2024年7月31日水曜日

アベノミクスの終わり

アベノミクスで掲げられた 異次元の金融緩和が漸く終わりを告げたようです。安倍政権の下、市場に大量の通貨を流入してインフレを期待しましたが、残念ながらデフレ脱却は果たせず、円安で寧ろ日本経済は長期的に伸び悩みました。この間、諸外国はリーマンショック後のインフレを抑制するために金利の引き上げとともに経済成長していきました。その後、円は売られ続けて日本は円安の国へと進んで行ったのです。

円安は外貨で決済する企業には為替差益の恩恵はありますが、円決済を主とする国内企業には輸入価格の上昇で経営が圧迫されます。99.7%を占める日本の中小企業が元気にならないと1次産業を中心とした内需の地方経済も活発化しない訳です。行き過ぎた円安の上昇が国内経済にも悪影響をもたらすことが認識されて、アベノミクス以来金融緩和を続けてきた日銀も漸く出口戦略に向けて動き出したのだと考えます。

失われた30年の日本経済が始動して緩やかなインフレとともに金利が正常化することを期待します。バブル崩壊後、デフレから脱却できず成長戦略とともに2%のインフレを目指して異次元の金融緩和政策がとられ続けてきましたが、肝心の成長戦略が描けなかったために低成長から抜け出すことができなかったのです。考えるに、幸か不幸かコロナ禍で日本企業の生産性を上げるきっかけができたことは疑う余地がないようです。愈々金利が動きます。

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