2022年8月31日水曜日

追悼

ゴルバチョフ元大統領は第2次大戦後に長く続いた米ソ東西冷戦を終結させた当事者です。米ソの緊張緩和を実現したレーガンとゴルバチョフの功績は世界的にも偉大なものですが、当事者であったソ連崩壊前の初代ソ連大統領に就任したゴルバチョフが先ごろ遂に亡くなったようです。 後任のロシア・エリツィン大統領までは民主化も徐々に進み、日ロや米ロの関係も良好でした。

日米や西欧諸国から見るとゴルバチョフやエリツィンの方が平和愛好者であり人間的だと考えますが、旧体制の人々から見ると裏切り者だとか国家を弱体させた張本人と評価されるのです。その代表的な人が元KGB出身である現在のプーチン大統領のようです。今のロシア政府や国民の一部の様子はまるで戦前の日本の状況のように感じます。

ロシアのウクライナ侵攻や中国の軍事的海洋進出によって、各国の防衛力強化が必然の状況となっています。再び新しい東西冷戦構造が世界中で始まる懸念があります。安倍晋三元総理の突然の死去により日本政府の世界的な発言力が低下したことは否めませんが、岸田新政権による日本独自の戦略と外交努力によって平和的な道筋を構築してほしいものです。

2022年8月25日木曜日

オンラインの活用

1年ぶりにIT Japanのセミナーを聴講しました。と言っても、コロナ前のようにビッグサイトや幕張のイベント会場へ出かけずに自分のデスクでのオンライン受講です。会場への往復と一日がかりで広い会場を方々歩き回って、山ほどの展示資料を手提げ袋に集めて、疲れ果てて帰宅するという、今考えると効率の悪い行動を多くの人たちが当たり前のように繰り返してきました。

コロナが収束しても、参加者の希望によってリアルとオンライン併用でのイベント参加は変わらないと考えます。かつて都内で催されるイベント参加者は新幹線や航空機を使って会場まで辿り着いて、帰りに展示資料などを宅急便などで多数の人が送っていました。オンラインだと資料もダウンロードで手に入りますし、参加する人が肉体的に疲れることもありません。

もしコロナ禍が到来しなければテレワークも現在のように進まなかっただろうし、イベントに参加するため会場に出掛けるという人々の行動パターンは続いていたでしょう。コロナ禍は多くの人々にとって大変な災難でもありましたが、一方では人々の働き方を大きく変えてくれたきっかけづくりにもなりました。DXは日本の課題ですが、オンラインの活用が時代を変えてくれるはずです。  

2022年8月24日水曜日

しがない話

しがない話ですが、2年前に漸く北側(正確には北東)の部屋にエアコンを付けました。実は20年前にも階下に水漏れがすることが気になり仕方なくウィンドファンを付けたのです。しかし、工事の不具合なのか機械の重量もあり、隙間から風が入るし、騒音はするし、数年後には窓の開閉も不十分なので処分しました。

その後、ご近所さんでも同じ個所にエアコンを設置するようになりましたが、どちらも水漏れ対策をしっかりした工事を行ったようです。漸く我が家も再度のチャレンジということで、2年前に据え置き型のエアコンを設置することにしました。しかし、以前のように機械を窓にぶら下げることなく、配管だけを窓から外に出すように工事が為されました。

最初から諦めなければ時間が経過すれば良い方法もあるのだと思った次第です。換気口から無理やり配管を通す家庭もありますが、エアコンの位置からすると角度が高くなります。ご近所さんは排水を床下に通して南のベランダまで長いホースを使って流したりしています。確かに便利ですが、我が家は北側に排水を貯めてその都度捨てるようにしています。

笑い話ですが、ここ最近は毎日湿度が高くて、エアコン作動中は3時間おきに溜まった水を処分する手間が欠かせません。エアコンが空気中から吸い上げる水分の多さに毎日のように吃驚しています。湿度が75%以上になると室内の空気中の水分が如何に多いかを実感できます。熱中症は室内の温度と湿度が異常で起きやすいので夏場は十分注意は必要です。 

2022年8月23日火曜日

スポーツの話

夏の甲子園球場での全国高校野球選手権大会は仙台育英が下関国際を8-1で破り、東北勢として初の全国制覇を遂げました。月曜日は出社のためLIVEで応援できませんでしたが、熱戦の録画を帰宅して拝見させていただきました。結果は分かっていても決勝戦まで勝ち上がってきた両校の選手たちの活躍ぶりをこの目で見たかったのです。

家内が勝者である仙台育英の39歳の須江監督の挨拶が良かったので聴いたらと申しましたので聴きましたが、たまたま自分たちが優勝だけで、競合校の存在があったからこそ自分たちも強くなれた、コロナ禍で練習にも苦労した全国の高校生たちを褒めて上げてくださいと話をされた監督の謙虚さが家内の心に響いたようです。

ウクライナの惨状が報道されたり、国内でもコロナ感染者数の拡大傾向が報道されたり、度々の異常気象の報道など連日暗いニュースばかりが続く中で、炎天下で試合を続けてきた高校球児たちの活躍によって全国民が如何ほどに元気づけられたでしょうか。国家間でも若いアスリートたちがスポーツで闘うことは国際平和にも繋がります。スポーツは本当に良いですね。


2022年8月22日月曜日

鎌倉殿の13人

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が面白くなっています。源頼朝が鎌倉幕府を開くまでの過程も興味がありましたが、頼朝死後に頼家が2代将軍に就いてから更に面白くなってきました。頼朝の死後も北条政子より時政や義時の動きに注目しています。

北条時政と対立していた比企能員の暗殺が頼家の失脚に繋がったわけですが、3代将軍実朝が誕生するまでの演出が見事でした。頼朝死後の御家人同士の確執や勢力争いを拝見するに、この時代の合議制による政治が限界だったことが理解できます。

鎌倉時代には朝廷と幕府が常に対立していたため勢力争いが絶えなかったようです。家康以降の江戸幕府時代には朝廷の影響力は殆ど無いに等しい中で平和な時代が続きました。やはり安定した国を治めるには長期にわたり周到な計画を綿密に練ることが必要です。

このような例は政治の世界や会社経営にも通じるように感じます。『愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ』と言われますが、NHKの大河ドラマから学ぶことは多々あります。どのくらいの視聴率なのか分かりませんが、ビジネスマンには企業社会で生きる上でのヒントになると考えます。 

2022年8月19日金曜日

余談

 会社員時代に札幌に9年間勤務していたことがあります。冬は降雪で仕事ができないために、週末は冬山の手稲山にスキーへ行くことが普通でした。しかし夏山に登ったことは一度もありませんでした。理由は土日、祝祭日も休みのない会社だったので冬山に登るという発想がありませんでした。

実は数日前に手稲山を散策するテレビ番組を観たのです。手稲山の麓である手稲に一時期住んでいたのですが、夏山の手稲山を実際に観たのは初めてでした。冬山はスキー場で賑わいますが、夏山に登る人は登山が趣味の人以外は少ないような印象でした。

当時、私の周囲で知る限りでは札幌の人たちは短い夏を多くの人は海水浴で楽しみ、長い冬は近くの山でスキーを楽しむという生活を送っていたようにです。もし若い頃に現在のように休みがあれば北海道の夏山にも登ってみたかった、とテレビ番組を観ながら懐かしく思った次第です。

北海道というと熊は出没しないかという危険性も夏山登山には有ります。手稲山は比較的安全ではないかと思いますが、出没しない保証はないので念のため熊よけの装備は必要だと思います。兎に角、北海道の自然は魅力的です。


2022年8月18日木曜日

苦あれば楽あり

 長年、当社の役員として労苦を共にしてきた方がいます。この方の存在があったからこそ会社の現在があると言っても過言ではありません。会社が窮地の時、某役員の不動産を担保に何とか運転資金を金融機関から借り入れることができました。その方は当時独身でしたので、ご結婚後はご迷惑を掛けぬよう速やかに担保を外し、金融機関にも担保の貸付金を返済しました。

その時に、会社経営における資金繰りの大切さを身にしみて感じました。預金通帳の残高を確認しながら日々の資金繰りに追われていた時代が今では懐かしいです。見たくない通帳を見ずに安心して経理が任せられる会社になった時はこの上ない幸せでした。共に歩んできた某役員も同じ思いだったはずです。今でも私は本当に素晴らしい人に恵まれたと感謝しています。

人間には様々な欲望があります。金銭欲も一つですが、私とともに歩んできた某役員は稀に見るほど金銭欲が感じられない人です。私も人間的に見習いたいですがとても無理です。しかし、その方の存在があったからこそ、私自身も利己的な経営者にならず健全な経営体質の会社へ繋がってきたのではないかと考えています。「苦あれば楽あり」と感じるこの頃です。

2022年8月17日水曜日

エフェクチュエーション(Effectuation)

本日は学習しましたエフェクチュエーションについて考えてみました。エフェクチュエーション(Effectuation)とは、インド人経営学者サラス・サラスバシー氏が、著書『エフェクチュエーション:市場創造の実効理論』のなかで提唱した理論で、優れた起業家に共通する意思決定プロセスや思考(考え方)を発見・体系化した市場創造の実行理論である、と説明されています。

それに対してコーゼーション(Causation)という理論がありまして、将来の見通しがある程度予測できれば、企業は中・長期計画を立てて初年度から成長を予測して何をやるべきかを考えます。しかしVUCAの時代と言われている21世紀を乗り越えていくにはエフェクチュエーションの考えが必要です。

日本の大企業が過去の成功の延長線上で事業を考えるのと全く異なります。デジタル化の急速な進展で企業を取り巻く環境は劇的に変動する可能性があります。コーゼーションを否定するわけではありませんが、新しい市場を創造してビジネスに結び付けていかなければ生き残れないとともに海外勢に乗り遅れてしまう懸念があります。

長年、中小企業を経営していますと、環境の変化に自らが創造性を以って臨まなければ生き残れないことが分かります。弊社も現在と過去の業容では時代の変化を見据えて果敢に変えてきました。まさに意思決定のプロセスや思考を発見して新しいビジネスの切り口を実行に移してきました。早くからVUCAの時代を認識していれば日本の産業もだいぶ変われたのではと考えます。


2022年8月16日火曜日

人育て

 新卒者の採用試験で正社員として働きながら子育てをしたいという学生さんに会いました。子育てのことまで真剣に考えて就職活動をしている姿に驚いた次第です。日本も少子高齢化が進み女性の働き手は企業としても欠かせない存在です。労働人口が減りつつある日本で生まれてくる新生児を大切に育て上げることは国や企業の責任でもあります。

国も将来の人口減を見据えて公務員を計画的に減らしています。非正規や非常勤の公務員を増やして現場を支えているのが現状のようです。一方では公務員への志望者も減っていると言われています。特に小・中の教員志望者が減っていますが、そこには子どもの教育という教師の夢が今や失われていると聞きます。

私の友人も定年で教職を終えましたが、親の仕事の大変さを身近で感じて友人の子どもたちは教師にはなりたくないと民間企業へ就職したようです。私たちが子どもの頃の学校の教師は親世代からも尊敬されて憧れの職業でした。現在は医師なら尊敬される人は多くても、尊敬される教師は減っているので職務として遣り甲斐を感じないのかもしれません。

公教育の在り方を此処で論じるつもりはありませんが、公立と私立の教員と生徒の教育環境の差が益々広がっているような気がしてなりません。人を育てる元となる教育の場で、予算と人件費が年々削られることで将来の日本の社会に良い結果が出るとはどうしても考えが及びません。親世代に学校教育における教師を信じて任せる点がもっと必要だと考えます。


2022年8月15日月曜日

子どもの名前

 毎日、甲子園の熱狂試合を妻とともに応援していますが、毎回選手たちの名前が個性的で、なかなかすんなりと読めなくて二人で思わず苦笑いしています。世代の違いなのでしょうが、会社での入社式や大学の卒業式での表彰式の際に名前を読み上げる時、必ず付箋紙に姓名にフリガナを書いていただいています。

何故、ご両親が読めないような難しい名前を子どもに付けるのか分かりませんが、多分、名前に恥じない人間に将来なってほしいというご両親の願いを込めたものだと思います。実は私の二人の娘たちの名前も最初は夫婦で考えたのですが、結果的には妻の強い希望に私も沿う事にしました。しかし、当時の古い考えの会社では先輩方から付けた名前を笑われてしまいました。

当時では確かに変わった名前だったのです。しかし、子どもたちが成長していく中で周囲からいい名前だと言われたそうです。名前は一生変わらないので、子どもが誕生時に付ける時も将来を見据えて慎重に考えるべきではないでしょうか。私自身も、両親が子どもの頃に離婚しましたので、親から名前の由来を詳しく聴いたことはありませんが、子どもには名前の由来を教えてあげるべきです。


2022年8月12日金曜日

気になる気象

毎年、夏場になると南太平洋上に発生する台風の進路が気になり、気象予報士の天気予報に釘付けになりましたが、今年に限り以前ほど台風の接近に対して心配しなくなりました。各地で毎年のように災害をもたらしている低気圧前線が、日本列島を縦断する線状降水帯の方が寧ろ心配となっているのが現状です。

確かにこれまで強烈な台風も何度か上陸して被害をもたらしたのも事実です。2019年の台風19号は関東地方に大変な影響をもたらし、交通機関がマヒ状態になったこともあります。自然現象はいつどこで何が起きるか予想が付きませんが、近年は地球温暖化の影響で気温も降雨量も年々記録的な数値に及んでいるように感じます。

今年の台風も漸く8号とか言っていますが、例年はもっと発生時期が早かったような気がします。大体9月末までには台風シーズンは終わりますが、今後の気象がどのように変わっていくの分かりませんが、台風のように通り過ぎないで停滞する低気圧前線の方が寧ろ厄介のようです。毎朝、ベランダに咲く朝顔の数を数えていますが、気象の変化を微妙に捉えて告げてくれているような気がします。

2022年8月10日水曜日

世界の名著

 今に始まったことではないのですが、もう20年近く前に初版本として世界的に出版されていたスティーブン・R・コヴィー著の「7つの習慣」が、未だに多くのビジネスマンに支持されて教本として脚光を浴び続けています。何故なのだろうかと私なりに解釈してみました。

日本の教育は戦後から一貫して一方的に知識を植え付けられるものでした。つまり金太郎飴の人材育成が続いてきたとも言えます。高度経済成長時代の大量生産には向いていましたが、VUCAと言われる不透明の時代には、主体的に行動する人材が多くいないと成長は見込めません。

残念ながら教育も旧態依然の状態で今日まで来たために、日本の成長が止まり、やがて気が付いてみると諸外国から追い抜かれる状況へ後退してきたのです。つまり日本人の意識改革が必要という事で、ビジネスの世界でも新たな習慣を身に付ける必要が生じたのです。

世界で何千万部も売れ続けている「7つの習慣」を手にしないわけには行かないほど、多くの日本のビジネスマンにも支持されています。私も目の前の本棚から久しぶりに取り出して頁を捲ってみましたが、参考書として手元に置くべき貴重な名著だと再認識しました。


2022年8月9日火曜日

IT企業の給与

かれこれ20年近くにわたり毎月参加している経営戦略情報交換会という集まりがあります。コロナ前は毎月のように六本木へ出かけていましたが、コロナ後は毎月オンラインで開催されています。この8月の情報交換会のテーマは「究極の仕事品質は給与アップ!」というものです。

先日の新聞報道に依りますと、公正取引委員会の調査でIT企業の多重下請け構造が一番問題となっていることが判明したようです。仕事が3重請け4重請け、あるいはそれ以上に流れることもあります。末端のエンジニアが得る給与が中々上がらないのも事実です。

どうしたら解決できるだろうかと各社で対策を議論する予定です。日本のIT業界の現状は旧態依然として上流工程から下流工程まで数多くの会社が介在します。よって優秀な技術者を雇うにも高い給与を出せないのが実情です。

価格も元請け会社の単価テーブルによって発注されるために、仕事の難易度によって見積もりを行うことも阻まれている状況です。業界全体も受託開発が中心だからという理由もあります。しかし、技術者の給与を上げなければ業界が良くなることは決してあり得ません。

日本のIT企業が海外勢に負けないために、国を挙げて真剣に取り組まなければソフトウェアの輸入超過の現状はずっと変わらないと考えます。給与が先か仕事品質が先かの議論となりますが、給与を上げていかなければ優れた人材は集まらないことは間違いないようです。

2022年8月8日月曜日

青春時代

 連日のように夏の甲子園高校野球大会の熱戦が続いています。漸く観客が動員され、声援を送ることを禁止して、代わりに応援団は踊りを取り入れて試合を盛り上げているようです。本日も、第4試合の沖縄県代表の興南高校と千葉県の市立船橋高校の熱戦が繰り広げられているのを途中から観戦しました。

しかし9回裏の市立船橋高校の攻撃という場面で、最後は興南高校が満塁策を採ったところデッドボールでさよならという残念な幕切れでしたが総じて素晴らしい好試合でした。興南高校のリリーフであるピッチャーは悔し涙を流していましたが、それを同僚が慰めたりする光景が高校生らしさを感じました。

青春時代に悔し涙を流すような思いをすることは大変貴重な経験だと思います。悔しくないということは、真剣に物事に取り組んでこなかった証拠ではないでしょうか。私自身も悔しい思いを今日まで何度も経験してきましたし、子どもの頃は負けず嫌いと周囲から言われて涙を流しながら悔しかった思いがあります。大人になって悔しさの大事さがわかるのです。




2022年8月5日金曜日

中央から地方へ

先日、ある政治家の話では、ふるさと納税スタート時の初年度実績は60億円であったところが、直近では6千億円が住民税として地方へ回っているとのことです。地方創生は今や地方自治体で積極的に取り組まれており、首都圏からの移住者が年々増加している傾向で望ましいことだと感じています。

住民税が中央から地方へさらに拡大して移管されることで、地方の財政が豊かになれば移住者へサービスの向上にも繋がります。日本の過疎化は現在でも深刻でこのまま放置していくと日本各地の集落が消滅することは疑う余地もなかったので効果的な政策だと考えます。

現在の出生数は80万人くらいで人口は1.2億人ですが、我々の時代には3倍近い赤ん坊が毎年誕生して人口は9千万人くらいでした。つまり少子高齢化は40年以上前から予想できたのですが、残念ながら日本の政治はこの点の政策を重視してこなかったと考えます。

おそらく将来は6千万人くらいの人口に落ち着くものと思われます。いずれ人口が減っても、一人当たりのGDPを増やしていくことができれば国民生活も豊かになると考えます。日本人は生産性を上げてもっと稼がなければならないので、単に税を移すだけでは駄目なのです。 

2022年8月4日木曜日

気候の話

横浜市に住んでもう35年近くなりますが、気候に恵まれた地域だと痛感しています。海に近いため、何年か前には塩害で銀杏の大木が影響を受けて秋の光景が一変しましたが、最近は風水害に遭遇するような強烈な悪天候も減っているように感じます。しかし、此処まで地球温暖化が進むと気象だけは予測が付きません。

最近の異常気象はいつどこに被害をもたらすか想像もつきませんが、今回は東北地方で大変な被害となったようです。被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。線状降水帯という言葉すら昭和の時代には聞いたことがありませんが、海水温度の上昇が影響しているのでしょうか。 

在宅時、自室からいつも公園の森の様子を眺めていますが、静かな緑の大切さをしみじみと感じています。子どもの頃には自宅の周りが山に囲まれており、台風が接近すると木々の揺れる音が凄くて家が潰されそうで逃げ出したいくらいでした。落雷も怖くて稲光がすると仏壇に手を合わせて祈ったりしていました。

2022年8月3日水曜日

政治と経済

政治は経済をコントロールできますが、経済が政治を変えることはできません。かつて社会主義国家の特徴を「あなたの物は私の物、私の物はあなたの物」と、個人の所有権を認めないで国家がすべてを所有し支配することにあると学びました。しかし、社会主義国家は滅び資本主義国家が生き残ってきました。

つまり、経済を国家が支配し過ぎると自由主義経済の中ではうまく機能しないのです。中国も欧米諸国に倣って資本主義経済を取り入れて今日の繁栄を築いてきました。しかし中国の場合、政治は共産主義のままで欧米の期待に反して民主政治に変わることはなかったのです。

経済が資本主義経済といえども、政治が権威主義的な独裁政治ならばグローバル経済などいつ崩壊してもおかしくないというのが今日の状況ではないかと考えます。つまり、政治は経済を自由にコントロールできるからです。市場経済に政治が極度に介入しないのが自由主義経済の在り方なのです。 

2022年8月2日火曜日

怖い体験

先日、亡くなられた漫画家の水木しげるさんのドキュメントを拝見しました。ご近所のおばさんから子どもの頃にお化けの話をよく聴かされたという話をされていました。お化け漫画の発想も江戸時代の妖怪を専門とした絵師からのヒントを得たのとおばさんの話を題材にされたようです。私もお化けの存在は、祖母がよく話していましたので、子どもの頃には信じていました。

お化けなど誰も観たことがない空想の話を子ども心に聞かされると信じてしまうのです。ちょっとした怖い経験もトラウマとなって子ども心に残るのです。 暗い墓地を一人で歩くのは今でも薄気味が悪いと感じます。高校時代までの通学路は小さな街灯以外は周囲が真っ暗な中を一人自転車で帰宅していましたので、墓地の傍を通るのはとても苦手でした。

田舎では部落の人が亡くなったら土葬が普通だったので、葬式が終わり、埋葬後に墓地の下を自転車で通り過ぎる時に気持ちが悪かったことを思い出します。水木しげるさんの子どもの頃の怖い経験が何となく理解できました。想像力は人それぞれですが、想像することは何よりも楽しいこともあります。ふるさとのお墓を再び訪ねてみたいものです。

2022年8月1日月曜日

幼いキジバト


 昨日の夕方、買い物帰りに坂を上るとキジバトの子どもを道路のわきで見つけました。手を差し伸べても飛び立つ様子もなく人に警戒心が無いように見えたのです。普通、キジバトなど人に警戒して近くで見ることなどないので馴れている様子に驚きました。

あまりの可愛さに心が癒され、持っていたスマホで動画撮影してしまいました。餌らしいものを持っていたならよかったのですが、帰宅して妻にその話をすると餌付けすると周りの人から注意されるとのことでした。しかし、後悔したのは辺りには猫もいるので襲われることを後で気づいたのです。

帰宅してしばらく時間も経ちましたが、そのキジバトの子どもの事が気になって仕方がなかったのです。親鳥が近くにいれば、子どもに対して周囲は危ないので地面を歩かないよう教えたのでしょうが、何も気にしないで地面を歩きながら餌を探しているようでした。

人間も同じですが、子どもが小さい時は親が責任を持って傍に付いてあげないと、親が他の事に気を摂られて目を離したら大切な子どもの命を落とすこともありうるという事です。小さなキジバトの事ですが、しばらく様子を見ながらも、その場を去った自分のことを後になってとても後悔したのです。