日夜遅くまで仕事の付き合いで帰宅が深夜になることは普通で、今では想像がつかない世界のように感じます。

GDPも20年度は一時的に落ち込みましたが、21年度は徐々に回復してきますので、コロナ禍での需給のアンバランスは、新しい生活形態に向けて時間は掛かるけれど落ち着いてくるものと思われます。これまでにない新しいサービスも続々と登場する気がします。

これまでは時間に追われて余裕のない生活を当たり前としてきましたが、これからは与えられた時間を有効に使って、新しい生活習慣を作り出して、ゆとりある生活を楽しむ時代なのかもしれません。働き過ぎの日本から北欧諸国のような生き方ができれば理想的だと思います。

2021年4月13日火曜日

半導体

 ソフトウェア会社の経営者でありながら、20年以上前から半導体業界で様々な方々とお付き合いをしてきました。かつてDRAMで世界的に活況を呈していた日本の半導体メーカーは新興国との価格競争でその後沈んでしまいました。

何故、インテルやモトローラのように付加価値のある半導体のMPU(心臓部)分野へ先端産業として切り込まなかったのか、一介の素人には理解できませんが、どうやら我が国は2.30年先の市場の動向を捉えることが苦手のようです。

つまり業界内で横並びの競争ばかりをしてきた為に、家電でも共倒れするような価格競争が多かったように感じます。大量生産の市場では必ず価格破壊が生じます。価格で勝負する後発組が断然有利だからです。

今、問題になっている半導体不足は、米中貿易戦争によるサプライチェーンが破壊されたことにより需給のアンバランスで生じたようなものですが、これから半導体分野でも保護主義が広がっていくのかも知れません。

半導体は産業の米と言われましたが、米は作り過ぎて余ると価格が下がります。養分として捉えればもっと付加価値が生まれたのですが、残念ながら日本は現状に甘んじて更に技術を活かそうという考えには及ばなかったようです。

2021年4月12日月曜日

メディア

 早朝のウォーキング中にラジオをよく聴いていますが、コロナ前は民放のラジオを聴く機会などほとんど皆無でした。朝一番のラジオ放送はお馴染みのパーソナリティの登場で、聴いていて気分がすっきりします。つまり政治や経済に対する辛口の意見をズバリ言ってくれるからです。

これまでテレビ番組しか目にしなかったのですが、同じような話題をTV各局が延々と連日のように放送しているのと、ラジオ放送との大きな違いを発見しました。コロナ禍になって在宅勤務が日常化してみて、最近はラジオ放送が見直されている理由がよく理解できます。

今時、電波でラジオを聴いている人は殆どいないと思いますが、インターネットラジオ放送の普及は広くラジオ放送の人気に火をつけているのは確実です。最近はインターネットで全国のFM放送も自由に聴けますので、活用の仕方次第ではテレビ以上の影響力を社会に及ぼしかねない気がします。

最近の若い人が新聞を読まないのと同様に、テレビも観なくなり、インターネットでの動画配信とラジオによる音声配信が、情報入手の主流になる時代がそう遠くはない気がします。今のテレビ放送が、個人的にはもったいない時間だと感じているからです。しかし、内容を厳選すれば中には素晴らしい番組もあるのは当然です。

2021年4月9日金曜日

友人

昨日、久しぶりに大学時代の友人に電話しましたら、とても声が弾んでいて安心しました。昨年から電話連絡を取っていたのですが、音信不通でしたので健康状態に何か有りはしないかと気になっていました。実は今年の2月下旬の夜に吐血して救急病院に運ばれたとのことです。症状は内蔵の一部が擦れてそこから出血したようで、家族は身体が全く動かなくなったので死ぬんじゃないかと思ったそうです。

コロナ感染が流行している中での入院ですが、輸血の必要もなくて2週間で退院したとのことです。これまでも病気を患った話も聞いていましたので、元気に3月には退院できたことの連絡を受けて大変安心した次第です。彼は登山が好きで海外の山へも出かける人で、いつも揺るがない行動力には感心しています。2月に倒れる前も台湾の山に登る予定だったそうですが、何が彼を山に惹きつけるのかわかりません。

登山家や冒険家の人は命を懸けて冬山に登ったり常に危険な行動していますが、残念ながら私自身は周囲の反対も多く、そんな行動を起こす勇気も真似もできません。有名な某登山家の方の講演も数年前にお聴きしましたが、 その後、1,2年後に海外の登山で若くして命を落とされました。どんなに世間の脚光を浴びても命を落としてしまえば終わりです。それが冒険家の宿命なのかもしれませんが惜しい人物でしたので大変残念でした。

 

2021年4月8日木曜日

在り方

 昨日、45年ぶりに大学時代の友人と電話で懐かしく話しました。最初の手がかりはFacebookにローマ字で名前が出てきたのです。世の中には同姓同名の人が多数いるので本人と見分けるのは容易ではありません。しかし偶然にもSNSで返信がありました。

基本データから何となく彼らしい気はしましたが、こちらからアクセスしても反応がしばらく無かったのです。彼は小学校の校長を退任してから、さらに教育委員会の仕事をしたりしていたようなので、情報漏洩に用心していたようです。

彼と何人かの友人は、大学時代に法学部で学びながら私と教職課程を一緒に受講し、中高の教員免許を取得した仲間です。しかし、大学を卒業しても郷土で教職の募集はありませんでした。仕方なく仲間と一緒に大学の通信教育で小学校の教師になる計画を立てたのです。

私は先に民間企業へ就職して、通信教育も仕事と掛け持ちで勉強して、順調に単位を取得していたのです。しかし必修科目の音楽実習に、わざわざ会社を休んで札幌から当時の実習地である千葉まで受講に行けず、卒業単位まであと僅かに残しながら3年で在学を断念したのです。

タイトルと話の内容はかけ離れましたが、教員の夢を実現できなかった私自身の悔しい思いを胸に、社員を学校時代の教え子だと思ってアットホームな会社経営を目指してきました。卒業生からも親しまれる先生として、またお客様からも親しまれ、社員からも愛される会社として在りたい、というのが迂回しましたが今回のタイトルの主旨です。




2021年4月7日水曜日

雑談力

最近、下手な発言も気を遣うような時代になってきました。中には公の場で差別的な発言をしたり、SNSで人を傷つけるような発言が日常的に取り沙汰されることも増えています。またコロナ禍で人との飲食や接触が制限されているために、自由に発言する機会がないのも現実です。雑談は人間関係を円滑にするためにも大変重要ですが、最近の風潮は雑談することさえ犠牲となっているように思われます。

雑談をしなければ精神的にストレスも溜まりますし、人の表情も暗くなり、決して健康的ではありません。Clubhouseのようなネット上で音声のみの雑談の場が巷では流行していますが、コロナ禍で自然発生的に便利なツールとして脚光を浴びているのも時代の繁栄なのでしょう。でもバーチャル上の雑談は特定された人だけの場であり、人間社会を広く潤すものでもありません。

雑談力を身に付けるには、自分自身を開放して人に接近していくことで自然発生的に出る会話です。言葉ではわかっても、実際に人と自由に雑談をするのは意外と難しいものです。自分だけの発言では相手との雑談は続きません。目的やテーマを決めて行うのは雑談ではなくて単なる会話です。雑談は目的が何も無くてもできるものなのです。これからの時代には雑談力を身に付けることが、生きていく上で必ず必要となるでしょう。

 

2021年4月6日火曜日

人財

 最近、地方の学生さんが応募してくれるので、本当にうれしい気持ちになります。リアル中心の時代は地方の方はどうしても就職活動において距離的なハンデがありました。しかしコロナ禍でオンライン面接が可能となり、直接に地方の学生さんとお話ができるのは私どもにとっても大変なメリットです。テレワークが当たり前になり国内に定着すれば、日本全国どこにいても仕事ができるようになりますので、地方の学生さんも積極的に応募していただきたいと思います。

少子化の時代を見据えて、将来的には近くで親の面倒を見ることができるように、会社としても社員の皆さんの働き方を検討していきたいと考えています。 全国を行ったり来たりしてたまに懇親を深めれば、普段の仕事は遠隔でも出来るはずです。米国でも今日まで海外の人財を上手く活用してきました。我々も日本全国どころか、海外の人財も活用するような会社を目指さなければならないと思うのです。若者の人口減を考えると、もっと海外からの留学生を増やすべきです。

学校教育も個々の人財の特徴に目を向けて、早いうちから個々人の個性を見出して、潜在能力を伸ばしていく教育制度にしていくべきではないでしょうか。製造業を中心とした大量生産の時代から我が国は30年近く経ちますが、教育の中身は変わってないようにも思えるのです。米国や中国のような大国より、小国でも人財の特質を伸ばす北欧諸国の教育に学んだらどうかと思う次第です。地方でもゆっくり子育てができて、ゆとりある人生設計のできる国を目指してほしいものです。

2021年4月5日月曜日

地道さ

リモートワークになり、毎日出社しなくなってから随分行動が変わりました。毎日取り換えていたワイシャツをクリーニングに滅多に出さなくなりました。背広も同様です。昼食も毎日のように外食していたのに、この1年余りお店で食べていません。コロナ禍の影響は個人的にも日々の行動に大きな変化をもたらしました。

夜でも昼でも会食は自粛となると飲食業は立ち行かなくなるわけです。誰しも会食したいのは山々なのですが、コロナが落ち着くまで待ちましょうとお互いになるのです。しかし人間は毎日食べなければ生きていけないので、食料の受給率が減るわけでもないのです。変わったのは人の流れが変わり、TPOのサプライチェーンが変化したことです。

ニューノーマルへの転換が継続すれば、従来の産業構造が変わることはもちろんですが、人々や物事に対するパラダイムシフトがもたらされます。収縮していく産業の裏では拡張する産業も新たに生まれるわけです。やはり成長がいつまでも続くと拡張すれば、必ず反動が生じます。事業も突っ走っても中々後戻りはなかなかできません。地道さが一番です。



2021年4月2日金曜日

新社会人の皆さんへ

国も企業も家庭も同じですが、「入るを量りて出ずるを制す」という根本的な考えが欠けている風に感じることが度々あります。日本経済も失われた30年と言われますが、不思議なのは伸びない歳入(収入)で台所がありながら、歳出(支出)は年々増大しているからです。結果的に、GDPの200%を遥かに超える世界最大の借金大国となっています。米国を始め先進国の数値は100%前後だからです。国の借金は現在1300兆円くらいだと思いますが、国民の金融資産が1800兆円あり、更に対外資産があるから国債の価格も維持されているようです。

企業でも売上以上に費用が重なれば赤字となり、借金をしなければ事業が回らなくなります。3年間赤字ならば通常は経営が成り立たなくなる可能性が大です。黒字を出さなければ赤字では借り入れを減らすこともできません。また黒字を出さなければ投資も昇給も内部留保もできません。会社は生き物ですから、赤字を出し続ける人間の身体と同じで出血多量で(死亡する)規模の大きい小さいに関わらず倒産してしまいます。

家庭でも収入に見合った生活をしなければ家計は赤字となり、遂には外部からの借金に頼ることになります。備えあれば憂いなしで、常に支出が収入を上回らないように注意し、僅かでも非常用に備蓄することが大切です。家計の管理ができない人は、もっと規模の大きい会社経営ならばさらに難しいと思います。「足るを知る」という諺がありますが、身の丈に合った生活をして、すでに十分満足であることを知っていることが人として大切な心掛けです。

 

2021年4月1日木曜日

利他の心

 我が家では、もう10年以上続いている「小さな村 イタリア」というBS放送の番組を観ています。素晴らしい番組なので長く放送が続いているのだと思います。理由は村人たちが語る心に沁みるような語りがあるからです。若い人から年老いた人まで、家族の繋がりの大切さを学ばせられます。家内と私も地方の田舎育ちなので、子どもの頃の家族の様子やご近所付き合いを遠い記憶として思い出させてくれるのだと思います。

「人のために役立ちたい、働きたい」という言葉をよく耳にします。日本に居て、他人を犠牲にしてでも自分の利益ばかりを追うニュースを耳にするたびに、イタリアの番組でも観て、人間の生きる意義を少しでも参考にしたらと思うわけです。政治でも経済でも利他の心が大変重要です。私利私欲の言動はいずれ第3者の目にも映りますので、本人も決して快い生き方だと感じないと思います。

事件を犯す人も生まれたときは普通の赤ん坊だったはずですが、家庭環境や友達関係などの影響でいつの間にか悪の道に手を染めてしまうのでしょう。利他の心があればイタリアの村人のように人の役に立ちたいという人格が備わるのですが、最近の様々な事件を想うと同じ日本人として残念でなりません。しかし一企業として、これから先も松下幸之助氏のように「人をつくる」会社を目指していきたいと思います。