2021年5月6日木曜日

国連

数日前、BSテレビで今から半世紀近く前の1973年に映画化された小松左京氏の「日本沈没」を拝見しました。特段、放映される意味など解しようもないのですが、今のコロナ禍で日本国内のみならず世界中が予防の対応に苦慮している現状に、小松氏の作品に何かヒントが潜んではいないのかと観ました。当時は地殻変動による大災害が日本列島を襲ったのですが、国連でも取り上げられて各国が協力して非常事態の日本への打開策を話し合っていたように映りました。

翻って現在のコロナ禍における国連の対応はどうでしょうか。WHOの声明は時々拝見されますが、国連としての強制力の弱さを近年痛感しているのは私だけではないと思います。安全保障理事会のメンバー国の構成員が戦後から変わらず、東西のイデオロギーの違いで相変わらず難題の解決において意思統一が困難なことも事実です。コロナワクチン接種の浸透が世界的に偏在しているのも国連の調整力が機能していないといえるでしょう。

感染症のワクチンの供給に対しては、国連で加盟国によりもっと公平な議論がなされてしかるべきではないかと考えます。現状は開発・生産国にて優先して接種が進み、途上国が置き去りにされているようにも思われます。ワクチンが外交の武器なっている現状を変えて、感染症のワクチンを人類共通の財産だとするために、国連の指導力がもっと強化されることを願いたいものです。

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