2021年3月24日水曜日

国家主導

 戦後の日本は国家主導で国内産業を牽引してきました。しかしながら、高度成長後における国の主導が無くなり、産業が歪んだ方向に進みバブル崩壊を招いたのではないかと考えます。つまり、近未来の時代の先行きを国も見通せなかったのだと思うのです。

象徴的なのが森政権時代に日本はITで世界一になると、沖縄で開催された先進国7カ国会議(サミット)で世界に豪語したにも関わらず、日本は国家主導で何も具体的に行動してきませんでした。その間、中国は国家主導で産業を後押しし、国有企業を中心に資本主義経済を伸ばしてきました。

米国も同様にスーパーハイウェイ構想の下にシリコンバレーのIT産業を後押しして、現在のGAFAMという巨大産業を生み出しました。GAFAMだけで日本の東証の1部上場の全企業の時価総額を上回ると言いますから、米国IT産業の成長力の強さは中国にも影響を与えています。

一方の日本は重厚長大産業に依存度が高く、気が付いてみると新興国に重厚長大の富を奪われてしまったのです。つまり、国家が時代の変化を読めなかったのではないでしょうか。一言で申しますと、国のリーダーは優秀な人材に国家戦略を描かせて主導しなければならないと思います。

やはり国家の未来をどんな形にするのかの国家ビジョンを明確にして、国が産業を主導していかなければならないと思います。一家の主が自分の家庭を将来どのように築いていくか、そのために子どもの将来を考えて、どんな教育を施していくべきかを考えるのと同じです。

 

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