2021年9月16日木曜日

興味あり

昨日の夕刊にとても興味のある記事が掲載されていました。故城山三郎氏の「官僚たちの夏」に題材とされた国の特定産業振興臨時措置法(特振法)をめぐり、国会に議案として提出されたが3度も廃案になった話です。戦後の高度経済成長は官民一体で世界に追いつき追い越せという時代の出来事です。日本の競争力に危機感を抱いた米国も、先進国を追い上げてきた中国も政治主導のもと官民協調で繁栄がもたらされたと思われます。

しかし、日本は行政改革や公務員制度改革で政治主導が色彩が強くなってしまいました。20年先、30年先の日本を考える政治家がいなくなってしまったという事です。つまり官僚の人事権を握る内閣に忖度する官僚の土壌ができてしまったのです。残念ながら、近年は優秀な人財の官僚離れが目立ち、国家の長期ビジョンを考える官僚組織が弱体化したのではないかという話です。 

技術では世界でも負けない日本ですが、ビジネスでは欧米や新興国に先を越されてしまっているのが現状です。何か問題が起きてから産業政策を考えるので、静観している海外勢とのスピード感で負けてしまうのでしょう。「国を豊かに」と情熱のあった官民協調で産業界を盛り上げた時代を振り返って、政官にも日本経済の強さを取り戻す手腕を期待したいものです。

本日も最後までお読みいただき有難うございます。


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