2021年3月31日水曜日

プロとは

 今朝、電車内の広告にプロ野球元ソフトバンク監督の王貞治さんの言葉として「プロはミスをしてはならない、人間だと思ってはいけない」という言葉らしきものをチラッと拝見しました。確かにプロとしてお客様からお金を戴いている以上、ミスを起こしてはならないと思います。人間だからミスはあって当たり前だという世間の見方はありますが、ミスも次第によっては大変な損害を招く場合があります。

野球でもちょっとしたミスで勝利を逃がすことがあります。ミスをしているうちは本当のプロとは言えないという事なのかもしれません。ビジネスにおいてもミスを起こしてはならないので細心の注意を払って仕事を進めるのが当たり前です。人間のすることだからミスは付きものという発想は責任回避で逃げているだけだと思うのです。ビジネスにおいてもミスをしてはならないという覚悟が必要です。

TVでも企業の経営層の方が頭を下げる場面を度々見かけますが、頭を下げることで責任は回避されるほどミスが軽いものではないという事です。日本人は熱しやすく冷めやすいと言われます。事件が起きた時はひたすら弁解しますが、また同じようなミスを繰り返すことが見られます。その世界でのプロならば謝るだけでは許されないはずです。野球界の神様のような存在の王貞治さんが言わんとしていることが何なのか、是非、一度書物を目にしてみたいと思います。

 

2021年3月30日火曜日

エンゲージメント

 今、日本企業の人事制度が働き方改革の進展で大変重要となっています。つまり、エンゲージメントを高める人事戦略が人財を変革する上で必要とされています。在宅勤務の浸透とともに人財プラットフォームの見える化を図り効率的な評価システムを実現していかなければなりません。

これからは人財を如何に育成するかで企業間において企業経営の勝負が決まると考えています。つまり人財のトランスフォーメーションを実践して、従業員のエンゲージメントを高める人事戦略の立案が重要だと言われています。

21年度はアフターコロナにおける人財変革元年と位置付けて、企業体質の更なる強化に向けてオープンマインドでビジョンの共有を目指していきたいと思います。ウェルビーングとともにエンゲージメントを弊社の理念を礎として実現できれば幸いです。


2021年3月29日月曜日

産業革命

「これから自動車産業では天地がひっくり返るような変化が起きるだろう」これは先日のニュースでトヨタがパートナーを組む清華大学の欧陽明高教授から出た発言です。極めて深刻な時代が着々と接近してくるものと考えられます。トヨタの社長も近い将来100万人の失業者が自動車業界から出るだろうと話していました。正に100年に一度の産業革命が到来するようなものです。

アップルやソニーがEV車のモデルを発表していますが、彼らとすればスマホのような次世代のネットワーク端末としてEVを捉えているのだと思います。従来の自動車会社としての立ち位置は完全に無くなり、モビリティ社会を実現する会社に自動車会社も変わらなければ、将来は生き残れないという事を意味しているのかもしれません。

このような時代の変化が到来する未来に国がどの程度くらい危機感を認識しているのか疑問です。産業のすそ野の広い自動車産業が近い将来に様変わりするという事は、清華大学の欧陽明高教授の発言にも表れています。果たして日本は未来に向かって、どのような戦略で産業構造を変えるべきなのか、その解決が産業のトランスフォーメーションにあるのではないでしょうか。 

2021年3月26日金曜日

国連

 民主主義は尊いものだと多くの人が感じていますが、他国を説得して政治を変えることは不可能です。「ベルリンの壁」も「プラハの春」も「アラブの春」も民衆の草の根の運動がもたらしたものです。

そこには米国を先頭に西側諸国の力の結束があったからだと思います。しかし、オバマ政権以降は国連を中心とした米国のリーダーシップが欠如し、民衆による強権政治への反動は自国内で悉く抑えられました。

ミャンマーや香港の民主化運動も、かつてならば米国や西側諸国の主導による国連が中心となって機能していたように思います。南アフリカもカンボジアも然りです。しかし、現在は人権剥奪の危機への対応も国連は静観しています。

国連も先の大戦の戦勝国が上部を占めているため、民主主義を貫くにも強権政治の反対勢力が常に邪魔をする構図となっています。米中が対立するこれからは、国連が大国に遠慮せずリーダーシップをとり諸問題の解決に当たる必要があると思います。

他国が他国を変えることは困難です。他国が異議を唱えても必ず内政干渉をするなという話になり、双方の外交が暗礁に乗り上げ進まなくなるだけです。それが可能なのは国連だけだと思います。有事に際して国連の機能をもっと強化する必要性があります。



2021年3月25日木曜日

サプライチェーン

最近はコロナ禍でこの言葉が良く聴かれます。日本語に訳すと「供給網」ですが、グローバル経済ではサプライチェーンという表現が普通です。トランプ前政権による米中の貿易摩擦を契機にサプライチェーンの寸断が起こり、自国生産に一部舵を切る傾向が見え始めています。

その動きは正解だと私は見ています。基幹部品はファブレス(設計のみし、製造は外部に委託)だけでなく自国でも製造しなければモノづくりのノウハウも蓄積されません。ワクチンさえ海外に依存している現状は外交上も好ましくないと思われます。

半導体も製造装置のみで自国で製造しなくなった日本は半導体も海外に依存しています。サプライチェーンの安定は望ましいのですが、危機に際しての備えも必要です。進化の激しい半導体分野においても、自国でも製造することが国防的にも重要だと思う次第です。



 

2021年3月24日水曜日

国家主導

 戦後の日本は国家主導で国内産業を牽引してきました。しかしながら、高度成長後における国の主導が無くなり、産業が歪んだ方向に進みバブル崩壊を招いたのではないかと考えます。つまり、近未来の時代の先行きを国も見通せなかったのだと思うのです。

象徴的なのが森政権時代に日本はITで世界一になると、沖縄で開催された先進国7カ国会議(サミット)で世界に豪語したにも関わらず、日本は国家主導で何も具体的に行動してきませんでした。その間、中国は国家主導で産業を後押しし、国有企業を中心に資本主義経済を伸ばしてきました。

米国も同様にスーパーハイウェイ構想の下にシリコンバレーのIT産業を後押しして、現在のGAFAMという巨大産業を生み出しました。GAFAMだけで日本の東証の1部上場の全企業の時価総額を上回ると言いますから、米国IT産業の成長力の強さは中国にも影響を与えています。

一方の日本は重厚長大産業に依存度が高く、気が付いてみると新興国に重厚長大の富を奪われてしまったのです。つまり、国家が時代の変化を読めなかったのではないでしょうか。一言で申しますと、国のリーダーは優秀な人材に国家戦略を描かせて主導しなければならないと思います。

やはり国家の未来をどんな形にするのかの国家ビジョンを明確にして、国が産業を主導していかなければならないと思います。一家の主が自分の家庭を将来どのように築いていくか、そのために子どもの将来を考えて、どんな教育を施していくべきかを考えるのと同じです。

 

2021年3月23日火曜日

隣国関係

「政冷経熱」という言葉を最近はあまり聴かなくなりました。旧民主党の野田政権時代に日本政府が尖閣列島の国有化を打ち出して、中国で大規模な反日運動が起きた頃の日中関係は最悪でした。71年の日中平和条約締結時に尖閣の問題は棚上げだと報じられた田中角栄元首相と周恩来元首相の会談の中身が真実かどうかは分かりませんが、未来にはこの問題も平和友好を維持する上で双方に納得のゆく形に定着させるべきだと思います。

71年後、日本と中国との経済関係は急速に拡大し、今や経済においてお互いに必要不可欠の関係となっています。しかし、政治においては西側諸国の日本と中国は政治思想も指導体制も全く違うために対立するのが現実です。政治的な関係は尖閣問題以来、互いに関係は冷え込んでいますが、経済における繋がりはお互いに長年深い関係を築いてきました。しかし、米国を中心に反中国の機運が周辺国で次第に高まってきているのが現状です。

今こそ日本外交の見せ場だと思うのですが、隣国との関係は非常に難しい局面だと言わざるを得ません。「政冷経熱」の現実を認めて、上手く日本独自の考えを示して是々非々で臨むしかないと考えます。米国と中国の間に挟まれた日本は地政学的にも欧米諸国とは違うので、中国や韓国、北朝鮮との政治的関係は今後も難しい局面が続くと思いますが、粘り強く国民レベルで関係改善に努めるしかないと考えます。



2021年3月22日月曜日

VUCAへの挑戦

 これまで中国には10年くらい前から4回ほど上海をはじめ重慶や成都、深圳など見聞してきましたが、中国の発展のスピードが日本と比較して如何に凄まじいかを納得させられました。19年に中国のシリコンバレーと言われる深圳の街も見学しましたが、既にBYDのEVタクシーが普通に道路を走っていました。当時、中国国内に約3千社のEV会社があると聞いていましたが、自動車産業もいずれは中国が世界シェアの大半を占めるものと予想されます。

今後、5年から10年にかけて中国はあらゆる分野で世界最大の製造王国となるのと同時に、GDP世界一の経済大国になることは間違いないような気がいたします。米国をはじめ先進7カ国が中国の成長に危機感を抱いているのも事実です。つまり①経済力②軍事力③技術力において米国を凌ぐ存在になる可能性が高いからです。欧米の資本主義経済と比べて国家ビジョンを強制的に推し進めることが政治的に可能なので経済成長が顕著です。

日本は少子高齢化が経済成長の歯止めをかけて、現状維持さえ難しくなるのがこれからの時代ではないでしょうか。残念なのは中国のように未来の国家ビジョンを政治家が責任を持って内外に示すことをしないことです。つまりビジョンがないため、あらゆる分野で国民がどの方向へ進んで行けばよいのかが明確でないのです。先行き不透明なVUCAと言われる時代だからこそ、国を挙げて攻めの姿勢で戦略を考えなければならないと思うのです。

2021年3月19日金曜日

覚悟その2

 かつて大学の卒業式をある反抗心でボイコットした私が6、7年前から卒業式のひな壇で学生さんの卒業を祝福する立場となりました。しかし昨年、今年とコロナ禍により2年連続で卒業式が通常通り開催されない状況となり、今は新たに4月の新学期を迎えようとしています。

学生さんには気の毒ですが、コロナ感染予防の上で大学の授業もオンラインが習慣化している以上、やむを得ない措置かと思う次第です。ワクチンの接種も一般国民に行き渡るには、国内で造れない以上、海外からの調達に依存している限り、今年いっぱいは掛かるものと思われます。

幸いにも、日本は米国や欧州のように感染者数が爆発的に増えていないので、予防に頼る以外に感染を防ぐ手立てはありません。一部の経済にも少なからず影響しますが、生産活動を補える産業で経済を下支えしていくしかありません。

中国経済が好調なのと米国の低金利が維持されることで、我が国も一部の経済や株価の上昇などで助けられている部分があります。中国のようにコロナを収束させない限りは全体経済を底上げさせるのは難しいでしょう。

東京オリンピック・パラリンピックも目前ですので、来月からの新年度のスタートを明るい気持ちで迎えたいものです。これから社会へ飛び出す若い方たちも、コロナに負けないで自分自身の力を付けて頂きたいと思います。

 

2021年3月18日木曜日

国家

 英国や日本は議院内閣制ですが、世界では圧倒的に大統領制の方が多いようです。議院内閣制では首相は国会議員による間接選挙で選ばれますが、大統領制では国民の直接選挙で大統領が選ばれます。日本でも首相公選制を主張する政治家がいましたけれど、どちらが国政に適しているのかというと結論的には一長一短のような気がします。

議院内閣制において首相の任期は最長4年ですが、失政や選挙の大敗で任期の途中に辞任へ追い込まれることもあります。しかし大統領の任期は4年でも途中で辞任に追い込まれることは大スキャンダルでもない限りないように思われます。首相も再選されれば最長8年の政権となりますが、前安倍内閣のような長期政権は日本でも殆どないようです。

大統領の任期は4年で、再選されればオバマ元大統領のように8年間政権の座に就く人も少なくないようです。しかし独裁政権の国によっては、10年以上も政権の座に就いている人も見られます。国民には気の毒ですが、憲法でも変えない限り為政状態が続くことになります。ミャンマーではクーデターが起きて軍事政権が強制的に樹立されましたが、憲法に欠陥があるように思われます。

一方、ロシアや中国、北朝鮮などは一党支配で政権は変わりにくい政治構造となっています。先進国では当たり前の民主主義国家が、世界的に見るとまだまだ少数なのは残念ですし、国民が気の毒です。その点、我が国は素晴らしい日本国憲法の下に民主主義の国家運営がなされています。英国などには日本もまだ学ぶべきものがあると思われますが・・・。

2021年3月17日水曜日

がんばれニッポン!!

ITイノベーターズ会議に初めて参加しました。連日、様々なオンラインイベントにアクセスして視聴していますが、本日の会議の内容はこれまでになく大変参考になりました。コロナ禍で急速にDXへの関心が深まっています。しかし大事なことは、これからのDXは既存のシステムを使わず新しく構築する考えで進めなければならないという事です。

RPAも既存のプロセスに活用するのではなく、RPAの導入と一緒に従来の業務プロセスも変えていかなければならないという事です。日本の企業はどうしても既存のプロセスの延長戦でITツールを使おうと考えますので、折角、多額の費用をかけてITツールを導入しても業務の生産性が上がらないのです。

つまり目的と手段が逆になっているのです。大学の教育もどのような目的で学問を学び、卒業後に如何に実社会で活かしていくかを考えた上で、カリキュラムが組まれていれば社会で通用しますが、そうは思えないことを時々感じたりします。海外へ留学した学生に会ってみますと、日本の学生が学んだことの違いを感じるからです。

色んな意味で、コロナ禍を契機に世の中は世界中で急速に変わります。デジタル化に遅れた日本政府や自治体、グローバル競争にさらされる産業界は、諸外国にキャッチアップする上でもDXを強力に推進すべきだと思います。 スマートシティをつくるにもデジタル人材の育成を急がねばなりません。


2021年3月16日火曜日

就職戦線

個人的な思い過ごしかもしれませんが、ネット上で応募してくる22年卒予定の大学生に共通した志望事項を見かけます。考えるに、世間で企業サイドにハラスメントが問われている記事を多く見かけることにも影響しているのでしょうか。弊社を応募してくる学生さんが面接官の対応で会社の社風が良いところが魅力だというのです。

オンラインで企業説明などをしているため会社の実態をつかみにくいと思うのですが、数回の面接を重ねてくる中で学生さんが鋭く観察しているように私自身も感じます。コロナ禍で企業の見方まで変わってきているのか、企業情報がこれまでになく学生さんへ広がりを見せているのか応募状況を興味深く感じています。

IT企業はすそ野が広いため、目星の企業を見つけるのは並大抵ではないと思います。その中で選ばれるには何か工夫が必要なのは言うまでもありません。企業は100社100様なので、自分に合った会社を見つけるのは学生さん自身も大変です。3月解禁と言っても、実際はかなり早くから就職活動をしているようです。

コロナ禍が意外にも、これまでにない人材確保の効果をもたらしてくれるのではないかという気が密かにします。変化はチャンスだといつも言ってきましたが、就職戦線も時代を反映して少しずつ様変わりしつつあるように思われます。

2021年3月15日月曜日

継続は力なり

昨日は午前9時から名古屋ウィメンズマラソンに釘付けでした。レースは序盤から先頭集団を引っ張っていた松田瑞生選手が終始力強い走りで22キロ過ぎから独走し、自己記録に僅かに及ばなかったが、2時間21分51秒という好タイムで優勝しました。今回のレースにあたり、月間で1400キロの練習をこなしただけあって、後半も力尽きることが無かったようです。東京オリンピックの3人の代表に選ばれなかった悔しさを胸に、涙ながらに優勝インタビューに応える松田選手に私ももらい泣きしました。

たまたま同じ日に次女も平塚で行われたフルマラソンを走るということで、今回は自宅に居ながら静かに完走を願っていました。しかし気温が日中に20度と上昇し、暑さのためにハーフで途中棄権したことを連絡してきました。最近、コロナ禍でレースに出ることもなく練習不足だったので果たしてフルマラソンを完走できるだろうかと案じていました。久々のマラソンでハーフを走り終えただけでも立派だと思います。

今朝のラジオ深夜便の「明日への言葉、アスリート誕生物語シリーズ」でフェンシング金メダリストの太田雄貴選手の父、太田義昭氏のインタビューを聴きました。3人兄弟の一番下の雄貴さんに託して、ご本人が学生時代に経験してきたフェンシングを小学3年生の頃から一緒に4300日、一日も休まず教えてきたということでした。早いうちから子どもの能力を見極めて上手に導いていくことの重要性を感じました。親子で「継続は力なり」という諺を座右の銘にされてきたようです。



2021年3月12日金曜日

民主主義

今、世界は民主主義の危機だと言われています。「アラブの春」と言われて専制国家が反政府勢力によるクーデターで一旦は民主主義国家が定着したかと思いきや、また専制国家に逆戻りし独裁政治が行われているようです。民主化を目指していたミャンマーのNLD政権が軍事政権側に倒されたのも、民主化で一国二制度を守ってきた香港が中国政府の専制政治の支配下に置かれたのもしかりです。

民主主義国家の樹立には歳月を要すると思われます。ポピュリズム化が主導的になると、国内での対立も生まれて、遂には内戦に発展し国家秩序が崩壊することがありまます。独裁政治化するのは民主政治が機能しないから軍部が政治的反乱を起こすのです。まだ世界的には独裁政治から脱却できない国が多いようです。

日本は戦争に敗れて民主主義が定着しましたが、戦前は軍部が強大な力を持ったがため軍国主義化して戦争を起こしてしまいました。GHQが占領することが無ければ、専制政治が横行し現在のような形の民主政治は到来しただろうかと思う次第です。独裁国家において国内の反対勢力だけで民主化が実現するのは極めて難しいようです。

但し、女性は世界的にも比較的平和主義者が多いと思うのです。歴史的に敵と戦争するのは男性ばかりだからです。北欧諸国は女性が政治にも男性に負けず活躍していますが、日本をはじめ、まだ多くの国では女性が政治の場で主役を果たしていないのが現実です。コロナを機に働き方改革から女性をもっと自由に活動させてあげましょう。

2021年3月11日木曜日

立ち上がる

東日本大震災から10年、震災当時は中学生だった人は成人して結婚された方もいるようです。午前9時からオンラインで予定が詰まっていましたが、なぜか徐々に迫る地震発生時の14時46分に黙祷することばかりが気になっていました。

漸く午前、午後と続いたセミナーが14時40分で一旦停止となり、黙祷のお知らせが流れました。スマホでもNHKニュースで追悼のサイレンがしばらく鳴り響きましたので、遥か彼方の東北地方の方角に向いて数珠を手に黙祷をしました。

10年目にして東北地方はかなり復興が進んでいることを拝見しましたが、日本人は戦後の焼け野が原から復興したように、10年も経過すると悲しみや困窮による最悪の事態から見事に立ち上がることができるのだということを実感しました。


2021年3月10日水曜日

採用

 採用は経営の重要なファクターなので、採用人財の良し悪しで会社の将来は左右されると思います。弊社に限らず会社の規模が小さいと優秀な人材の確保が難しいので、会社の規模を拡大して人財を増やす以外に会社は成長しません。多くの会社は不景気になったりすると採用を抑えますが、中小企業も同じ手法を取ると景気が上向いた時にチャンスを逃がしてしまいます。

IT業界における採用は製造業における設備投資と同じです。先行投資しなければ収穫もできないので、毎年種まきをして作物を育てて収穫する農業などと同じです。しかし中小の多くの会社では何年経っても規模が拡大しないところが多いようです。経営者が採用に不熱心だと思われても仕方がない面があると思います。

今後、少子高齢化が進むとさらに採用が難しくなります。おそらく採用の力次第で会社間の経営力の格差も開いてくるものと思われます。中途採用もキャリアを買い取るために会社の成長には欠かせません。育った文化の違いで馴染むには時間が必要ですが、割り切って利点を活用するしかないと思います。弊社は中途入社組も定着している方ではないでしょうか。

21年度も22年新卒の獲得競争が始まりました。いい人財は人数に拘らず積極的に採用したいと考えています。これからは人財流動化も激しくなるので、中途採用にも引き続き力を入れていきたいと思います。若い世代の鋭い嗅覚に対して、魅力ある会社の特長を打ち出して採用の激戦に抗していきたいです。

2021年3月9日火曜日

開き直り

バブル崩壊後に多額の高金利の借金を抱えて、返済資金にも運転資金にも大変窮する時期がありました。当時は沈む船から逃れたいと会社を離れていく経営幹部もいましたが、結果的に再出発する出直しの気持ちになりました。そこで自信を無くしたら、おそらく今日の姿は到来しなかったでしょう。ネバーギブアップ という言葉が自分の体を包んでいたように思われます。

悲観的になればなるほど状況は益々深刻になります。25年くらい前に「なにくそ」という負けん気の上に、楽天的でポジティブな性格が結果的には功を奏したのだと思います。今考えると想像ができないくらいの自転車操業で、金銭的にも綱渡りの経営をしていました。ここまで辿り着くまでは長い長い積み重ねがあってのことです。

周囲の同業者はあまり感じていないと思いますが、今日の会社の有り様へ変えてくるには節目節目で徐々に方法性を変えてきました。しかし人財がそれに伴わなければ成長に繋がっていきません。やはり小さな会社で一番苦労するのは資金と人財です。そこに幅が出てくると企業の成長に必ず寄与すると思います。

会社がどん底の頃には、「万歳しても殺されることはない」というような半ば開き直りの精神が存在していたように思われます。人生は諦めなければ必ず運が味方するものです。

2021年3月8日月曜日

まちがいさがし

私は間違い探しのクイズが大好きです。数独にも出始めの頃には集中し、一日中でも諦めないで考えたりしましたが、時間の無駄だと思って最近は数独からも遠ざかりました。しかし間違い探しだけは、今でもひと月に一回は自宅で難題を楽しみにチャレンジしています。

絵から5つの間違いを探すのですが、3つまでは簡単ですが後の2つ、最後の1つは中々探せないものです。どうしても探せないならば、違う角度から絵を眺めると、先入観が無くなり間違いを探すことが可能となります。

人の面接も同じです。一人の判断だけでなく、色んな人の面接によれば人の実態把握がより確実となります。クイズやパズルを解く方法と共通するのではないでしょうか。私もできるだけ多くの人と会ったり話したりしますが、自分というものを理解してもらうのに早いからです。

人を観るのも人から観られるのも多角的な視点で判断することが重要だということです。近視眼的に物事を捉えると失敗しかねないので、周囲の人に自分の観かたについて相談するのもお勧めです。間違い探しは先入観に捉われないで物事を判断することを教えてくれます。 

2021年3月5日金曜日

プロレス

最近、女性にプロレスが大人気だと聞きました。 数日前にTVで元プロレスラーのアントニオ猪木さんが闘病生活を送っている模様が映し出され、全盛期から引退まで猪木さんを応援していた私としてはその光景を見て吃驚しました。かつてプロレスの大ファンだったので、子どもの頃からTVのあるお家に上がらせてもらい、力道山ほか様々な日本人レスラーや外人レスラーの活躍ぶりを見てきた私には歳月の隔たりをまともに感じた次第です。

社会人なってからは実際の試合を観戦しに会場へ何度も足を運び、プロレスの臨場感を肌で感じて自分自身も闘っているくらいに興奮したものです。高校生がプロ野球選手に憧れるのと同様に、私もプロレスラーに大変憧れていました。TVで全日本プロレスを率いていたジャイアント馬場さん、新日本プロレスの猪木さん、国際プロレスの小林さんや木村さんなど、私なりにトップレスラーを色々と研究したりしていました。

今はまったくプロレスには興味がわきませんが、子どもの頃から青春時代まで若い頃はプロレスが少なからず自分の人生に影響を与えてくれたように思います。野球も大好きでしたが、プロレスは迫力が全身に伝わるほど試合が終わるまで興奮が絶えませんでした。ショーなのに見ている自分には闘いが真剣に見えて、とても芝居には見えなかったのですね。極めて分かり易い単純な性格だったのだと思います。今の自分も不器用な性格で裏表はありませんが・・・。

 

2021年3月4日木曜日

Clubhouse

遅ればせながらClubhouseに漸くアクセスして日々対談を傾聴しています。コロナ禍で、最近はラジオが静かなブームになっているようですが、どうしてもデイリーの番組編成で聴きたいテーマの話題を見つけにくいのですが、Clubhouseは様々なテーマを好きに選らんで自由に聴けるところがいいですね。

若い人たちの対話を聴く機会は先ずあり得ませんが、このツールはお互いに顔を見なくても率直に草の根の真面目な対話を聴けるので、これから社会に有用な広がりとして活用されることを切に期待しています。まだ私もアクセスして1週間の経験ですが、時代のトレンドに関わって行ければと考えています。

ブログからSNSそしてZOOMと対話形式も変わり、さらにClubhouseへと移り変わってきていますが、もう有料通話の時代は過去のものとなりつつあります。政府が携帯料金の引き下げを主張してからあっという間に価格破壊が実現しようとしていますが、自由競争が無ければ新しいビジネスのスキームは生まれないと思います。

Clubhouseという社会に開かれたツールが、今後の政治や経済そして社会の課題に率直に議論される場となれば幸いです。 

2021年3月3日水曜日

風の時代

 あるコラムで、2021年は西洋占星術では「風の時代」だと言われていることを知りました。つまり約20年に一度起きる土星と木星の大接近を「グレートコンシャンクション」と言われ、これまで200年続いた大量消費・大量生産の「土の時代」から情報や知識など形のないもの、伝達や教育が重視され、人々は知ることを求めていくことになるようです。

つまり2021年の「風の時代」は「持つ」ことから「知る」ことを重視するように世の中の価値観が大きく変わる時代の曲がり角だと言われています。シェリングエコノミーやサブスクリプションが様々な分野に見られるのも、物を人と共有したり、使用料を払って価値を楽しむ時代がネットフリックスやアマゾンプライムの人気に火が付いていることでも理解できます。

自社ビルを売却して賃貸に切り替えたり、ホテルを生活とビジネスの拠点として月決めで借りたりする考え方も同じ類の価値観の形だと考えます。大事なことはお金を停滞させずに必要なところに回すことです。今はコロナで経済的需要が落ちていますが、非製造業であるサービス産業も、ワクチン接種が進み、大多数の人が免疫を持てば「風の時代」に乗って復活するはずです。

2021年3月2日火曜日

閉じ籠り

コロナ禍の前はまだ時間のゆとりがありましたが、コロナ後にテレワークが流行り出してから時間的なゆとりは寧ろ減ったように感じます。しかし天気が良い日に1時間くらいのウォーキングの時間はコロナ禍によって初めてできました。在宅勤務で運動もしていなければ、おそらく不健康な体になっていただろうと思います。

子どもは別居しているので普段の生活と変わりませんが、子どもが小さかった頃ならば家庭において別の接し方があったのかもしれません。妻とウィークデーの毎日を過ごすことで、主婦の日々の姿が否応なく目に焼き付きますが、私ならば主婦の役目はおそらく退屈になり、長くは続かないでしょう。

主婦業を40年以上も続けてきた妻には退屈な生活パターンを押し付けてきたことに感謝せずにはいられません。そんな話を妻に対して直接はしませんが心の中では有難く思っています。私には耐えられない家事を辛そうな顔を見せないで長年続けているので、きっと自分に合った役目なのでしょう。

雨天候の一日で閉じ籠り生活でしたが、今日もくだらない話題に最後までお付き合いいただき有難うございました。

2021年3月1日月曜日

覚悟

 私自身は団塊世代(1947-1949)ではありませんが、すぐ上の先輩方が日本の高度経済成長路線の中で経済を牽引してきた時代を見てきました。私が高校を卒業する頃は、大企業が金の卵として地方から高校生を採用する、いわゆる集団就職の時代でした。GNP(後のGDP)の成長率も今のアジアの新興国のように10%前後だったと思います。

大学時代は中東戦争を皮切りにオイルショックによる大不況の波が押し寄せて就職氷河期が到来しました。その後、経済も持ち直してバブル経済に至り、1990年の頂点で弾けてしまったわけです。その後の不良債権処理に時間がかかりすぎて、有効な経済対策が打てなかったのが低成長の原因を作ったと思われます。

未来ビジョンに基づく経済対策と金融政策があれば現在の日本にはならなかったと思いますが、それでも民間企業は円高にも耐えて今日の経済をつくり上げてきました。やはり国家の長期ビジョンがなければ国民も安心して進めないので、国を司る人たちは考えなければならないと思います。この10数年前から国家財政のつけを国民が払わされている感が否めないようです。

しかし我々自身が、日本復活のためにも将来世代のためにも、もう一度立ち上がる勇気を持たなければならないと強く思う次第です。国も財政のプライマリーバランスの考えを忘れてはならないと思います。日本が将来ともGDP3位の位置を守るのは困難ですが、国民生活の格差を解消し、国民の幸福度を上げることは不可能なことではないと思います。