2019年6月21日金曜日

天下のもの

「指導者はものごとを公の立場で考えなくてはならない」・・・これは私の引き出しの中にあるPHPから出ている松下幸之助の「指導者の条件」という小さな本の中に書かれている言葉です。もう10年以上前に購入した書籍ですが、なぜ私が本日のブログでご紹介したかといいますと、私が企業は社会の公器だという考えを松下幸之助に学んだからです。抜粋箇所の一文をご紹介しますと次のように記してあります。<企業というものを考えてみれば、資本にしろ、土地にしろ、物資にしろ、人にしろ、本来は私のものでなく、天下のものである。ただ、それをよりよく活用することにより社会にプラスをもたらすために、便宜的に形の上で私有ということが許されているわけである。指導者はそのことをよく知らなくてはいけないと思う。何ごとも天下のもの、公のものなのであり、したがって自分のなすところは本質的にはいわば公事である。この自覚が大切だと思う>、と書かれています。松下幸之助も中国の孟子の教えに学ばれているようです。私は企業が独立性と称して自分たちが好きなように自由にするというのは幸之助の教えに反していると思うのです。企業は外部からの指摘がなければ自分に厳しくならないので内部の自浄作用は中々働かないものです。自由を履き違えると自らの制限が効かなくなり、結果的に企業にとっても社員にとっても良い結果にならない考えます。企業は私の所有物ではないということを私は何度も松下幸之助の教えから学びました。

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