2018年7月31日火曜日

愛情

先日、「徹子の部屋」という番組に俳優の前田さんが息子さん二人と共に幸せそうな表情で番組出演していました。前田吟さんは両親も早く亡くし、子供時代から天涯孤独の身で成人して芸能界の道を歩んできた方のようです。前田さんは家庭を早く持ちたかったのだと思いますが、20歳で結婚されて4人の男の子に恵まれて、現在は孫も含め大家族だそうです。かつては戦争で両親や片親を亡くしたり、兄弟が多くて養子に出されたり、必ずしも家族愛に恵まれない子供たちも大勢存在しました。しかし、今のように孤独や差別で孤立した挙句に人を傷つけるような話は聴いたことがありません。親の接し方にも問題はあるかもしれませんが、子供を取り巻く地域社会のあり方を今一度考え直す必要はないでしょうか。私自身も5,6歳から成人に至るまで両親と同じ屋根の下で暮らしたことはありませんが、却って不仲な両親の元で育つより祖父母の下で育って良かったと思います。確かに幼少時に両親が傍にいなくて寂しい思いはしましたが、毎日のように部落の人たちから可愛がられました。幼い頃には愛情が必要です。

2018年7月30日月曜日

一病息災

私は現在まで4回、入院して手術した経験があります。周囲があまり経験しない症状であったこともあり、20歳ごろは「何故、自分だけが」という切なさや悩みと同時に、一生治らないのだろうかとまで心が落ち込んでいました。あれから40年、その間病院との関係は15年前まで長く続きましたが、今は漸く通常人と同じ感覚になりました。ですから「一病息災」という言葉は経験上とても心に響きます。知人の中には、生まれて初めて入院して既に此の世に居なくなった人もいます。若い頃は大好きな球技のスポーツも満足にできなかったのですが、今は健康に毎日過ごせている事に大変感謝しています。

2018年7月28日土曜日

敷居を跨ぐな!

ビジネスでの苦労は成長に繋がります。かつて前職時代にお客様から当社に対して、「二度とわが社の敷居を跨ぐな」と怒鳴られた経験があります。私が担当するお客様であったため、極限の事態での対応に大変苦慮したことを覚えています。原因はすべて当社の技術陣の姿勢に決定的な問題があったからです。建設会社は納期までに品質の高い仕事をすることが求められていますので、施工の品質が悪いと発注者である役所からクレームがつき、受注業者の評点にも繋がり、以後の入札にも影響するため、地元中小業者においては死活問題ともなるわけです。お客様の立場を営業担当としては充分に分かっているので、お客様の怒りが理解できるわけです。しかし、現場にはお客さまの心情は伝わり難いため、技術者の責任者をお客様の元に引き連れて、お客様の前で何時間も直立不動で頭を下げ続けたこともあります。このように、お客様との取引における万事休すの事態を、若い頃に何度も克服した経験があります。でも、幸いにして私自身がお客様のオーナーや従業員に信頼を得ていたので、当社とのお取引は一時の困難を乗り越えて、その後、更に信頼関係が深まり長い付き合いが続いたのです。

2018年7月26日木曜日

もてなし

ビジネスの世界で取引先への「もてなし」はよく行われますが、そう簡単な行為ではありません。先日は海外でもてなしを受けましたが、先方の至れり尽くせりの行為に勉強させられた思いがしました。日本もバブル時代にはそんな光景があちこちで見受けられました。酒を飲めない私も、毎晩のように午前様まで顧客とお付き合いしました。今では夜12時を回ることは考えられませんが、当時は体力的にも若かったのだろうと思います。日本も低成長時代が長くて、かつてのような接待は見られなくなりました。今回は好調なアジアの企業からもてなしを受けましたが、成長している印象が企業の振る舞いにも現れているようでした。

2018年7月25日水曜日

街路樹

2,020年の東京オリンピック・パラリンピックに際しての競技施設が方々で出来つつありますが、7月の猛暑を避けるために日本でも街路樹の整備が計画されているようです。数日前に仕事で台北へ出向いたのですが、市内で一番目に付いたのは伸び放題で剪定もされていないような街路樹の多さです。つまり街路樹の日陰に入ると直射日光を避けることが出来きます。出来れば風通しが良い町並みを作ればベストですが、2年後の炎天下でマラソン競技を見物した場合、多くの熱中症患者を出すことが予想されます。日本は街路樹を綺麗に見せるためか、風で倒れないようにしているのか、電線の邪魔をしないようにしているのか、剪定する理由は多々あると思います。しかし南国の台湾のように手を入れるのも最低限にして、なるべく自然に任せて樹木の成長を促したほうが通りに適切な日陰を作ることになると思います。やはり日本に帰ってみると、都市郊外に街路樹が少ないように感じます。もっと繁華街に巨大で多数の並木をつくる発想があってもいいと思います。

2018年7月20日金曜日

人財は若くして育つ

かつて私は別の職種からIT業界へ転職してきましたが、入社当時の年齢は32歳でした。当時、役員陣から社長就任を打診されたのは入社2年目でしたが、入社したばかりで、私自身、役員としてまだ雲を掴むような能力のレベルだと感じていましたので、2年目は辞退しました。遂には3年目で就任を受託せざるを得なかったのですが、私が人財として育ったのも20代に会社から鍛え上げられたからだと思います。たまたま運よく現場において幅広い経験を積んだので、たぶん30歳頃には会社経営をする下地が少しは備わっていたのでしょう。その点は前の会社には感謝している次第です。20代での経験がなければ、入社早々にして会社経営などとても無理だったと思います。人財は20代のうちに、生涯教育を施す意味で人を鍛えないと後で取り返しがつかないことが多いのです。「鉄は熱いうちに打て」とは私が常に皆さんに話していることですが、年齢が若いと経験を通じての成長力、吸収力が断然違います。

2018年7月18日水曜日

Smart Work経営

本日は上記テーマのシンポジウムに参加しました。まさに政府が主導する「働き方改革」についての議論ですが、国民の多くはまだ誤解している点があると思いますので、私なりに意見を述べてみます。そもそもの発想は日本の少子高齢化が進む中で成長戦略の一環として、欧米の先進国との開きのある労働生産性の現状を変えていこうというものです。日本人は真面目で勤労精神に満ちて、長時間労働も厭わない性格があります。気がついてみると、先進国の中で劣っている労働生産性を向上させるために、経営者が率先して働き方を改革が必要という訳です。職種によっても労働生産性の違いはありますが、ダイバーシティを考えて、無駄な残業を無くして、もっと充実した人生を送ろうと呼びかけているのです。自主的に楽しく仕事をしたいものです。

2018年7月13日金曜日

急いては事を仕損ずる

国家間の外交やビジネスでの交渉において、最も注意すべき事はwin-winの関係構築のために双方に努力する事です。一方的に考えに偏らず、相手の事も考えた上で事を慎重に進めなければなりません。「急いては事を仕損ずる」という格言は、私の人生における失敗の反省も踏まえて、座右の銘としているものです。「覆水盆に返らず」という意味でも、後で後悔しないように行動しなければなりません。「後悔先に立たず」という素晴らしい諺もあります。交渉には十分な時間をかけるべきです。先人の教えは歴史的な失敗を糧に表された教訓です、本当に貴重なものです。私たちはお互いの幸福のために謙虚に学びましょう。 若かりし頃の私は「石橋を叩かないで渡る」超楽観主義タイプで慎重さに欠けるところがありました。たまたま一緒になった伴侶が「石橋を叩いても渡らない」超悲観主義タイプでしたので、命に関わる大きな失敗をしなくて済んだのだと思われます。ビジネスにおいては時に大きなチャレンジが必要なときもありますが、帰宅して構想の話をすると大体のことは反対されてきました。でも、これまで大怪我しなくて地道にこれたのは伴侶のお蔭かと思う次第です。「鉄は熱いうちに」打たなければ変化しないので、若い人たちには新しいことへ積極的にチャレンジしてほしいですね。

2018年7月12日木曜日

3時間半のピンポン

私自身、仕事上で連日のように色んな方と飲む機会があるのですが、初めてのお付き合いでも長時間にわたり話し込むことがよくあります。つまり対話のピンポンが3時間半くらい連続して弾むのです。1対1でもお相手が複数人でも長時間対応することがよくあります。むしろお相手が複数であれば、聴き取る情報が何倍にもなりますので更に場の雰囲気は一段と盛り上がるわけです。しかし不思議なのは3時間半という時間は新幹線に乗って移動すると大変な距離で、1人静かに新幹線で移動したら本当に退屈して途中下車でもしたくなるでしょう。なぜ今回こんな話をするのかと申しますと、人と長時間対話をするためには相手に話させるために様々な多くの興味ある質問をしたり、自分の話題を話すにも自分の引き出しが多くなければ相手を退屈させる事になります。つまり日頃から様々なレベルの幅広い知識としての情報収集が必要だということです。その為には更に多くの人と対話する機会をつくらなければなりません。長時間の対話のピンポンはその積み重ねから生まれるのだと思います。

2018年7月11日水曜日

監査役の話

かつてIT業界に来る前に建設業界にいましたが、今でも記憶しているストレスは、年に一度本社から現場へ調査にやってくる監査役への対応でした。監査役も若い時代に現場を経験しているので現場の状況を良く知っており、弱点を突っ込まれてばかりでした。監査役による調査結果は現場や支店の評価になるので、鋭い指摘は嫌なものでした。いつも我々現場では「重箱の隅をつつく」監査役のことを「ちびっ子ギャング」と言って現場の邪魔者扱いのように感じていました。 しかし昨今、世の中で企業の不祥事が多い原因の一つには監査役が機能していないとも思われるのです。監査役が機能していなければ、企業から依頼を受けた外部の監査法人が隅々まで問題をただすことは難しいとも考えます。業務上の不正を正すのは内部の独立した監査役でなければならないからです。取締役にも時には経営トップにも意見を具申できる権限を持つのが監査役です。会社経営には厳しい意見を第三者的な立場から言える監査役が必要です。 私自身も経営者の立場に立って、監査役の役割が重要なことを感じています。良い会社にするためには第三者的な意見に耳を傾けることが必要です。昨今の企業不祥事も、組織体制が長期的にマンネリ化してきた反動から起きたのではないでしょうか。幸いにも内部告発に対して許容される時代になってきたので、長年の悪習が寧ろ改善のチャンスに働いて良しとすべきです。人間は外部からの厳しい目と指摘がなければ杜撰な行動を起こしがちです。若い頃を思い出すと、かつての会社が立派になったのも監査役という立場の存在があったからだと思います。

2018年7月10日火曜日

融合化技術

映像と通信の融合が議論されて長期に及びますが、未だに融合化技術が進化しないことに不思議な気がいたします。水面下ではネットTVが普及しつつあり、これから双方向のサービスも盛んになっていくと思われるのですが、大多数の視聴者を対象にした既存のデジタルTVが何故、双方向技術で進化しないのでしょうか。 確かに若年層のTV離れは簡単に回復しないと思いますが、理由は番組コンテンツ作成が専門業者に丸投げで、放送局側の番組制作に独自性が無くなってきているからだと思います。現在もネットには接続できますが、TV本体がネット機能を優先していないので、ユーザー側の使い勝手も工夫されていません。 TVで最新映画も音楽も自由にダウンロードしてGUIが簡単であれば、もっと消費者が飛びつくと思われるのですが、正直なところ放送業界に工夫が足りないように感じます。液晶8Kか有機ELかを議論する前に、もっと視聴者目線で双方向のGUIを考えたほうがいいと思います。IoTが社会に浸透しないのも画期的技術の開発が世に出てこないからだと考えます。 最後になりましたが、この度の集中豪雨により、被災された皆様にお見舞い申し上げます。 皆様のご健勝と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

2018年7月9日月曜日

週明け

この度、西日本地方の大雨で犠牲となり、お亡くなりになられた多くの皆様に対して、慎んで心よりご冥福をお祈り申し上げます。 幸いに、私たちの住んでいる関東地方は梅雨明けも早く、今回の大雨には見舞われませんでしたが、人の人生はほんのちょっとした出来事で狂います。 先日、ご婚約なされました高円宮殿下の三女、絢子さまのご婚約記者会見での「今日あることが明日も必ずあるわけではない」というお言葉が今でも記憶に残っています。 その後の「日々の何気ない出来事にも喜びや楽しさを感じていきたい」というお言葉も大変印象的でした。 日本は天災が多い国なので、いつ何が起きるか想像も付きませんが、普段の何でもない日々が如何に大切であるかを思い知らされます。 今朝の朝礼で社員の1人が、「会社のバスケサークル」で充実した週末を過ごすようになって、体調も以前よりだいぶ良くなってきた、と話していました。 週末何もしないで過ごすと、あっという間に時は過ぎて、月曜日の出勤すらも億劫になります。 青年時代も過ぎ去るのが早いので、出来るだけ計画的に行動することが、その後の人生の弾みにもなります。 私自身も若くはないので、人に年齢を感じさせないように、ウィークデーも週末も出来るだけ外に出るようにしています。 「今日為しうることを明日に伸ばすなかれ」とは、耳に痛いほど聴かされた言葉ですが大切にしたいと思います。

2018年7月4日水曜日

人を幸せにする経営

タイトルは私が今、読んでいる書籍の骨子です。ご近所にも大企業を退職した方が大勢いますが、皆さん定年まで仕事一筋で一生懸命に働き尽くめてきた方ばかりで、会社と仕事から解放されてホッとされている方が大部分です。多くの企業が経営を通して本当に人を幸せにしてきたかと申しますと、必ずしも言い切れない部分があるかもしれません。しかし世界の超優良企業では「人を幸せにする経営」をすでに始めているとの事です。今や成熟した日本の企業も、これからは世界に注目されるためには、「人を幸せにする経営」を目指していかなければならないと思います。「人を幸せにする経営」とは何かを、我々経営者は日頃の経営の中で自問自答しながら企業改革を進めることが大切です。単に定年という年齢の機繰りだけで、企業が人間を活用するのは勿体無いというのが最近の私の考えです。人が健康を維持するためにも、企業は人を幸せにすることを大前提に経営しなければならないと思います。

2018年7月3日火曜日

世界遺産登録

先日の6月30日は、私にとっても本当にめでたい日でした。先ずは長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産の世界文化遺産登録が決定したこと、そして私と家内が無事に結婚40周年を迎えたことです。たまたま偶然ですが、家内は長崎出身で私の方は天草出身です。付き合う以前は長崎など行ったこともないし、天草から考えると異風情緒漂う街の印象で憧れの地でもありました。結婚してから長崎をあちこち回ったようなものです。今回、登録された12箇所のひとつ、原城跡などは家内の実家から近いので真っ先に行きました。長崎と言っても南端の島原地方ですが、やはり県庁所在地の長崎市と陸続きなので、田舎くさい天草と違って、長崎には結婚当事から垢抜けた文化のようなものを感じました。長崎も熊本も地方は過疎化が進んでいますが、世界遺産登録を機にもう一度街が潤いを取り戻すことを願っています。さて結婚40周年についてですが、特に何も変化はありません。特にお祝いをしたわけでもなく静かに記念日を迎えただけですが、娘たちは覚えてくれていたようです。

2018年7月2日月曜日

滝廉太郎

小学校の頃、音楽室の壁に世界中の作曲家の肖像画が張られていました。その中に、日本の作曲家である滝廉太郎や山田耕筰の写真もありました。子供ながらに、メガネを掛けている滝廉太郎が自分の父にそっくり似ていると思い、心の中で親しみを覚えたものです。「荒城の月」や「花」はあまりにも有名ですが、「荒城の月」の一節の最後に音符の♯が付いていたのを、海外に出すときに山田耕筰氏が取って♯無しの音符で現在に至る曲になったという話を初めて知りました。滝廉太郎は23歳10ヶ月という短命で一生を終えていますので、後に山田耕筰によって何故♯の音符が取り除かれたのか分かりませんが、できれば滝廉太郎の考えた曲の意思を引き継いでほしかったなと思った次第です。日本で初めて世界に認めらた作曲家である滝廉太郎について、ラジオのお蔭で本日は少し知識を得ました。有難うございました。