2024年2月29日木曜日

マンスプレイニング

昨日、妻から教えられてマンスプレイニングという言葉を初めて知りました。造語ですが、man(男性)とexplaining(説明する)を合成したものだそうです。意味は女性が求めていないのに、男性が説明や説教をしてくることを指すようです。つまり、男性が女性に上から目線で偉そうな振る舞いをすることのようです。時代の変化を認識して、性差別や偏見と受け止められるような発言を慎むべきだということです。

本来であれば会話の発言者であったはずの女性が聞き手の役割に回るという逆転によって、女性は知識を他人に伝達・共有する能力を阻害され、知識の蓄積や伝達に関与しにくくなってしまうと言われています。そのような現場から排除するようなメカニズムが存在することに注意しなければ性差別に値するという事です。男性は一歩引いて、自分の発言がどういう状況でなされ、現場に何をもたらす行為なのかを見据える必要があるとの事です。

近年、地域社会でハラスメントの問題が多発していますが、私たち自身も発言の受け手側の立場になり、先ずは一歩引いて考えた上で発言するように努めなければならないと考えます。あるテレビ番組に対して視聴者からクレームがあったようですが、どうやらマンスプレイニングに関わる性差別や偏見に対する問題提起だったようです。時代の流れでジェンダーに対する考え方も変わってきているので性差別や偏見の発言に注意すべきだという事です。




2024年2月28日水曜日

蕎麦打ち

最近、蕎麦打ちを習い始めました。月一度で今回が2回目で先日の25日(日)の事でした。これまで蕎麦打ちには興味がありましたが、知人の蕎麦打ち話を聴いて面白そうだなと考えるだけで、せいぜい蕎麦屋の店頭での職人の実演を見つめるのが関の山でした。ところが、いつも出勤途中にバスで一緒になるご近所の方から蕎麦打ちをしないかとお誘いがあったのです。その方も始めたばかりで興味があればという打診があり、即答してご一緒しますという話になったのです。

当日は朝8時20分にエントランスに集合して一緒に車で20分くらいの区民センターの駐車場に入り、少し早過ぎたのですが指導の先生と参加者のメンバーを待っていました。9時に区民センターの開場とともに受付を済ませて教室に入り、着替えをしてからすぐに蕎麦打ちの実地の講習が始まりました。A4判のマニュアルを見ながら先生の指導を受けながら、蕎麦粉7割、小麦粉3割、水250CCを準備してスタートです。ちなみに、蕎麦打ちのための一切の道具はすべて先生のご持参物です。

混ざった粉の分量は蕎麦として4,5人前で、先ず大きなボールに粉を入れます。次に水をカップに100CC残して入れてから片手で何度も揉みます。しばらく揉んだ後に水を20CC強残して、更に捏(こね)ね回します。しばらく捏ね回した後に面を広げていきます。水も片手のひらで少し数回に分けで面にかけます。捏ね続けながら最後は長方形の形に面があるように棒で捏ねていきます。これがなかなか難しいのです。

最後に、面を平たくして端を揃えて折り畳み、専用の包丁で刻むのです。先月の1月初めての蕎麦打ち講習時は、最後に細く均等に刻むのが大変で、太くなったり切れたり、慣れないので大変でした。 片付けも含め講習は2時間ちょうどで終わりましたが、改めて蕎麦打ちの技の奥深さを、1回目は捏ねるのに必死でしたが、今回の2回目を過ぎて漸く実感するようになりました。出来上がりを家に持ち帰り茹でて食べましたが、茹でるのがまた難しいのです。

2024年2月27日火曜日

リスキリング(学び直し)

 少子高齢化時代へ向かう中で、日本が一人当たりのGDPを伸ばすにはリスキリングが必須だと考えます。先日、某企業の営業担当者が退職する事を告げられました。中小零細企業なのですが、人材不足の中で営業と加工を別職種にしているようで、業務のの生産性が低く、人材の定着も影響しているのではないかと考えます。

中小零細企業で完全な分業体制は時代に適合していないと考えます。成長を目指す企業では、社員が学び直してオールマイティを目指さなければ企業は成長しないと感じているはずです。成長して収益を上げなければ社員の待遇も上げようが無いのです。中小企業こそリスキリングを率先しなければ、企業も社員も生き残れない時代が目前に来ているのです。

リスキリングを重要視していない社会人が多い企業は、経営上の人材育成に問題があると考えます。かつての私はたまたま大企業へ就職しましたが、経理事務の傍ら営業も経験し、自ら進んで技術も学びました。大企業でもリスキリングの姿勢があれば、何でも経験して社内でも有用な人材になれるからです。

昨今リスキリングが必須だと此処彼処(ここかしこ)で叫ばれているのは、これまでの経験や知識だけではデジタル化の新しい時代に適合できないからです。自らの成長のため努力する姿勢が、これからの会社人生で活躍していく上でとても大切な要素だからです。若い頃に大先輩社員の「食わしてやっている」という厳しい一言が私には効き目がありました。

2024年2月26日月曜日

「もしトラ」

最近、「もしトラ」という言葉を方々で聴きます。今年11月の米大統領選挙の行方は世界中が注目していますが、次期大統領に共和党のトランプ氏が勝利して再び大統領へ復活すると巷では予想されているのです。日本政府内でも水面下で外交人事を検討する段階には入っているとか言われています。バイデン政権はリベラルで平時には適任ですが、ロシアの他国への侵攻や中国の台湾進攻や北朝鮮のミサイル発射に懸念を抱く世界情勢ならば、トランプ政権の方が威圧的で番犬の立場になれると考えます。

現状のウクライナを見ると武器や兵力ともに厳しく、ロシアがさらに優位な立場になりつつあります。ロシアの侵攻を止めるにも米国の力が必要ですが、バイデンよりトランプの方が米国議会の支持が得られると考えます。つまり、現状のバイデン政権では周辺国がウクライナ支援で疲弊する一方だからです。際限のない戦争を終わらせるには、権威主義国もあの手この手で困惑するような強力なリーダーシップが必要だからです。乱世の世の中だからこそです。

私も個人的にはバイデンの方が好きですが、残念ながら圧倒的な米国の力が無ければ世界の平和は保たれないのが現状です。かつて世界の警察と言われてきた米国は、一時期経済力が落ちて財政的余裕が無くなり、戦闘地域からの撤退が相次いで結果的に各国で民主派が倒れ軍事的独裁政権が誕生しました。国民にとって独裁政治より民主主義政治が好ましいのですが、民主主義政治が安定するには長い歳月を要します。日本もしかりです。


 

2024年2月22日木曜日

バブル(泡)が消えた?

1980年代後半のバブル(泡)景気の時代は今でも忘れません。若者が白い高級車ベンツに乗って街中を走る光景を見て、如何に異様な時代であったことが目に焼き付いています。当時は株も不動産もゴルフ会員権も価格がうなぎ上りでとても異常な時代でしたが、日本人はその変容さに気が付きませんでした。株価も1989年12月29日に38915円という史上最高値をつけましたが、土地投機等を抑えるため金融引き締めにより地価と株価は瞬く間に暴落していきました。

あれから失われた10年、20年、30年と日本経済の長期低迷によって、経済界はもとより市場関係者も今日に至るまですっかり自信を無くしてきました。ところが本日「まさか」という日が到来したのです。日本の市場関係者は米国の半導体企業NVIDIAの2024年1月期通期決算の行方に早朝から目が離せなかったのです。産業界全体もAIが牽引する半導体業界に新風を巻き起こしてほしいのが現実です。

本日2月22日は漸く日本経済がバブルを消し去ったように感じました。年初来、右肩上がりで上昇してきた日経平均が遂に34年ぶりに39000円という史上最高値を更新したからです。おそらく2024年2月22日という本日は今後の歴史に残る日になるだろうと考えます。3連休を前にして歴史的な瞬間に感動を覚えた投資家や金融関係者の方々は多いのではないでしょうか。今後の日本経済に心理的にもプラス方向へ働いてほしいものです。

2024年2月21日水曜日

センスを磨こう!

 センスにも色々なセンスがあります。デザインセンスとかファッションセンスとか、ビジネスでいれば経営上必要とされる様々なセンスとか考えられます。ビジネスセンスを身に付けるには自分の得意とする分野において日々の経験と努力が欠かせません。自分に向くか向かないかは様々なビジネス上の経験をしてみなければわかりません。大事なことは常に自分自身を信じて、自分と違った要素を持つ他人と比較しないことです。

つまり、他人と競っても精神力を消耗するだけで自分自身を成長させられないからです。アスリートでも独自の練習を積み上げるから他人と比較しても成長の仕方が違います。人は自分の成長を環境のせいにしますが、自らを普段と違う環境に晒さないと内面的に変わるはずがありません。いつも同じ環境に身を置いて自分を変えようとしなければ、歳を重ねても自分自身が成長することはあり得えません。

センスを磨こうとするならば、違う人材の集まる場所へ日々時間が許す限り積極的に行動することです。他人と比較しないと言いましたが、他人の動きを観察して自分独自のセンスを身に付けるべく日々努力することです。何でもオリジナルというわけにはいきませんので、真似ができそうと考えたならば周囲の人の行動パターンをよく研究することです。良い意味で「人のふり見て我がふり直す」ことがセンスを身に付ける意味で得策かと考えます。

2024年2月20日火曜日

出生数

 先日、2023年の出生数が72.6万人と発表されました。団塊世代の出生数の実に4分の1です。このまま進みますと将来は現在の人口の半分、およそ6千万人台となるでしょう。政府は盛んに少子化対策を打ち出していますが、すぐに出生数が改善するものではありません。実は人口減少の兆しは40年前からあり、日本の高度経済成長のピーク時から始まっています。

私の記憶にあるのは、当時からサラリーマンの扶養控除の額が殆ど変わっていないので、賃金の停滞とともに家計収入が目減りして子育てが長期にわたり厳しくなってきたようです。当時は日本の人口減に対して経済が順調だったのであまり否定的な議論は少なかったと考えます。地方の過疎化の議論も随分先になって増田元総務大臣から警鐘が鳴らされたように記憶しています。

少子化は地方の高齢化にもつながりますので、いずれ市町村が消滅するという話にもなります。為替も現在より円高で市中金利も高かく、米国との貿易摩擦も起きていた時代ですので将来の人口減に注目が行かなかったのでしょう。もし、この頃に真剣になって国が少子化対策を長期的ビジョンで政策を打っていれば、おそらく現在のような事態には至らなかったと考えます。

生産人口の減少は将来的にGDPが減少することに繋がります。一方、日本人の金融資産は円安・低金利下でも徐々に増えています。家計に眠っている金融資産を運用することも併せて重要です。過去を嘆いても仕方がないので、今後の日本はどんな国を目指すのかを政治の世界で真剣に考えて議論してほしいところです。



2024年2月19日月曜日

家庭環境

 最近、娘がたまにワンちゃんを連れて帰省してきますが、それ以外の日はTVで動物の取材番組を見るくらいで、日常は動物に接する生活をしていないので気楽だと言えば気楽な毎日です。歳を取って感じるのは動物の本能に感動することが多いことです。昆虫でも鳥類でも魚類でも野生動物でも同じことが言えますが、自分の命を懸けて子どもを大切にする習性には驚きます。誰も教えないのに本能を受け継いでいることも不思議です。

人間は親を見て子どもが順調に育つかといえば、そうとも思えないことも多いと感じます。人間の場合は育つ環境も違い、人と比較される社会の中で育ちますので人格も違ってきます。その点で先に述べた昆虫や鳥類や魚類や野生動物などは、一様に子育てに親の人生を必死に捧げている風に見えます。昨今の人間社会では親による子への虐待など動物にも劣るような事件が報道されますが、同じ人間として不思議で仕方がありません。

確かに、かつては地域のコミュニティや動物を飼育する環境に触れる機会も親子同士で多かったように思われます。やはり人間は集団に揉まれて成長する面が多々あります。私自身も特別に人並み以上に子どもを溺愛したわけではありませんが、若い頃を振り返ってみると「三つ子の魂」を重んじて、子どもと一緒に子どもの成長に相応しい過ごし方をしてきたような気がします。やはり、家庭環境が子どもの成長に一番強く影響してきたのでしょうか。

2024年2月16日金曜日

振り返り

 先日、ニデックの新社長に内部人材に代わってソニー出身者の方が指名されたニュースを拝見しました。創業者の永守氏によって急成長した巨大企業をオペレーティングするのは容易なことではありません。ニデックのような安定した優良企業でも過去に何度も事業承継で躓いていますが、後継の経営者選びが如何に難しいかを物語っています。創業者が現役で長くトップダウンで企業を牽引している企業に限って中々容易に後継者は見つからないものです。

創業者が長年率いてきた企業の事業承継が、大企業でも中小企業でも容易にいかないのは不思議な事ではありません。事業承継が上手くいっているケースは多くないと考えます。中小企業が大きく成長できないのは親族承継という家業から脱皮できないからです。ある程度の企業規模と健全な財務体質になってくると、資本と経営が分離しなければ上場しない限り将来的に大きく成長する可能性は低いと考えます。

弊社の事業承継は少ない成功事例の一つではないかと考えます。周囲からは成功の理由は何かを聞かれますが、20年来の祈願である事業承継目標の集大成であるとお話ししています。ぶれない一念で経営していると、いつしか願いが実現する扉が開く日が到来すると思うのです。オーナー経営者といえども、公私混同を慎むことが一番大切な事ではないでしょうか。企業は社会に開かれたものだと今日まで考えて経営してきましたので良かったと思います。





2024年2月15日木曜日

ランチ

 時々、最寄りの駅近くにある定食屋さんで一人ランチを摂りますが、決まって注文するメニューはホッケ定食です。初めて社会人として赴任した札幌で、寮生活での食卓によく出てきたのがホッケです。鱗もない皿一杯のグロテスクなホッケが、九州生まれの私には味覚も含めて中々苦手の魚でした。ニシンも時々寮では出ていましたが、小骨ばかりで養豚場での餌にもなるようなものでした。

九州ではアジやサバやイワシが豊富で鱗がある魚が普通です。鯛は高級魚なのでお祝い事などでは出ますが、普段は良くてハマチなどが食卓に並ぶという程度です。アジはサバより値段が高かったように記憶しています。田舎に住んでいた頃、毎週やってくる行商のおばさんから買ったサバが3キロ100円だったことを当時は安価で今でも記憶しています。

当時は肉料理などはほとんど食べる機会はありませんでした。肉料理と言えば、たまに飼っているニワトリを調理したりする程度でした。話がそれましたが、私は肉料理より魚料理が好みです。しかし魚は鮮度が大切なので、美味しい魚料理を出してくれるお店は少ないのが現実です。本日もランチは定食屋さんで大好物のホッケ定食を注文したのですが、隣のシニア夫婦は唐揚げととんかつ定食でした。


大河ドラマ

 昨日、うっかりブログの記述を忘れていましたので前日分として投稿します。昨今、NHK大河ドラマについて様々な批判が聞こえてきます。昨日も著名な歴史家の講演をお聞きしたのですが、やはり歴史の歪曲した表現に対して痛烈な批判をされていました。確かに歴史学者の立場からすると、最近のNHK大河ドラマは間違った史実なので視聴者には観てほしくないという旨があるのは理解できます。

フィクションとしての時代小説と捉えれば自由に表現されることも有り得ます。民主主義社会では言論や表現の自由が認められていますので、単なるフィクション化したドラマだと素人的には考えることも可能です。朝ドラもどこまで真実なのか素人には分かりませんし、視聴者を引き付けるためにフィクションとしてドラマの内容を面白おかしくすることもあります。

歴史は後世に伝えるために時の勝者側によって都合よく作られていると言われています。歴史学者によって様々な異論があるのも事実です。最近は情報化社会であるがゆえに、様々な映像コンテンツが世の中にあふれているためTV番組の視聴率が低迷しているようです。報道の自由を下に視聴率を上げたい製作者側の苦労と批判的な意見は交錯しますので相違点も理解したいと考えます。

2024年2月13日火曜日

上昇基調

 失われた30年で長く低迷していた日本株が、米国市場の活性化に牽引されながら漸く上昇基調の流れに変わってきたようです。日本市場が海外投資家から見ても魅力的な市場となってきたのかもしれません。日本政府も低金利時代が続く日本では、貯蓄より投資が国民の財産形成には望ましい形態として、リスクの極めて低いとされるNISAの拡大を積極的に推し進めています。

また諸外国に倣って政府も年金積立金を管理運用独立法人を通して資金運用を続けており、年々大幅な運用益を出しています。円安で年金の価値が目減りする中で低金利での資金運用によって国民の年金支給の財源を支えているのが現状です。日本人の金融資産は年々増えているので運用しない手はないという見解だろうと考えます。

当面は円安と低金利が大きく動くことはないので、将来的に日本の輸出をどのようにして伸ばし、貿易収支を安定的に黒字化させるかが当面の課題ではないでしょうか。私たちは高度経済成長時代からバブル崩壊、そして長きにわたる低成長時代を経験してきました。時代とともに世界経済のメカニズムも大きく変わりましたので、先見性を磨きつつ漸進したいものです。

2024年2月9日金曜日

厄落とし

 今週、2月5日月曜日の大雪にはすっかり参りましたが、慣れない断続的な大雪のために首都圏の交通事情は夜通し大混乱が続きました。さて本題に入りますが、我が家では毎朝TVで占いを見る習慣があります。2月6日は在宅勤務でしたが、翌2月7日水曜日は生憎、私の運勢は思わしくないとのことでした。元来、占いなどはすぐに忘れるし全く気にならない性格なのですが、妻は気にするタイプなので付き合ってTVを見てしまうのです。

7日の朝は用心の為、雪解けの滑り防止用に仕舞っておいたブーツを履いて出勤しました。結果的には普通の靴で用は足りたのですが、会社内で歩いているうちに靴底が両方とも突然剝がれてしまい、占いに続いて本日はまた不運かと思った次第です。その後に重要な打ち合わせを予定していたため不吉な予感をしたのですが、いきなり靴底が外れ処分する事態に女性社員の一人が「厄落としですよ」と声をかけてくれてホッとしました。物事は考えようだと。

そして重要な会談に臨んだのですが、結果的に相談の内容は思いがけないような朗報だったのです。この日は夜も都内のホテルでお客様との集まりが予定されていましたが、万事うまく遂行しました。物事は深刻に考え過ぎないことが、結果的には功を奏すのだろうと思った次第です。気にしないようで、実は気にしていたのですね。大雪の月曜日に、家族による度々の連絡で心配をかけ過ぎたことを深く反省したことも厄落としになったのでしょうか。


2024年2月8日木曜日

元外交官

 「他者を知り、助け合う社会」これは元外交官で作家の佐藤優氏が25年ぶりにNHK・TVのクローズアップ現代に出演されたり、新聞のコラムにおいて社会について語られた言葉の一部です。実は恥ずかしながら、私自身これまで佐藤優さんという人物について殆ど知らなかったのです。寧ろ私自身の偏見や先入観が読む気持ちになることを長く躊躇させたのです。しかし以前からご本人への興味もあり、かなり洞察力の深い方だと感じていました。

今回ご本人のインタビューやコラムを通して、素晴らしい人格の持ち主であることに寧ろ感動さえ覚えた次第です。人はお互いに価値観をぶつけ合うだけでは争いが尽きないので、先ずは相手の価値観を批判ばかりしないで、何故そのように価値観が形成されたのかを深く分析して知ることだというのです。そしてお互いに助け合う社会を目指すというのです。しかし、現在の世界情勢においては相手ばかりを責めて互いに理解し合う努力をしないから戦争に至ります。

長く外交官を務めていた方なので、外交の大切さを身をもって経験されているようです。国と国同士にも言えることですが、人間同志でも相手を良く知ることが大切です。私も佐藤氏を深く研究しないで誤解していました。ある宗教団体とも対談されていましたが、ご本人は某宗教団体に属していないで、全く第三者の立場で上層部の方と接していたことが関係者からの話で知りました。機会を見つけて是非とも佐藤氏の書籍を手に取ってみたいと思います。

2024年2月7日水曜日

チャンスの到来

『全従業員の物心両面の幸福を追求する』これは、今は亡き京セラ創業者の稲盛和夫氏が57年前の高度成長期において自社の経営理念に掲げられた言葉の抜粋です。今でも素晴らしい言葉に尽きると感じます。これから企業の幹部を目指し組織を率いていく方には、時代に合っていますので是非とも稲盛哲学を学んでほしいと考えます。

 政治も混迷して今一つ国民世論が盛り上がらないところですが、経済の方はコロナ禍から漸く脱出して軌道に乗り出しました。世界情勢も選挙の年を迎えて不透明感はありますが、平和国家日本には金融の正常化に期待感もあり、海外からの投資も戻り始めることが予想されます。1月以降の日経平均が上り基調なのも企業の業績が堅調だからだと感じます。


次世代半導体への過剰ともいえる国内投資は円安が後押しすると期待したいものです。米国に遅れて日本も漸く国内消費が鈍化しないで維持できていますので、インフレに対応できるGDPステップアップの時代へ進むことはあり得ると考えます。日本の企業業績を如何に上げて財政に寄与していくかが企業経営に懸かっています。チャンスの到来!

2024年2月6日火曜日

故人を偲ぶ

振り返りますと、2020年2月に弊社の創立40周年記念式典を催した頃に、新型コロナがダイヤモンドプリンセス号とともに日本へ上陸しました。あれから新型コロナによって世の中が長らく震撼させられ、昨年あたりから漸く普通の経済活動や暮らしができるようになりましたが、考えてみると丸4年が経ちます。弊社も創立45年目を歩み始めたばかりですが、我々も社歴と同様に年齢を重ねて決して若返ることは無いわけです。

このような話をするのも昨日、ある方の「お別れ会」に出席して故人を偲ぶ数々の遺品に接して、自分自身の残りの人生は如何にあるべきかを考えさせられたのです。元気でいるうちは多くの方とお会いしながら談笑する機会があります。しかし人間の命は儚いもので、それぞれいつどのように人生の最期を迎えるかはわかりません。故人を偲ぶことは尽きませんが、地元経済界に名を残された不世出とも言える方だっただけに大変惜しまれる存在でした。

私自身も今は元気なので自分の寿命など考えたこともありませんが、取りも直さず若い世代の方より早くこの世を去ることは間違いないわけです。暗い話に聞こえますが、常に人生をポジティブに考えながらもっと楽しみ、なるべく後悔しないように生きてゆきたいと思います。亡くなられた故人から人生について学べるものは多々あるはずです。生きている我々自身が後世に少しでも故人のご功績をお伝え続けていければ幸いです。合掌




2024年2月5日月曜日

アジア出稼ぎ日本人

日経ビジネス特集「アジア出稼ぎ日本人」のタイトルを一言述べます。我が家の昭和時代における話をしますと、明治生まれの祖父母は息子(私の父)の学費を稼ぐ為に一時期農家を離れて福岡の炭鉱へ出稼ぎに行きました。祖母の姉は兄弟姉妹が多かったのでブラジルへ移民しましたが、その後はブラジルへ永住したようです。つまり私が小学生時代にはブラジル移民や地方への出稼ぎは珍しくなかったのです。昭和時代に地方から都会へ集団就職が盛んだったのも出稼ぎといえば似たようなものです。

私も大学時代に就職先として東南アジアを主戦場とする木材商社に応募したことがあります。結果的に不合格でしたが、もし合格していれば東南アジアのどこかの国に永住していたかもしれません。家庭内には父母が存在しなかったので、可能であれば仕事先でどこへでも行ってみたかったのです。「故郷に錦を飾る」とか言いながら、出稼ぎ自体に何とも抵抗感感がなかったのです。しかし、令和の時代になって経済が伸びない日本から成長著しいアジア諸国へ出ていく日本人が増えているようです。

つまり、日本に残留するならばもっと日本人は経済力の向上に努めなければならないし、あるいは外貨を稼ぎにアジアへ出なければならない、という時代が到来することが暗示されているような気がしました。これからは海外への出稼ぎと、地方から都会への集団就職も何ら変わりはないという感覚というか気概が必要な時代なのかと考えるわけです。どこで働きどこに住むのか自由だということが、これから社会に出てくる日本人に問われてくるのでしょうか。そしてアジアで羽ばたく日本人が増えてくる時代が到来するのでしょうか。

2024年2月2日金曜日

日本の未来

 やはりアメリカのテック企業は強いですね。日本ではテック企業というよりIT企業として最近漸く社会に認知されてきた業界だと考えますが、未だに現場ではプログラマーやシステムエンジニアが区別されており、業界内での多重構造の業務の流れは変わりません。米国ではプログラマーといえば凄いエンジニアなのですが、残念ながら日本ではプログラムのコーダーとして捉えている業界の方もいるようです。つまり優秀なプログラマーの集団が日本と米国では全く違う存在なのです。

米国では30年以上前から中国やインドの技術者が米国人と一緒にシリコンバレーで活躍していました。日本は長年ホストコンピュータの下に多重構造方式でソフトウェアの開発が行われてきました。ハードウェアでは国内のコンピュータメーカー同士が競っていましたが、ソフトウェアは米国から最新技術を入手するという流れが現在も続いています。つまりコンピュータの基本ソフトやフレームワークを米国陣営に抑えられてしまっているのが現状です。

リーマンショックで沈んだ日の丸半導体に対する期待感が再度盛り上がっています。最後のチャンスだと多くの関係者が精力的になっていますので、成長の流れに寄与してほしいところです。製造技術は問題ないので国を挙げてデジタルテクノロジーを最大限に強化することだと考えます。企業間で過当競争することは無くして、企業同士が価値観を共有して日本の未来を共存しながら切り開いてほしいものです。

2024年2月1日木曜日

論文審査

 本年度も潔く大学の学部卒業論文の審査員を引き受けましたが、審査期間が迫る中で漸く手元に論文の原稿が届きました。学生の提出が遅れたのかはわかりませんが、5人分の論文を急ピッチで審査することになりました。もう論文の審査員を引き受けて10年近くになると思いますが、すべてボケ防止のためと若い学生たちの考えを知ろうという好奇心からです。半日で読み終える論文もあれば、理解しながら終日かかる論文もあります。

論文として形式は整っているのですが、参考文献から直接、間接に引用されている部分と本人自身の言葉で書かれた独自の意見であるかが評価する場合に大変重要です。つまりオリジナリティの論文かどうかを判断しています。審査項目として、着眼点、論理構成、独自性、文章力が上げられています。毎年、論文に取り上げられてくるテーマの着眼点にとても興味が湧きます。年々新社会人として産業界に入ってくる若い人たちの社会観にも注目すべきです。

3月発行予定のふるさとの会報づくりと併せて、2月は上旬から活字とにらめっこの毎日ですが、何とか締め切りまでに難局を乗り切りたいと考えています。理系でも文系でもない中途半端な人間ですが、人様の文章に触れたり、自分で好きなことを書くのは、大抵は面倒なのですが、このようなジャンルの取り組みはまったく苦になりません。でも、一日中机に座ってばかりの仕事は健康的には良くないと思われますので適度に運動します。