2023年2月10日金曜日

会社経営

 私も池井戸潤さんの小説やドラマや映画が大好きです。何故かと申しますと我々も下町の中小企業の立場のような経験を過去に何度もしてきたからです。オーナー社長ならばどなたでも経営が厳しいときに資金繰りで苦労を経験されています。現在はあまり聞きませんが、過去には日々の資金繰りで苦しんで、債権者から逃れるために夜逃げしたり自殺したりする経営者も多かったようです。私自身も苦しい時があったので苦境に立たされた経営者のことが理解できます。

しかし私自身、未だに貧乏性は抜けません。何故抜けないのでしょう?多分、育った家庭環境が自然と性分を形作ったものだと考えます。現在は時々周囲の方のお誘いで高級な料理を召し上がることもありますが、私は家で一汁一菜の料理の方がどちらかと言えば寧ろ好きです。生前の土光敏夫さんが「めざしの土光」と呼ばれ、質素な生活をされていたことが有名でしたが、私もめざしは大好物ですが中々最近は食卓にも並びません。

やはり日本人ですから魚焼きとか煮魚とか刺身に味噌汁付きが一番です。話外れましたが、健康で毎日の食事が美味しいことが何よりの幸福感ではないでしょうか。会社の経営が厳しい時は経営者は体調を崩すこともあるし、日々の食事を楽しく味わう気持ちの余裕もないのです。最近、スタートアップと称して起業を勧める時代になりましたが、会社経営には良い事ばかりではなく、苦しいことも多々あることを自覚してほしいと考えます。

しかし「人間万事塞翁が馬」で経営人生にはドラマが多々あります。かつて私の会社の販売先で業績好調な会社がある時に倒産しそうになったことがあります。債権回収をどうするかとなったのですが、経営者がスキー場で事故死して保険金が下りて会社が経営危機から逃れたことがありました。会社も救われたと思いますが、まさかの時の保険が経営者には必要なのも現実です。「勝てば官軍負ければ賊軍」という言葉をこの歳になって感じる次第です。


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