2019年9月30日月曜日

立場

「他人の立場で考える」ことを家内からいつも教えられています。古くなったマンションのせいなのか、上の階からフローリングにローラをかける音がよくします。だからと言って、もし我が家が同じことをすると階下の住人に騒音でご迷惑をかけてしまいます。自宅で過ごすときに、いつも家内から執拗に「下に聞こえるから」と、なるべく音をたてないように注意されます。実際、上の階の物音が気になるからです。30年も住み続けているのでどこのご家庭も子供はいないのですが、集合住宅で共同生活をしている場合、他人の生活を思いやることが互いに必要です。お互いに苦情を言って人間関係をこじせたくないので、在宅する家内の隣人に気遣う気持ちは理解できます。いざ、ビジネスの場で「他人の立場で考える」ことはとても大切です。仕事の依頼を受けて、常に顧客の立場を考えて誠実に仕事をこなすことは重要です。私自身もなかなかできていないのですが、他人から自分がどのように思われているかを、時には自分自身を客観的に観ることが必要と思われます。未だに我が家でも勉強させられています。

2019年9月27日金曜日

時代の流れ

私の住んでいる横浜市の戸塚で今、膨大な敷地(日立製作所の跡地)に製薬会社の工場ができようとしています。いつも横を通り掛けに思うのは時代の変化です。大メーカーが次々と国内の所有地を売却している時代に、製薬会社が新たに進出するのは凄い時代の変化だと感じるのです。実は本日届いた日経ビジネスにたまたま中外製薬の記事が掲載されていました。私自身、製薬会社のことに関しては全く素人ですが、スイスの世界的企業ロシュの傘下だということも初めて知りました。しかし人口8百万人足らずのスイスに本社を置くロシュの世界をリードする経営力の凄さには驚きです。これから人生100年の時代と言われていますが、そのためには延命できる製薬の進化というものがどうしても必要となります。日本も新興国と同じ土俵で競争しないで、独自の付加価値のある産業分野で世界のリーディングカンパニーを育てていかなければならないと思います。広大な跡地が再生することに、戸塚の一住民としても喜ばしい限りです。ちなみに昭和時代から日立の街と呼ばれていた戸塚の街も、日立様の業態変革による相次ぐ撤退でマンションばかりが林立する風景に変わり果てていましたが、中外製薬様が進出されることになり幾分商店街にも再び活気が期待されることでしょう。

2019年9月26日木曜日

余談

彼岸も終わる頃になって漸く秋らしい気候が訪れています。彼岸花も彼岸を過ぎて、遅ればせながら咲き始めたようです。毎年、地球温暖化の影響で異常気象が続いている割には世界的な危機感が欠如しているのか、国連でスウェーデンの16歳になる少女の演説は、世界の大人たちにかなりのインパクトを与えました。願わくば、日本人の若者にも国連の大舞台で声を上げてほしいのですが、どうも年々日本人気質が内向き傾向になっているように感じます。しからば、もっと積極的に外国人を受け入れたら良いのにと考えたりします。これから成長するアジアの若者を、様々な国から日本に取り込むことが、結果的に日本の成長維持に繋がります。多分国も分かっているのでしょうが、正直まだまだ留学生の受け入れに消極的な姿勢があると思われます。国の人口がおおよそ日本の20分の1である北欧諸国では約170カ国から移民を受け入れています。多様性がなければ国の将来ビジョンを実現するイノベーションは生まれないからです。日本は大国なので、寧ろ500万人から1000万人を一つの州として括り、産学官の連携を密にして特区構想を練ってみては如何かなと考えます。国家としてハングリー精神を醸成しなければ日本の未来はないように思うのです。

2019年9月25日水曜日

三文の徳

人は年齢では判断できないとつくづく思います。今日の午前中に、かつて前職で仕事仲間だった年齢は80歳近くの大先輩から突如電話がありました。現在も営業職として現役で時々働かれているようですが、電話越しにお声を聴いても現役時代とあまり違和感はありません。もともと地元出身で営業力を買われ中途入社された方ですが、根っからの営業専門職という経験もあり、当時から顔の広さには群を抜くところがありました。一応、私もその方と現役時代には職場上のライバル関係でしたが、40年以上過ぎた今でも前職の先輩後輩として親しくして頂いています。私自身、若い頃から多くの諸先輩方とお付き合いしていましたので、親しい仲でも随分様々な人生勉強をさせて頂いた故に今日があると思っています。時代は違いますが、これまでの私の経験をわが社の後輩に少しでも伝えていければと考えています。先日、ラジオに黒田征太郎という80歳の方で、かつてはTVでもよくお見かけした懐かしい方が登場されていました。今でも現役でご健在のご様子にびっくりした次第です。会話の中で野坂昭如さんや手塚治虫さんとの話題の中身も新鮮味があり勉強になりました。これには「早起きして三文の徳」を得た気がいたします。

2019年9月24日火曜日

若い世代

これからの日本を牽引する政治家は年齢的に若くなければならないと思います。大臣でも40歳前後から50歳前後くらいまでの方が相応しいのではないかと思います。理由は、将来のことを自分のことも含めて真剣に考える世代だからです。そのためには、若い方たちが問題意識をもって、将来を変えようと積極的に世の中に訴えて行動することだと思います。私は日本も徐々に北欧諸国の生き方を真似るべきではないでしょうか。将来を考えると、国民に必要なのは大学までの教育無償化と老後の生活が保障される医療・福祉です。この2点が政治によって国民に保障されれば、安心して国民は働いて多額の税金を払うはずです。今の日本の徴税システムは古く、今後30年は続く少子高齢化時代に向けては中途半端な形態だと思うのです。今回の内閣改造で一つだけ評価できる人事だと考えますと、小泉環境大臣の誕生ではないでしょうか。日本が世界から真に地球環境を考える国だと見られるためには、若いリーダーが地球環境問題について国を牽引しなければ無理だと思うのです。日本の若い世代が元気にならなければ将来の日本は明るくならないのです。若い世代の安心を確保するのが政治の役割なのですが、どうもそのように進んでいないように感じます。若い世代にはもっと声を上げてほしいと願うばかりです。

2019年9月20日金曜日

出会い

先日の9月11日、ヘルシンキ空港から成田行きの直行便の中で後期高齢者だと仰る日本人のご夫婦と座席が隣同士でした。登場後にこちらからすぐさま挨拶をすると、その後は気さくな会話が延々と続きました。帰国の便は偏西風の影響で約8時間45分で成田空港へ到着しますが、退屈するので隣の人と気さくに話が出来れば長い飛行時間もあっという間です。その方は現在、新所沢にお住まいで、かつては西武鉄道にお勤めだったようです。お嬢様がたまたまスウェーデンの男性と日本のスキー場で出逢って結婚されたとの事でした。今回は初孫が生まれたのでお祝いにスウェーデンへ行かれたようです。子どもが国際結婚するのは当初反対されていたようですが、それがきっかけで北欧へも行ける機会ができたと仰っていました。考えてみると、娘さんご夫婦の写真など色々とお話を聴きましたが、向こうの話ばかり聴き出してこちらの話は殆どしませんでした。成田空港でお別れしておしまいでしたが、お互いに名前は名乗らずとも空の旅での良い出会いでした。

2019年9月19日木曜日

評価

本日、月例の某勉強会のテーマは、様々なタイプの人財を各社迎え入れて、日頃どのような対応を企業として行っているかを各社の例を挙げながら議論しました。世の中が多様化して、様々な家庭環境で育って社会に出てくる若者たちを社会人としてどのように自律的に育てていくかは、企業として大切な使命でもあります。しかし、現実的には旧態依然とした画一的な評価や処遇が一般的で、時代の変化に対応した企業の評価に柔軟性は欠けていないでしょうか。今は相対的評価でこうあらねばならないという固定的な見方をするのではなく、絶対的な評価をして一人ひとりの個性を尊重して他人と比較しないことが大事なのではないでしょうか。弊社も長年の経験で得たことは、個々人の短所には目をつむり、それぞれが持っている長所を捉えて、良い所は褒めて、自信をつけさせて、潜在能力を伸ばす、ということです。人は誰でも仕事に遣り甲斐を持てれば自然に成長します。松下幸之助の遺訓にもあるように、企業の使命は人をつくり、活かすことではないでしょうか。様々な家庭環境で育ったいろんな個性を持った人財を活かすことが重要だと思います。

2019年9月17日火曜日

デザインセンス

デザインセンスって大事だなぁと、つくづく今回の北欧スウェーデン訪問で実感しました。私の知人に住宅展示場の中でスウェーデンハウスの注文住宅を販売している人がいますが、確かに外観や内装にも日本の家屋と違った北欧風のデザインセンスを感じます。日本国内でも珍しくなくなったスウェーデン家具の「イケヤ」が、家具屋さんが全国各地に多い日本の土地で何故成功を収めているのか、それは価格の割にはデザインが画期的ではないかと思うのです。「イケヤ」には一度くらいしか入ったことはありませんが、都心を離れた郊外に立地していても集客に成功しているようです。一方、「ニトリ」も国内の家具屋さんとして断トツの成長を見せています。

実は今から40年前に札幌に住んでいたことがありますが、市内に数店舗の「ニトリ家具」が存在していました。その後、神奈川県内に引っ越してきたのですが、札幌に住んでいた頃に時々家具を購入していた、あの「ニトリ家具」がまさか全国制覇するとは夢にも思いませんでした。ちょっと話が飛んでしまいましたが、「ニトリ」も画期的な品ぞろえのアイデアが功を奏したのだと私なりに想像しています。仕事の関係で何社か企業訪問したのですが、私自身はオフィス家具の素晴らしいデザインセンスに感動しました。日本は、デザインセンスを育み・磨きあげる教育にもっと力を入れるべきではないかと思った次第です。ソフトウェアを作るにもデザイン(設計)が重要です。

2019年9月13日金曜日

北欧視察

この度、北欧を視察してきましたが、彼らの生き方にかなり感銘を受けましたので此処に私なりに一言述べたいと思います。

人間は誰しも自分の幸福を優先して生きているはずです。北欧の人は男女ともに朝早くから家を出て良く働きます。そして早く仕事を終えて家族とともに過ごす時間を大切にします。働くにも家族との大切な時間をつくるという、人生ビジョンがあるから誰でもよく働くのです。建造物は消失しないように石造りで、木材が豊富にもかかわらず何百年も使い続けるように設計されています。

出来るだけ余分な出費をしないように、全ての面で合理的な考えが生活手段の中に生かされています。消費税が20%前後と高いのは国民の福祉を老後まで国が保証しているからです。税金の使途も透明化され、国民が信頼して納税できる国を地道に今日まで作ってきたからです。つまり、北欧における国民の側も払うものは払うので国に要求すべきものは要求するわけです。広く国民のために平等な施策は何かを近代政治が常に考えてきたように思われました。

北欧の選挙の投票率が約80%(日本は約40%)と高いのも、ほとんどの国民の審判を受けることが政治家にとって大切な選挙だからです。意義は日本と同じですが、本質的には実態はかなり北欧などと根本的に違いがあるように感じます。日本も国民の明確な意思を反映するために、リアルの投票と電子投票を併用して、投票率を北欧並みに引き上げる施策を速やかに進めるべきだと思います。

日本も漸く働き方改革を国が推進するような空気に変わってきました。日本における労働環境の整備は、企業としても今後逐一早く取り組んでいかなければならない課題だと思います。国政も教育や福祉に重点を置き、国民が生涯安心して暮らせる生活の実現に向けて、たまには北欧を横目で見ながらの政策実現を期待したいものです。

語学力

しばらく会社を留守をしていましたので、久しぶりに投稿しました。海外へ出てみると日本を客観的に観ることができるので大変重要なことだと思います。明治から延々と多くの日本人が海外へ渡航を重ねて様々な見聞をしてきたので、先進国となった今日の日本があると思います。現代においても世界から見れば日本は大国ですが、長年にわたり広大な日本市場に甘んじてきたために、グローバルな競争環境では遅れている面がなくもありません。

特に感じるのは、学校教育で中学から英語教育を行っているにも拘らず、大多数の日本人が今やビジネスマンに必須とされる英語力が身についていない事です。やはり学校でも使える語学教育をしていかないと社会で役に立たないことを、多くの日本人は海外へ出てみて感じているのではないでしょうか。企業内での公用語を英語にしている企業も何社かありますが、国内市場の限界を突破していくのであれば、ビジネスを継続していく上で必要なことではないかと考えます。

2019年9月4日水曜日

推し量る

人は受け止め方が皆違います。自分を物差しにすると相手には受け止めに無理があると考えなければなりません。常に相手の心を推し量る配慮した言動を示さなければならないわけです。それが中々難しいのが現実です。人に対する礼儀や作法は大切なのですが、都会に住んでいると行き交う人との関係性も薄れて、大切なことも何気なく忘れてしまうことがあります。昨夜、帰宅時の夜にエレベータから子供たちが出てきて「こんばんは!」と一斉に声を掛けてくれたので、こちらも思わず挨拶を返しました。普段、こちらから声をかけても反応しない子供たちが増えている中で、昨夜のことは今まで初めての経験で此方が吃驚した次第です。やはり、礼儀や作法を身に付けさせるには親のしつけや学校の教育が重要だと思います。他人の心を推し量ることは、人が社会に出てからも人間として必要な素養だと思うのです。外は異常な嵐の日和でしたが、気持ちの良い思いをしました。

2019年9月3日火曜日

福沢諭吉

子どもの頃に越中富山の薬売りの人持参した壁に貼るための用紙に、「福沢諭吉の心訓」が書かれていました。折角なので、自分自身も再認識のつもりで此処に書き出してみます。

一、世の中で一番楽しく立派な事は、一生涯を貫く仕事を持つと云う事です。
一、世の中で一番みじめなことは、人間として教養のない事です。
一、世の中で一番さびしい事は、する仕事のない事です。
一、世の中で一番みにくい事は、他人の生活をうらやむ事です。
一、世の中で一番尊い事は、人のために奉仕し、決して恩に着せない事です。
一、世の中で一番美しい事は、すべての物に愛情を持つ事です。
一、世の中で一番悲しい事は、うそをつく事です。


実は今朝、ゴミを捨てに歩いている時に、背後にいるご近所の旦那さんが挨拶をしても不愛想なので、どうしたのだろうと思いきや、ゴミ捨て場で柵を開けたままで「どうぞ」と話したら、過去に見たこともないような笑顔をされたので、その意外な表情に驚きました。

実はわが団地でも、かつて大企業の勤め人の方がほとんど引退されているのですが、未だ現役で働けている自分がとても幸せに感じるのです。自分では感じていなくてもご近所さんはよく見ています。

ご近所の皆さんが現役の時代には、大企業のサラリーマンを羨ましく思うこともありましたが、現在は中小企業にいて本当に良かったなと思う次第です。

私は福沢諭吉の心訓のひとつ目と三つ目を今朝ふと思い出したのです。
小さい頃に壁に貼ってあった「福沢諭吉の心訓」は今でも色褪せていないようです。

2019年9月2日月曜日

深圳

先週29日(木)より31日まで中国広東省の深圳へ出張に行ってきました。香港空港から内陸部へ行くには手続きが多く大変でした。幸運にも反対デモが空港へ押し寄せていなかったのでスムーズに空港外で出ることができました。香港市内は素通りするので香港のデモの状況は見ることができませんでした。日本のニュースでは昨日もデモで市内は混乱したようですが、深圳市内は何もデモによる変化は感じませんでした。驚いたのは中国の国産車BYDのタクシーがすべてEVで実用化されていたことでした。据え置き型蓄電池の生産もいずれ中国が世界市場を制覇するだろうと思われました。深圳は日本国内でも現在注目されていますが、すでに世界の工場と言われて久しい場所です。市内のショッピングセンターモールなど世界のブランド店が集中して、他の中国地域と比較しても街が洗練されているように感じました。行き交う車を見ると世界の高級車や新車が多く、市民の経済的な豊かさを平日の昼食時の様子からも感じ取りました。日本国憲法のように基本的人権の保障はない国ですが、13億の国民を抱えるため政府の舵取りも統率力が必要なのでしょう。