2021年1月29日金曜日

人材(人財)の流動化

コロナ禍で対面業種の人材(人財)に余剰が生まれています。デジタル・テクノロジー化が産業界に浸透すると人余りになることは必然でしたが、DXなど夢物語で実情が把握できず人材の流動化政策も打たれてこなかったのです。漸く新政権になってカーボンニュートラルとともにデジタル化を加速させようという動きになってきました。

しかし残念ながらDX人材が圧倒的に足りないのが現実です。他産業からの転向組も否定しませんが、新規学卒者から人材育成を急がないと産業転換後においてミレニアム世代を新しい事業で活かすこともできません。イノベーションを起こしてベンチャーを育てなければ日本の未来はありません。コロナで失われていく雇用を産業転換の場で活かすチャンスとすべきです。 

海外の優秀な人材を確保することも国内のデジタル人材を高度化する上で必要だと思います。日本はまだまだ人材の質では世界に負けないと思いますが、世界に対抗するには優秀な人材を育てる先進的なフィールドを揃えなければなりません。GDPが伸びていかないのは技術的な付加価値をグローバルに提供できていないからだと思います。

 いつしか何十年後かに米国のGAFA+Mや中国のBATと対抗できるような付加価値の高い企業体が何世代後に生まれることを真に期待したいものです。敗戦後に廃墟から立ち上がってきた日本の勢いをDXで叶えることができれば産業競争力を飛躍的に向上するでしょう。我々も微力ながら産業の下支えをしていきたいと考えています。すべて人材(人財)ありきです。

2021年1月28日木曜日

2025年の崖

経産省がコロナ前から提唱している「2025年の崖」の話題がコロナ禍に右往左往されて進んでいないような気がします。確かに気持ちの余裕もないのでしょうが、DXを急速に進めないと崖を登れる企業と登れない企業の企業間格差が2025年以降に甚大となることが予想されます。

中小企業をはじめ産業界でDXに手が付けられていない割合が90%だと言われています。未だに業務のデジタル化がなされていない企業も多いと聞いています。デジタル化を駆使すれば業務の生産性は必ず高まります。生産性が落ちるのはITが活かされていないからだと思います。

「紺屋の白袴」と言われかねないIT企業の弊社もお客様には仕事でシステムを提供しますが、自社のIT化もお客様自体がDXの先端企業である場合が多いので、グローバルで通用する動きには見習うべきところが多々あります。

経産省が未来予想している現在のGDPを100兆円以上増やすための押上効果は、日本の産業界によるDXへの取り組み次第ではないかと考えます。競争力をこれ以上落とさずに、未来志向で付加価値の高い雇用を拡大するためにはこれからの戦略が大変重要だと思います。

2021年1月27日水曜日

PC時代

 今夕、社内の「プチアウトプット研修」に参加しましたが、発表者のYさんの話を聴きながら1990年頃のことを思い出しました。IT業界も当時はまだPCが主流の時代ではありませんでした。メインフレームを中心としたシステム開発が中心で、バブルの崩壊とともに開発案件がストップし、ソフトウェア業界(現在のIT業界)において多くの企業が次々に倒産していきました。当時、収入の足しにメーカーへ提案して連携して始めたのがパソコン(PC)教室でした。

メーカーの取引先企業にもこれからはパソコン(PC)を業務で使う時代が来るということで、私自身もユーザー様向けのPC教室の講師を引き受けていました。技術のこともわからず、にわか勉強でお客様の前で講習を行いましたが、途中で生徒様からの質問に戸惑うこともあり、毎日が復讐の連続でした。1995年以降はウィンドウズの登場と共に、新しいPCが続々と登場し今日に至っているわけです。

しかし日本のPCメーカーも当初は順調でしたが、その後海外の低価格製品に押されて次々にPC事業から撤退していきました。私自身もホスト時代は元々が素人故に技術の吸収にとても苦労しましたが、技術の変化が早いことが、PC時代になってUI(ユーザーインタフェース)が進化してPCの技術を覚えることに運よく繋がったように思います。前職は10年経っても商売の中身が変わらない地味な業界でしたが、IT業界は技術の進化が絶えない夢の業界でもあります。

2021年1月26日火曜日

新聞の話

先日、某M新聞が原資をするという記事を拝見しました。理由は新聞の購読が減り新聞社の業績が落ちていることが原因なのですが、私自身他人事とは言えない気持ちも感じます。と言いますのも、高校を卒業して上京して初めてお世話になったところがM新聞の販売所だったからです。当時、もし新聞社の奨学金制度というもの存在しなかったら大学進学も不可能だったからです。

今では考えられない話ですが、「東京で上から石を投げると地方出身者に当たる」と言われたくらい地方からの若者が多く、狭いアパートを借りて住んでいました。普通の一軒家はもちろんのこと、学生もサラリーマンが住むアパートでも殆どの人が新聞を購読していました。新聞の購読数は毎月増えるばかりで、各新聞社も顧客の奪い合いが顕著でした。

当時の新聞社は社会的地位も高く、業績も好調で市場独占的な企業でもありました。しかし今やネットの普及で新聞の購読者は激減しているのが現状です。今時、新聞配達して大学へ通っている人も殆どいないのが現実ではないかと思います。その意味ではかつての時代には内心とても感謝しています。

新聞配達で地域社会に触れた当時の経験は何ものにも代えられない財産なので、宅配の新聞は生涯購読すると思います。残念ながらM新聞は購読者も少なく、新聞社には申し訳ないのですが何十年も取っていません。最近の若い人は新聞を購読しませんが、これからも宅配の新聞だけは無くならないでほしいものです。

2021年1月25日月曜日

アンガーマネジメント

 最近、アンガーマネジメント(怒りをオントロールすること)という講座が流行っているようです。怒りの原因は大体自分自身にあるという事です。理想と現実は違うので、「こうあるべき」という「べき」にとらわれないことが必要のようです。そして相手の怒りに対しては「6分待つ」くらいの気持ちで、丁寧に分かり易く言葉を返すことが肝要だそうです。

また相手の意見にすぐに「反射的」に返さないことが相手との対話をスムーズにするとのことです。口喧嘩は相手の言葉に対してすぐに反射的に言葉を返すから、双方との口論が続く原因となるようです。会社での会議でも、相手の意見に反射的に反対することで相手の怒りを招きやすくなります。夫婦間でも同様ではないでしょうか。

現代社会でもパワハラが日常茶飯事に大きな問題となっています。もう時代は昔と違いますので、自分中心に物事を考えないで相手の立場を考えることが大切です。相手を思いやる気持ちがあれば相手と争うことも無くなります。皆一人一人性格は違いますので、相手を不快にさせる自分の性格を直そうと努力することも必要です。 

アンガーマネジメントを一緒に学びましょう!



2021年1月23日土曜日

余談

昨日、何気なくTVのニュースを横目で見たら、広島や長崎の平和記念公園で集会が曇り空の中で開催されていたのですが、「何で今頃に集会が?」と一瞬思ったのです。その後にゆっくり調べてみると、下記のような歓迎すべき国連における様子が理解できました。 

昨年10月に国連加盟国50か国で条約が批准された「核兵器禁止条約」が昨日22日に発行されました。50か国が国連の条約制定・批准の条件で、先月12月にはアフリカのベナン、そして今日カンボジアが加わり、52か国が条約を批准したことになりますが、今後更に批准国が増えていく予想のようです。

米国の核の傘の下で守られている我が国は、世界で唯一の被爆国でありながらこの条約には残念ながら後ろ向きの姿勢です。しかし、この条約は国連加盟国に対して今後の核開発の抑止力に少なからずなることは間違いないと思われ、当該の国連の条約が発効されたことに感慨深さを感じた次第です。

現在でも75年前の広島・長崎への原爆投下に対しての是非が問われていますが、超右傾化していた当時の軍部は米軍上陸へも国民総動員で最後まで戦い抜くような様相でした。昭和天皇によるポツダム宣言受諾の御聖断無くして戦争が終結しなかったことは、先日亡くなられた故半藤一利さんの著書にも記されていました。

2021年1月22日金曜日

隣国関係

 隣国中国には10数年くらい前から4度訪れていますが、都市部の急激な発展には毎度のように驚いています。低成長の我が国と違って中国の長期的な経済成長は、中国国民の生き馬の目を抜くほどのハングリー精神旺盛な行動に比例しているように思われます。

今の中国には失礼な話ですが、今から50年前の高校時代に戦争経験した先生が授業中に、「中国人にパンツ1枚はかせるだけで大変な商売になる」と話していたことを今でも時々思い出します。先生は格段のビジネスセンスを当時からお持ちだったようです。

その後、日本の1960年代の高度成長時代に代わって、中国は70年の日米との国交正常化を機に急速な経済成長を遂げました。日本の約3倍のGDPを持つ中国の発展はこれからもずっと続くと思われますし、米国を経済力で凌いて世界一の経済大国に浮上するのもそう遠くはないと考えます。

政治形態は我が国と違いますので、内政干渉はほどほどにして、お互いに相手国を尊重し合うような関係づくりを目指して行くべきだと考えます。懸念すべきは今後の中国外交の出方ですが、お互いの信頼関係の構築以外に道はないと思います。

2021年1月21日木曜日

新政権

 漸く米国で待望の新政権がスタートしました。前政権の4年間はオバマ政権時代の否定に終始しました。世界は米国前政権の行き先を読めず様々な面で大変危惧してきたように思います。個人的には新政権がスタートする今日の1月20日がとても長く感じられました。

確かに米国の国内事情は分断を呈していますが、時間をかけて柔軟な対応で修復していくしかないと思われます。欧米諸国も振り回された前政権から冷静沈着な新政権の誕生に安堵感を抱いていることでしょう。国家の政治は極端に方向が変わると諸外国の対応も難しくなります。

企業も経営の継続性とともに時代に適切な適応をしなければ、極端な方針転換をするとステークホルダーも不安を抱きます。信頼を築きながら信用を地道に蓄積していかなければなりません。一番大切なことは雇用を守ることだからです。

米国の大統領の歩みは近年極端に方向性が違い過ぎました。しかし、幸いだったことは米国が目立った戦争に走らなかったことだと思います。その点は個人的にトランプ政権を評価しています。


2021年1月20日水曜日

冬晴れ

本日は在宅勤務で珍しくセミナーの無い一日でした。冬晴れで絶好の日和だったので午前中にいつものコースをウォーキングし、復路に頼まれた買い物のためコンビニとスーパーに立ち寄って丁度、昼食前に帰宅しました。平日でも在宅だと家内と二人で終日過ごすわけですが、時代も世の中も変わったなぁという気がします。

さて日本時間で明日の、米国で1月20日にバイデン新大統領の就任式が行われます。首都ワシントンでは州兵まで出動する厳戒態勢が敷かれて緊張が高まっているようです。先日の議事堂への乱入事件を映像で見ると、米国の置かれた現状が如何に難しい状況であるかが浮かび上がります。

トップダウンで各種の政策を実現してきたトランプ大統領は、言わばポピュリズムを上手く利用してピンポイントで支持者に応えてきたように思われます。熱狂的な支持者を就任当初からSNSで扇動し、プロパガンダの活用にも長けた政治家というよりビジネスマンらしい方でした。

バイデン新大統領は老練で分別をわきまえた政治家でもあり、個人的には高い期待を抱いています。よじれてしまった米国社会の立て直しは至難の業だと思いますが、再び世界のリーダーとしての尊敬できる国を目指してほしいものです。再び対立が激化し、暴動が再発しないことを祈ります。


2021年1月19日火曜日

ニューノーマル

最近、リモートワークの普及でオンラインセミナーやLIVE配信が続々と登場しています。一方、巣ごもりの影響で、流通分野ではネット通販が常態化し、家庭でも段ボールの量が増えてきているように感じます。流通革命が市場でじわじわと起きている印象さえ抱きます。

果たしてコロナ禍が収束した暁にはどんな日常が来るのかと想像しますが、働き方は新しい社会の形成に向かって大きく変わっていくことは間違いないと思われます。柔軟で効率的な労働力により生産性を高めていかなければ海外勢にビジネスで後れるのは間違いないと考えます。

あらゆるものが変容していく時代が到来すると予想されるので、溢れる情報に右往左往することなく、実態を慎重に見極めて行動することが大切となります。具体的には申し上げられませんが、BtoCの各種サービス産業の在り方もDXの進化が大きな変化をもたらすことでしょう。

豊かなニューノーマルの社会が実現されることを望みたいものです。

2021年1月18日月曜日

生き方

 よく人から「Facebookに投稿されていますね」と言われますが、正直なところ性格的にあまり目立ちたくないので、自分の投稿はしたくないのが本音です。ブログも当初は匿名で始めたのですが、折角の投稿なので掲載したらと周りから言われて、その後から実名で投稿を続けているようなものです。

性格なのでしょうが、私自身は大衆に目立つようなお笑い芸人などには向かないタイプですね。本当は人目に目立たなくて裏でタレントを支える、ジャニー喜多川さんのような役割が向いていると思います。芸能事務所もタレントが活躍できる環境をつくるのが裏方でもある社長の仕事だと思うのです。

企業も有能な社員が実力を十二分に発揮できるような環境をつくるのが経営者の仕事だと考えます。表で目立つのは社員で十分だからです。経営トップは求められないのに人前にしゃしゃり出て目立たない方がいいし、周囲に求められて初めて仕方なしに顔を出す程度でいいと思うのです。

褒められて嫌な顔をする人はいないので、なるべく長所を見つけて、できるだけ人は褒めるべきです。自分自身は至らない人間だと寧ろいつも思っていた方が無難です。人から褒められたら謙遜するくらいの気持ちでいいのです。事実、結婚して家内から褒められたことは皆無です。

家族も私のために、貶(けな)しても敢えて私のために褒めないのだろうと思います。私は有難い気持ちを口で表現するように心して、できるだけ褒めるようにしています。いくら思っていても言わなければ相手には伝わらないからです。

家族では外で目立つ存在のタレントかもしれませんが、支え(内助の功)があるから存在が目立つのです。


2021年1月15日金曜日

米新政権

 トランプ政権によって構築された米中のデカップリングが今後のバイデン政権でどうなるのか注視されています。日本は中国の早期なコロナ対策での経済回復で恩恵を受けていますが、米中の間では貿易で対立の構図となり関係修復のめどは当面難しいと言われています。

おそらく、これまでのトランプ政権のような一方的に閣僚双方の外交を無視した唐突な交易の手法から変わるだろうと思われます。地政学的に日本は中国との経済関係に依存しているので、トランプ政権のような貿易の縛りからは少しは快方に向かうのではないかと予想しています。

米中の狭間で日本の立ち位置は政治的にも経済的にも非常に難しいですが、バイデン民主党政権になるとトランプ政権時代より米中間の緊張関係はやや緩和されるものと期待しています。日本は米中双方に偏ることなくバランスの取れた外交が必要と思います。

米バイデン新政権には様々な世界秩序の混乱した政策の手直しを期待したいところです。兎に角、残すところあと5日あまり、1月20日の新大統領就任式が無事に到来することを心より願っています。



2021年1月14日木曜日

抱負

 コロナ禍が皮肉にももたらしたオンラインの利便性を存分に活用しています。1月は米国西海岸でCESが催されるので、希望としては「百聞は一見に如かず」で一度は参加してみたいと考えていましたが、今回は幸いにも日経の現地シリコンバレー取材記者からのCESの取材状況をオンラインで視聴することができました。

在宅にてセミナーをZOOMで視聴する機会が昨年から急増してきましたが、漸く申し込みから当日の視聴までの流れをスムーズにつかむことに慣れてきました。在宅勤務の時間をフル活用するにはオンラインの視聴はベストです。従来の移動時間や意識・体力を考えるとその価値は絶大と感じています。

但し、会社内でのコミュニケーションや顧客との接点はリアルに比べてかなり劣ります。WITHコロナの状況が続く中で、この課題をどのように克服するかは大変重要だと思います。今後、社会のメカニズムが大きく変わっていくことは相違ありませんので、ビジネス上においても変化に対して敏感な対応が求められます。

DXで世界が先行する中で、テクノロジーや市場の変化においてスピードは益々加速されていくだろうと思われます。DX企業と称されるように、国内の一企業として更にステークホルダーとのコラボレーションを強化して、5GとIoTに総力を上げて努力を注いでいきたいと考えています。

2021年1月13日水曜日

趣味

久しぶりにテレビで松本清張原作の「張り込み」を拝見しました。何度も清張作品の映像は見てきましたが、見終えてもあまりすっきりした印象は抱かなかったのですが、今回の作品はストーリーの完結も今までより良かったように感じました。

推理小説を題材にした映像は、あまり原文に拘り過ぎると演技のしつこさを感じますので、時代とともに視聴者受けするように脚色の工夫するのは必要かと思った次第です。私は暇があればテレビで様々な作品を見る機会が多いので監督にもこだわりがあります。

毎年の国際的な賞で作品が披露されますが、正直あまり優れた作品だと感じたことはあまりないので、封切の映画には敢えて飛びつかないようにしています。放映権を維持したい優れた作品であればテレビで再放送として残るからです。

ひと頃は米国の刑事ドラマ「コロンボ」に嵌っていましたが、繰り返しでほとんどの作品は見ましたので、最近は英国の刑事もの「ポアロ」や「モース」に拘っています。日々の安らぎを得るには「小さな村 イタリア」などの現地取材の作品がお勧めです。


























2021年1月12日火曜日

待望

 新型コロナで世界が一変したことにより人類に様々な示唆が天から与えられたように思います。トランプ大統領を再選させなかった米国民にも極限において必死さが感じられました。地球温暖化防止のため世界が一応にサステナブルな社会へ目が向きました。国連加盟国間でも消極的だと言われていた日本も到達目標のゴールを決めました。再生可能エネルギーの進歩は21世紀に新しい地球環境の時代を築くことでしょう。

健康を維持するために医療の果たす役割も、感染症の拡大を防ぐうえで重要性が一段と再認識されることでしょう。また我々の生活習慣も環境を考えて取り組む必要が求められます。IT後進国のままで非効率に気が付かなかった日本社会も、新型コロナによってデジタル化が今後加速していくものと考えます。課題はデジタル化と産業構造の変化に国民をどのように導いていくかだと思います。

世界秩序がやや乱れだしている現在において、日本の果たす役割は大いにあると思います。それは平和に基づく非核化の推進や人種間・宗教間の差別を撤廃するダイバーシティや地球環境の推進などの面で、国連の中で世界の先導役を果たすことではないでしょうか。資源の乏しく、市場が限られている日本は諸外国との親密な関係強化は必須な立場なので外交力は特に重要だと考えます。



2021年1月8日金曜日

小さな村

 年末年始の退屈しのぎに何週間分か録画していたテレビ番組「小さな村 イタリア」を観て楽しみました。毎回、村人の様子や人生の語りを聴きながら、この方たちはどこで人生哲学を学んだのだろうと感心するのです。代々引き継いで家業を継ぐことを子どもの頃から教えられているようです。

日本も同じような時代がかつてはありましたが、高度成長とともに集団就職で都会へ出て、二度と故郷へ帰らなくなり地方は過疎化してしまいました。10年近くイタリアのこの番組を観ていますが、未だに放送が続いていることは懐かしさを感じている団塊世代も多い事ではないでしょうか。

先日、感動してメモに取った村人の言葉をひとつ紹介しますと、「人のために働いていることが一番の幸せだ」と何人かの老人が同じような思いを語っていました。かつては日本でもお互いに村人同士が仕事を助け合っていました。

小学生の頃の私も、農家の手伝いに行った祖母に連れられて夜の食事会に呼ばれていました。他人同士でもお互いに持ちつ持たれつの関係が農村には存在しました。イタリアの村で育った人たちは家族を本当に大切にしています。祖先から教えられた言葉を大人になっても大切に守っているのです。

ローマやミラノのような都会の事情は分かりませんが、イタリアでは今も多くの村が辺鄙にも拘らず現存しているのは事実です。「人生の幸せとは何か」という教えを毎回のようにこの番組から教えられています。素晴らしい番組なので是非一度ご覧ください。

2021年1月7日木曜日

年頭所感

 政治でも企業でもガバナンス(統治)が大変重要だと言われています。企業規模が零細であれば組織化しなくても細かい運営も可能ですが、企業規模が大きくなれば運営が段々難しくなります。すべての人が機能的に専門能力を発揮するためには、企業組織を通じて人がしっかりと統治していかなければなりません。

企業で業務上のミスや不祥事が起きるのもチェック体制に穴があるからです。未熟な企業ではルーチンワークに落とし穴あっても担当者に任せて気づかないこともあります。昔からマネジメントの鉄則として上司は部下に対して「任せて任せず」という言葉が使われます。

しかし、中小企業が急成長をすると管理がおろそかとなり、部下に「任せっぱなし」になる傾向が多いのです。部下の作業を常に監督する上司は、作業を部下に任せてもチェックや指示をして業務を管理する必要があります。

企業において大体のミスや不祥事は、部下の業務を管理する上司が他の業務に追われて管理していない場合に起こります。ミスや不祥事が起きないようにするには業務を統率する人的リソースが必ず必要となります。

その意味で、企業の組織づくりとガバナンスは経営において最も重要です。また企業には監査役という重要なチェック部門があります。しかし、一般の中小企業には形式的に監査役が存在しますが、企業内の業務を定期的にチェックする体制が殆ど機能していないのが現実です。

弊社においてもしかりです。企業が順調に成長過程を歩めない原因もそこにあります。コーポレートガバナンス(企業統治)と共に企業における業務や会計を監査する役割は大変重要です。自社の課題を毎年洗い出して、新しい年のスタートが切れるように本年も努めて参りたいと思います。


2021年1月6日水曜日

成人式

 コロナ禍で成人式をどうするかの様々な議論がありますので、私なりに最後は少し意見を述べたいと思います。残念ながら私は成人式には出ませんでした。理由の第1は、地方出身者なので、住民票を置いている知らない自治体の成人式に行っても仲間がいないので楽しくないから参加しない。第2の理由は、まだ大学浪人中の身で晴れた気持ちで参加する気になれなかった。人には様々な理由があるので成人式に参加したい人やしたくない人もいるはずです。私の場合は後者でした。

世代間で精神年齢の差はあるかもしれませんが、選挙権を18歳以上に引き下げるならば、いっそのこと成人の年齢も18歳に引き下げたらどうかというのが私の意見です。18歳であれば高校の卒業生と一緒に仲間同士で成人式にも参加できるので、私の当時を振り返ってみても有難かったと思います。高校を卒業したら地方を離れる場合がありますので、ふるさとで成人式に出ることはコスト的にも大変なのです。20才を成人と決めつけなくても、18歳で成人だとすることも国として今後検討してみては如何かと思う次第です。

2021年1月5日火曜日

謙虚に学ぶ

 思えば昨年の今頃は中国の武漢で新型コロナウイルスが発生し、都市封鎖がなされるとともに、約10日間で数千床規模の隔離施設が武漢郊外に建設されるなどのニュースを我々は目にしました。日本では海外からの帰国者を成田空港でチェックしたり、横浜港に寄港したクルーズ船ダイアモンド・プリンセスの乗客から感染者が出て、医療関係者が乗り込み感染状況を調査している段階だったと思います。

あれから1年が経過した現在は世界中の状況が一変し、日本国内でも連日コロナ感染のニュースがメディアに溢れ続けているのが現実です。昨年1月の時点では世界の感染者数も数万人だったのが日を追うごとに拡大し、現時点では累計で感染者数が1億人に近いと言われています。昨年度初めの毎週の朝礼で、週ごとに世界の感染者が倍増していたのを今も覚えています。

不思議なのは、人権や自由が制限されている中国での感染者数が、欧米での感染者数が増加一辺倒のさなかに終息に向かったことです。現在は中国だけが普通の経済状況に戻っているのですから、欧米の民主主義国家も中国の対応にもっと謙虚に学べばよいと思うのですが、人権に対する批判ばかりで、現実はコロナ対応に右往左往しているのが現実です。

明らかなのは、経済対策とコロナ対策を両にらみでやってきた結果が、感染数拡大の2波、3波をもたらしていることです。最初に中国のように徹底的な封じ込み作戦が何故取れなかったのか、二次災難を起こさないためにしっかりと検証しなければ更なる発症の終息は難しいと思います。

中国とは政治思想が違うという理屈の前に、国民の生命を救うことを最優先に考えるならば、中国と同様の収束策を実現するにはどうすべきかを素直に考えるべきです。政治論争は横に置いてでも、中国や韓国にもっと感染対策で学ぶべきだと私は思います。

2021年1月4日月曜日

謹賀新年

 新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。

第97回箱根駅伝も無事に終わりました。事前に応援を自粛するように言われていましたので、沿道の観客も例年に比べて圧倒的に少なかったように感じました。

特に力を入れて応援する出場の大学はありませんが、今回は大方の予想に反して創価大学が往路で初優勝をしたので、できれば総合でも初優勝を飾ってほしいと復路も応援したのです。

まさか最終の10区で、3分18秒(距離にして1キロ以上)くらいの時間差がついていたところを、追走する駒澤大学に逆転されるとは夢にも思いませんでしたが、まれに見応えのある大会でした。

最後まで何が起こるかわからないのが勝負の世界です。「最後まで諦めないことが勝利に結びついた」とインタビューに答えていた駒澤大学のベテラン大八木監督の言葉がとても印象的でした。

さて本日から仕事始めですが、新型コロナウイルスも収束ままならない状況下で、政府が緊急事態宣言をどのように打ち出すかが注目されています。

年末から各国が日本への入国を自粛している状況からみて、政府が何らかの手を打たないと株式市況でも日本株売りが加速する事態になりかねません。

年末に黒柳徹子さんのドキュメンタリーを拝見しましたが、「テレビでは視聴者に嘘は通用しない」という毅然とした言葉が年末最後にとても印象深かったように思います。

政界でも産業界でも、視聴者を前にしてのリーダーの発言に嘘があれば国民やステークホルダーの信頼を失うことは勿論です。

私自身、本年も発言には十分注意して新年のスタートを切りたいと思った次第です。