2022年8月18日木曜日

苦あれば楽あり

 長年、当社の役員として労苦を共にしてきた方がいます。この方の存在があったからこそ会社の現在があると言っても過言ではありません。会社が窮地の時、某役員の不動産を担保に何とか運転資金を金融機関から借り入れることができました。その方は当時独身でしたので、ご結婚後はご迷惑を掛けぬよう速やかに担保を外し、金融機関にも担保の貸付金を返済しました。

その時に、会社経営における資金繰りの大切さを身にしみて感じました。預金通帳の残高を確認しながら日々の資金繰りに追われていた時代が今では懐かしいです。見たくない通帳を見ずに安心して経理が任せられる会社になった時はこの上ない幸せでした。共に歩んできた某役員も同じ思いだったはずです。今でも私は本当に素晴らしい人に恵まれたと感謝しています。

人間には様々な欲望があります。金銭欲も一つですが、私とともに歩んできた某役員は稀に見るほど金銭欲が感じられない人です。私も人間的に見習いたいですがとても無理です。しかし、その方の存在があったからこそ、私自身も利己的な経営者にならず健全な経営体質の会社へ繋がってきたのではないかと考えています。「苦あれば楽あり」と感じるこの頃です。

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