人は自ら権力を握りたくなる人、下から持ち上げられて権力の座に就く人、それぞれであるが、いくら世の中で批判されても権力を手放さない人が少なくない。理由はわからないが、晩節を汚して権力の座を終わりたくないからだろうか。私自身はその訳に不思議な思いを抱く。
私も企業のトップを長年務めて、残りの人生を考えて退け時を探してきた。幸いにも無事に完全リタイアができたので、ゆっくり一庶民として生きることができた。実際、小さな企業の事業承継は兎に角難しい。株は未上場なので簡単に市場で売買ができない。
市場がないので株を買ってくれる人を探すのは大変である。そこにビジネスの種を見つけたのがM&Aの専門企業である。しかし、中間業者を通すと株を売った企業の独立性は失われることが多々ある。経営者はお金が入るが、社員は置いてきぼりになるようなものだ。
買う側も権力者が判断するので、買われる側は惨めな思いをすることもある。社員のことを考えて、彼らの不安を払しょくすることが経営者の最大の役目だと考える。権力者は自らのことばかり考えてはいけない。権力の座に立つことを認めたのは支持者だと振り返ってほしい。
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