2021年3月23日火曜日

隣国関係

「政冷経熱」という言葉を最近はあまり聴かなくなりました。旧民主党の野田政権時代に日本政府が尖閣列島の国有化を打ち出して、中国で大規模な反日運動が起きた頃の日中関係は最悪でした。71年の日中平和条約締結時に尖閣の問題は棚上げだと報じられた田中角栄元首相と周恩来元首相の会談の中身が真実かどうかは分かりませんが、未来にはこの問題も平和友好を維持する上で双方に納得のゆく形に定着させるべきだと思います。

71年後、日本と中国との経済関係は急速に拡大し、今や経済においてお互いに必要不可欠の関係となっています。しかし、政治においては西側諸国の日本と中国は政治思想も指導体制も全く違うために対立するのが現実です。政治的な関係は尖閣問題以来、互いに関係は冷え込んでいますが、経済における繋がりはお互いに長年深い関係を築いてきました。しかし、米国を中心に反中国の機運が周辺国で次第に高まってきているのが現状です。

今こそ日本外交の見せ場だと思うのですが、隣国との関係は非常に難しい局面だと言わざるを得ません。「政冷経熱」の現実を認めて、上手く日本独自の考えを示して是々非々で臨むしかないと考えます。米国と中国の間に挟まれた日本は地政学的にも欧米諸国とは違うので、中国や韓国、北朝鮮との政治的関係は今後も難しい局面が続くと思いますが、粘り強く国民レベルで関係改善に努めるしかないと考えます。



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