2021年2月19日金曜日

札幌の空

かつて前職時代に異郷の地の札幌で勤務していた頃、弊社を心底嫌って取引しない田村組という市内の小さな建設会社がありました。その会社で建設現場で監督をしている永田さんという八代出身の方との突然の出会いの中で、過去の愚痴を聴きながら立ち話を続けていたら、同じ熊本出身という同郷の思いで懐かしくなり、それ以来親しくして戴き、遂には長年途絶えていた会社間の取引を再開することになったのです。

前職の会社は全国な知名度はありましたが、当時の札幌の地元では工事の評判が悪く、稼ぎ頭である現場事務所では営業的に大変苦労しました。営業担当としては工事をちゃんと仕上げてくれることを顧客との契約のたびに祈る思いでした。そこで学んだのは会社は看板があってもお客様は信用してくれないが、営業担当者の人間力での対応が認められれば顧客は信用してくれるいう事でした。

右も左もわからない別業界でも、営業担当者の人間力をお客様が認めてくれれば契約にだけは結びつくものです。しかし受注から納期、そして保守まで現場が約束を果たしてくれなければ営業努力も水泡に帰します。若い頃は多くの中小建設会社の社長から大変可愛がっていただきました。しかし手形商売が中心だったので、集金時は鞄に一杯の手形と僅かな小切手で、本来の現金化である手形が落ちる期日までは毎月が心配でした。

1 件のコメント:

  1. 信用信頼の大切さは、いつの時代も変わりませんね!

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