2021年5月31日月曜日

関わる意義

 SDGsの理念である「誰ひとり取り残さない」という趣旨は色んな事象に言えることだと思います。仕事も人に命令されて働いたり、お金のために働いたりしても、人生においての遣り甲斐や生き甲斐はそれほど大きくなりません。リーダーはメンバーを育てるためにはすべての過程に関わらせることが大切です。私も新人時代には1年間だけベテランの上司のもとで仕事を見習いましたが、2年目には上司はいなくなり何とかせねばと必死になりました。

最初の1年だけでも仕事の全体に関わらせてもらったので、2年目は知らない点を知っている人に聴けば全体をさらに理解することができたのです。弊社の新人研修の成果発表会を聴きながら、ふと研修の目標について、あるメンバーは全員が上から下まで作業の全工程をメンバー全員が経験することと話していましたので、とても真っ当な考えだと思った次第です。近年、日本のシステム開発の弱点もウォーターフォール型から抜け出せないことだと言われてきました。

流れ作業で分業体制を敷くのは大量生産時代の日本企業の得意とするところでしたが、気が付いてみるとシステムづくりまで転々と業務が丸投げされて、製造コストは高くなる一方で生産性も上がらず、今日まで弊害も多々ありました。ソフトウェア開発の世界では既に欧米はアジャイル開発が中心です。つまり日本のように発注者が業者に業務を丸投げをすることはあり得ないのです。霞が関自身がシステムの要件定義を自ら構築する力量を備えなければなりません。

2021年5月28日金曜日

シリコンドックス

 ITの先端地域であるシリコンバレーは古くから米国西海岸で知られているところですが、最近、シリコンドックスというアイルランドのタブリンを中心とした都市が世界のIT企業の集結地して脚光を帯びています。この地域は今後我々も注目すべきだと思います。私も15年くらい前にアイルランドのタブリンへIT視察団として訪れたことがあります。草原ばかりの国土に、当時はマイクロソフトが既に海外の開発拠点として進出していました。

アイルランドは人口が500万人足らずの国家ですが、夜になると多くのアイリッシュパブで大勢の若者たちがギネスビールを立ち飲みして談論している光景ばかりが印象的でした。今も記憶に残っていることですが、たまたま立ち話をしたある老人が日本の事情をよく知っていることに大変驚きました。話題の中身は当時でも日本がアイルランドより劣っているという話のようでした。

最近では2019年に北欧DX視察団としてエストニアのタリンも訪問しました。エストには人口130万人の小さな国家ですが世界最先端のIT国家です。ITは世界の最先端企業を早くから誘致した国家が進んでいるようです。アジアでもITが遅れていると言われている日本は過去の産業力での地位に過信していたのだと思います。今やIT後進国と言われていますが、コロナ禍が決断させた日本の現状を急速に変えようと愈々デジタル庁が発足します。

2021年5月27日木曜日

スーパームーン

昨日は夜の7時ごろ帰宅すると、家内がベランダに出て皆既月食を幸せそうに眺めていました。多くのご家庭で一緒に一夜を楽しまれたことだろうと思います。昨今、コロナ禍で暗いニュースばかりが流れる中で、スーパームーンに併せて皆既月食を楽しめたことは、多くの子供心にも記憶に刻まれることでしょう。

月と地球と太陽が一直線に並ぶことは珍しいし、太陽による地球の影が月に映って我々の視界に欠けて見えるわけですから、宇宙の壮大さとともにロマンをかきたてるような不思議さを感じます。宇宙にはまだ地球では想像できないようなドラマが存在するものと思います。

一夜明けて本日は朝から風雨に見舞われていますが、一晩寝て明日になればきっと青空が見えるでしょう。梅雨のシーズンなので天候が安定しない日々が続きますが、異常気象による気圧の変化で体調がすぐれない時は、どうか遠慮しないで在宅でゆっくり休息してください。




 

 


2021年5月26日水曜日

ワクチン予約

 なぜ高齢者にワクチンの予約で煩わせるのか不思議な思いです。つまり、行政がこれまでお客様目線で行政サービスをそれほど提供してこなかったからだと思います。行政側で選別して高齢者に計画的にワクチン接種日を通知すれば会場の混雑も解消できるし、繋がらない電話やネットの予約は工夫すれば解消できるはずです。

つまり行政と市民の間で通信のネットワークが皆無だからです。行政のデジタル化が世界で立ち遅れている現状を猛省し、もっとお客様目線で便利で繋がる双方向の仕組みを作るべきだと思います。今回、ワクチン接種の予約で数百回も電話したり、ネットがアクセスでパンクするようなネット環境では話にもならない気がします。

多くの高齢者の方たちが、なぜ先着順の受付方式でなくて接種日の割り当て方式にしないのか誰もが普通に疑問を感じています。愈々デジタル庁が発足しますが、行政サービスこそ古いシステムを捨て去り、新たにDXで変わらなければならないような気がします。そのためにも行政側にはサービスを効率的にデザインできるIT人材が必要だと思います。

2021年5月25日火曜日

価値観の変化

 コロナ前のウィークディは昼食、夕食ともに殆ど外食でしたが、コロナ禍になってこの1年以上は昼食、夕食ともに外食をしていません。コロナ禍の現在、在宅勤務時は昼食、夕食とも自宅で、出勤時も昼食は弁当、夕食は自宅で済ましています。それも今では当たり前ですが、コロナ前とは全く生活パターンが変わりました。

外食産業のお店が経営的に大変なことは十分理解できますが、個人的には健康な食生活を送っているように感じられます。コロナ前は週末でもゴルフも面倒で、特に運動することは稀でしたが、コロナ禍で在宅勤務になると運動不足になりウォーキングを始めて週末まで運動するような習慣が身に付きました。

家庭で過ごす時間も増えて、夫婦で会話する時間もテレビを見る時間も確かに増えました。さらにコロナ前はビジネスに関する読み物ばかりでしたが、文芸図書を読もうというゆとりを持った気分にもなりました。アフターコロナにはどんな世界が待っているのかわかりませんが、価値観の変化があらゆる場面に現れてくるだろうと考えます。

この1年において40年ぶりに連絡が取れた知人を何人も探し当てることができたのも、コロナ禍での在宅勤務で多様な時間ができたからだと思います。20代、30代の方には、この機会にオンライン等でいろんなことを学んでほしいと思う次第です。二度と来ない貴重な人生の日々ですから大切にしてください。

2021年5月24日月曜日

クライマーズ

 先週は金・土・日と3日間にわたり、Climbers2021(クラーマーズ)というイベントに10時から17時まで連日参加しました。参加と言っても、ただ毎日10名ほどの講演者の話を聴くだけです。聴講の対象者は20代、30代の若者のようで、次世代を担う若者を激励する各界の著名人によるスピーチでした。

 様々な課題に直面している日本を再生するには若者たちの意気込みが欠かせません。しかし意気込みだけあっても、困難に遭遇すると解決策に窮したり、進路に迷いが生じたりします。昨日は様々な成功者による苦難を乗り越えてきた経験談が聴ける貴重なチャンスだったと思います。

順風満帆に人生を歩んできた人など、成功者においては誰も存在しません。人生においても、どんな仕事でも必ず壁にぶつかることがあります。しかし地道に諦めずにひたすら歩み続けていけば、見たことや経験したことのない視界が広がるものです。

Climbersとは登山家でもあり、チャレンジャーでもあるのです。山を登るがごとく、一歩ずつ登っていけば素晴らしい眺めが見えるという事です。私自身もまだまだチャレンジャーだと思って、これからも事業において絶景を求めて進んで行きたいと考えています。

 

2021年5月21日金曜日

対話

これまではビジネスを通して様々な講演を聴きにあちこちへ動いていましたが、コロナ禍でオンラインセミナーが増えて多くの人の話を聴く機会が得られました。最近はCLUBHOUSEという知らない人の音声会話を聴いたり、今日はClimbersというTEDの日本版のようなプレゼンテーションの場にめぐり逢いました。

若い方同士の様々な出会いの場が新しい時代を切り開いてくれることを願っています。今日もステージにいろんな方が登場しましたが、初めて聴いた素晴らしい内容のプレゼンばかりでした。皆さんそれぞれに何とか困っている人を助けようと、そして日本の現状を変えようと頑張っている姿勢が感じられました。

様々な平場の対話が活発になり、働き方が変わることで、業務プロセスが進化し、自由な空間のもとでイノベーションも必ずや生まてくるものと確信しています。兎に角、老若男女が活発に対話し合う場がオンラインでさらに増えることを期待しています。都会と地方の格差も双方で対話を繰り返すことで埋まるものと考えています。

ダイバーシティで若い力を結集して、我が国が諸外国に後れをとらないようにしたいものです。 

2021年5月20日木曜日

梅雨入り

 今年は梅雨入りが早くて九州地方は激しい雨が降り続いて警戒注意報が流れているようです。熊本県の天草地方で育った私も子どもの頃は雷雨がとても嫌いで、いなびかりの後に雷が鳴ると仏壇に手を合わて落雷しないようにぶるぶる震えながら拝んでいました。昔は引き戸の木製の雨戸であったため、いなびかりが部屋の中まで差し込んで、古い家屋の我が家に雷が落ちてくると思い、子どもながらにかなり臆病な性格だったのだと思います。

人口の多い広大な都会で暮らすことで、雷雨も季節の風物詩と感じてしまうほど大胆な人間にいつの間にか変わってしまったようです。確かに横浜市に住んでいると、それほど風水害に見舞われることも少ないような気がします。年に何度か物凄い風雨が吹き荒れることはありますが、一晩過ぎれば「待てば海路の日和あり」という青空が見えることがあります。

四季が変わるのは一年がどんどん日々過ぎている証拠でもありますし、人間も老化していきます。自分では気が付かないうちに周囲の変化に驚くわけです。テレワークが普通になって椅子に座っている時間は増え、日々見聞する視野が狭まり、投稿するブログのネタ探しも苦になります。ブログを始めてかれこれ13年くらいになりますが、我ながら文章力はあまり付いていないようです。



2021年5月19日水曜日

GDP速報

 本年1-3月期の日本のGDP(国内総生産)が発表され年率5.1%のマイナス成長となった模様です。米中の前期に続くプラス成長と比較するとコロナ禍の影響でかなり回復が遅れています。EUよりマイナス成長が大きいのが心配になります。今更、政府のコロナ対策の遅れを批判しても仕方がないのですが、GDPの5割を占める個人消費がコロナ禍による移動制限や節約志向で収縮しているのは事実です。

しかしながら、一方では巣ごもり需要で家電や食料品をはじめ家具類も売れているようで、業績が絶好調の業界も存在します。半導体の品不足も自動車やデジタル機器の需要が強いからです。でも実際には自動車も半導体も海外での生産がメインで、国内での生産が高いわけではありません。ユニクロも百円ショップの商品も家電もほとんど中国をはじめ海外からの輸入品で占めているので、個人消費として寄与するのみです。

これからの日本は、サプライチェーンを見直すとして新興国の後追いをしてもコスト的に競争力で勝てません。生産人口も長期的には減っていくので、製造業においては無人の自動化で品質とコスト的に強みを発揮していくしかないのです。若い世代がベンチャースピリットを発揮できる環境づくりを積極的に推し進めていく必要があります。漸く大学発のスタートアップが増加傾向にあり歓迎すべき傾向だと思います。

地域紛争

1994年にイスラエルのペレス外相とパレスチナ解放機構(PLO)による秘密和平交渉が結実してラビン首相とPLOのアラファト議長がノーベル平和賞を受賞して27年になります。しかし現在も、イスラエルとパレスチナの果てしない紛争は続いています。遠く中東の出来事ですが、日本の中村医師が亡くなったアフガニスタンなど未だに地域紛争は絶えません。

特に米国のトランプ前大統領がユダヤ教、キリスト教、イスラム教の聖市とされるエルサレムをイスラエルの首都と認めてから当事国の争いが激しくなっているようです。当事国の首脳同士が互いに心を開いて話し合いをすれば解決に向かう可能性はあるのに、自国の世論に引きずられてお互いに一歩も譲らなければ、最終的には国連決議に委ねるしか道はありません。

しかし、安保理の決議では理事国間で利害関係が反するので必ず票が分かれて議決に至らないケースが現実です。東西冷戦は終わっても、米中ロの対立が続く限り地域紛争も中々解決の道へ進まない気がいたします。唯一敗戦を経験した国連の非常任理事国である日本やドイツが常任理事国入りする道が世界平和のためにも開かれることを願うばかりです。

2021年5月18日火曜日

留学生

 最近になって漸く、待望していた外国人留学生の入社応募の動きが出てきました。地方の日本人学生の応募も期待しているのですが、なかなか期待通りにはいきません。地方に仕事をつくり若者を定着させ活性化させたい気持ちはあるのですが、こちらも理想だけで実現には手が届かないのが現実です。

海外からの留学生も積極的に人材として採用していかなければ、弊社のみならず日本企業の将来も厳しいと思っています。ジェンダーギャップで諸外国に劣っている現状を変えつつ、国籍など分け隔てなく積極的に外国人の採用も続けていきたいと考えています。

一日本企業として少しでも心がけたいのは、一人も取り残さないというSDGsが定めた地球的課題に対して、自社の経営理念に照らし合わせて僅かでも具現化に努めていければ幸いです。国は違っていてもお互いに仲良く働き甲斐のある人生を過ごしていきたいものです。

2021年5月17日月曜日

ワクチン接種

 東京・大阪で防衛省による65歳以上の高齢者を対象としたワクチンの大規模接種センターの予約受付が本日17日にスタートし、受付開始から45分で2万人を超える申し込み者が殺到した模様です。電話での受付はできずネットのみの受付ですが、思ったより順調なスタートのようです。

今回、ネット予約のみで電話予約と併用しなかったのは正解だと考えます。未だに電話予約で掛け直しのメッセージが流れるケースは多いようです。スマホ教室等で高齢者がネットを自由に使えるような環境を整備することは、今後益々高齢者人口が増える中で大変必要だと思います。

残念ながら防衛相の受付システムと東京都や大阪府のシステムとは連動していないため申し込みが重複する可能性があるようです。今後はシステムとデーターベースが一元化されることが検討されるべきです。コロナ禍をデジタル化のチャンスだと捉えて、行政システムが刷新されることを期待しています。

遅々と進まないワクチン接種が防衛相による緊急の対応ができたことは、危機管理対応上においても大変有意義なことだと感じました。自衛隊による機敏な災害復旧時の対応を思い起こした次第です。

2021年5月14日金曜日

ジェンダーギャップ

 ジェンダーギャップ会議を視聴しました。ジェンダーギャップ指数が世界で120位と後進国の順位にある我が国を、遅まきながら何とか変えようという動きが漸く国会でも起きてきているようです。これまで恥ずかしくもなく平然と首脳外交を行ってきた日本のリーダーにも大きな責任があります。オリンピック組織委員会の惨状が世界から批判されて初めて気が付くのが現在の日本ですからやむを得ません。しかし、ジェンダーギャップの問題が真面目に論議されるようになっただけでも一歩前進です。

日本国内には民族紛争や宗教戦争は起こっていませんが、イデオロギーの対立は激しいものがあります。特に思想・信条は憲法で自由が保障されているにも拘らず、白昼に堂々と極端な妨害行為が行われて警察の取り締まりもなされない事象もあります。もし、国会議員の半数が女性ならばもっと思想・信条に対するバランス感覚があるのではないかと思います。つまり女性は争いが高じても戦争を引き起こすことが考えられないからです。未だに民族間の戦争が絶えないのも男性優位社会が振舞う現状があるからです。

20世紀時代は様々な国際的な水準でも日本の地位は上位だったと思いますが、21世紀になって様々な分野で世界の水準に後れを取ってきているのです。コロナ禍は不幸な現実ですが、コロナ禍で日本のデジタル化が隣国の中国や韓国にも遅れている現状も明らかになりましたが、ジェンダーギャップも改善されて行かないと、この先、国民にとって住みにくい社会となりかねません。日本を変えるために、先ずは女性の地位を上げることには大賛成です。この問題を避けて通れない時代の流れが目前にあるからです。

 

2021年5月13日木曜日

教育探究

私は11年前に大ブレークしたハーバード大学のマイケル・サンデル教授の「白熱教室」が当時は大好きでした。今朝の新聞で競争を勝ち抜いてきた日本の若者3人とのインタビューに応えた内容のコラムには久しぶりに教授の鋭い洞察力を感じました。学歴に代表される能力主義に疑問を投げかける著書「実力も運のうち」も刊行されているので、是非読んで教授の教えに学びたいと思います。

確かに家庭の経済力がなければ、また都会と地方では教育を受ける機会は必ずしも均等ではありません。それが就職や社会的な地位にまで影響を及ぼし、若者が先行きに諦めて、やる気を無くす原因にも繋がります。だから、社会不安を無くすためにも教育投資へもっと国費が投じられなければならないという事ですが、それは未だに日本の課題だとも言えるのです。

日本は子供の数は減ってきているのに、どういう訳か私立の大学の数は増え続けているようです。大学が定員数を確保するために数合わせに走ると大学の偏差値も質も下がります。日本の大学でその傾向が年々強くなっているのではないかと懸念しています。翻って、教授のメッセージに我々日本人は謙虚に耳を傾けるべきだと思った次第です。

2021年5月12日水曜日

決算ニュース

 オンラインで某セミナーにPCで参加していたところ、いきなりスマホにソフトバンクGの決算説明会が行われているというニュースが突如飛び込んできましたので、ZOOMからの退室はせずにスピーカーオフにして孫正義社長の会見に耳を傾けました。昨日の報道で21年3月期の純利益が4兆9900億円と最高益だったので単独会見に興味がありました。

前期は惨憺たる業績だっただけに、今回の飛躍的な業績にメディアも注目していたようです。ソフトバンクもグループ会社となってから、投資会社として運用実績で稼ぐという色彩が強くなっています。自ら事業を営む会社とはビジネスモデルが違いますが、業績を稼ぎ出すという意味ではひとつの営利企業でもあるのです。

グローバル市場で稼いでいるために日本人が知らないだけで、日本国内での市場評価はあまり高くないのが現実です。私自身は随分前からユニークな経営者として孫社長の行動に注目してきましたので何ら違和感はないのですが、日本市場の観点からみると事業家としての志が想像を超越しているのかも知れません。

しかし、米国GAFA+Mの一角に日本企業が業績で初めて並んだというのは凄く誇らしいことだと思うのです。やはり、世界も日本もオーナー経営者が事業を飛躍的に伸ばしているところが多いようです。上場企業でもオーナー経営者が残っている企業の方が、長期ビジョンのもとに揺るぎない経営ができるのではないかと思います。


2021年5月11日火曜日

私事(わたくしごと)

私事で恐縮ですが、今日5月11日は長女の誕生日でした。現在コロナ禍で大変な状況にある大阪に住んでいますが、もういい歳になります。朝7時頃LINEメッセージを送りましたところ、1時間後にお礼の返事が到着、嬉しかったようです。実は数日前に母の日の贈り物として北海道・富良野からのラベンダーの鉢植えが届きました。ラベンダーは香りがとてもよく、家内も私も大好きな花なので、お礼も兼ねて朝一番で誕生日をお祝いをメッセージを送りたかったのです。

長女は九州の長崎で誕生し、6か月を過ぎてから私の勤務する札幌へ親戚が同行して家内と一緒にやってきました。私も月に2日ほどしか会社を休めなかったのですが、幼いころから道内の名所のあちこちへ連れて行ってあげたり、最初の子なので特に可愛がったような気がします。毎晩のように枕もとで絵本を朗読して寝かせていましたが、そのうちに絵本を広げるだけで字も読めないのに勝手に暗記して音読していたことを懐かしく思い出します。

私は生まれて両親のもとで育たなかったので、自分の子どもだけは夫婦で愛情たっぷりに育てたかったのです。私自身、幼いころからコンプレックスの塊だったのかもしれませんが、父方の祖父母のもとで5歳から18歳まで育てられたことに大変感謝しています。生みの親より育ての親が一番だというのは私自身の育った人生経験からの発想です。皆、今では仏壇に三人とも位牌となっていますが、やはり両親より祖父母のほうが私にとっては一番です。ちなみに母は現在福岡の納骨堂に一人で祀ってあります。


 

2021年5月10日月曜日

共感

 「人の一番の財産は、共感してくれる配偶者である」エウリピデス(詩人)。これは、先日、日捲りカレンダーに書かれていた格言です。松下幸之助氏も「人を生かすことで一番大切なことは配慮だ。人に対する配慮、思いやり、共感がなければ、人を動かすことはできない」と述べています。

家庭でも企業でもより良い環境を作り上げていくには共感してくれる仲間が必要となります。共感してくれれば協力が得られて物事はスムーズに運びます。つまり、物事を進めるに当たっては夢中になってくれる同士が必要なのと同じです。

「共感」を周囲が抱くためには理解が得られるように分かり易く説明する必要があります。人はお互いに関わることで共感も得られます。人に読書を勧めるのも共感を分かち合うことができるからです。共感は人間関係においてとても重要な要素だと思います。

2021年5月7日金曜日

働く

 今日は連休明けの週末ですので、気楽な話題を取り上げたいと思います。最近、ご近所で現役のサラリーマン生活を引退した方々が段々増えてきました。新しく地域に引っ越してきて30年も住み続けると多くの現役世代があっという間にいなくなります。私自身も自分では若いつもりでいますが、事実、他人から見たら一老人であることは疑う余地もないのです。

しかし、人は誰でも現役で働き続けることで意識だけは若さを保つことも可能だと思うのです。農夫や漁師には定年という区切りがないために、年齢とともに体力が衰えると自然に無理が効かなくなるだけです。一方、お勤めの方は定年という区切りを誰しも経験することになります。日本は少子高齢化で将来の労働力不足は否めませんが、生涯現役で働ける環境が作れたと思う次第です。

一次産業はいつまでも働けるので健康で変わらない生活ができますが、長年の現役生活を退くと肉体的、精神的な変化がもたらす面は一長一短だと思われます。私自身は仕事をするのが好きなので、できれば身体が続く限り現役で働きたいと考えています。産業界に身を置くことで世の中の変化を直かに感じ取る環境に身を置いていることは本当に幸せです。それが若さを保つ事にもなるのではないでしょうか。

2021年5月6日木曜日

国連

数日前、BSテレビで今から半世紀近く前の1973年に映画化された小松左京氏の「日本沈没」を拝見しました。特段、放映される意味など解しようもないのですが、今のコロナ禍で日本国内のみならず世界中が予防の対応に苦慮している現状に、小松氏の作品に何かヒントが潜んではいないのかと観ました。当時は地殻変動による大災害が日本列島を襲ったのですが、国連でも取り上げられて各国が協力して非常事態の日本への打開策を話し合っていたように映りました。

翻って現在のコロナ禍における国連の対応はどうでしょうか。WHOの声明は時々拝見されますが、国連としての強制力の弱さを近年痛感しているのは私だけではないと思います。安全保障理事会のメンバー国の構成員が戦後から変わらず、東西のイデオロギーの違いで相変わらず難題の解決において意思統一が困難なことも事実です。コロナワクチン接種の浸透が世界的に偏在しているのも国連の調整力が機能していないといえるでしょう。

感染症のワクチンの供給に対しては、国連で加盟国によりもっと公平な議論がなされてしかるべきではないかと考えます。現状は開発・生産国にて優先して接種が進み、途上国が置き去りにされているようにも思われます。ワクチンが外交の武器なっている現状を変えて、感染症のワクチンを人類共通の財産だとするために、国連の指導力がもっと強化されることを願いたいものです。