2017年11月1日水曜日

中国観

今から25年位前の夜、我が社の小さなオフィスにいきなり一人の中国人が突然に訪ねてきて、履歴書を片手に「私を雇わないか」と言うのです。古い話でもあり一部始終は覚えていませんが、上海交通大学の出身だと言い、履歴書は綺麗な日本語で内容がびっしり書いてありました。その時は変な外国人だと思って、少し会話はしましたが、余りにも唐突な売り込みだったのでその日はその場でお引き取り願ったのです。当時は日本国内も行け行けドンドンで外を見向きもしなかった時代でした。

まだ当時は中国から難民がボートで押し寄せてくるため、沿岸警備の為に海上保安庁が取り締まっていた時代です。今考えると、その方はかなりエリートだったように思います。豊かな日本で働きたいという願望が多くの中国人に強かったものと思います。もし再会できるのならば現在どのような立場なのか会ってみたい方です。あれから25年、日本経済は金融・不動産バブル崩壊、ネットバブル崩壊、リーマンショックを経験し、失われた20年で低迷を続け、デフレ経済と言われながらも経済も漸くプラス成長へと回復基調になってきました。

その間、中国は二桁の高度成長を続け、2010年にはGDPで日本に追いつき、現在は日本の3倍強のGDPを持つ経済大国となりました。同時に軍事費も増強し軍事大国ともなった訳です。日本も戦後は海外の技術を真似て改良し、ジャパンブランドで製品を輸出して高度経済成長しました。中国も今日に至るまで、同じように成長過程を踏んできたように思います。しかし、現在の中国の技術革新のスピードは顕著になってきており、日本は少し自信を無くしているようにも感じられます。

隣国の中国は今後将来、益々大国として発展していくものと思いますので、そろそろ政治・外交面でも良い方向へ進んでほしいものです。経済や民間レベルでは長年の繋がりを経て現在に至っているので、政治がもっと密接に付き合いを深めるべきだと思われますし、隣国との友好関係が改善する、その時代が到来しつつあるのではないかと考える次第です。歴史は徐々に変遷していきますし、もっと大局的な歴史観をもってお互いに交流すれば良いと思います。

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