2025年8月28日木曜日

回顧録その3

M&Aは企業社会では当たり前ですが、やはり「三方善し」でないと売り手側としてもすっきりしません。私も先ずは①社員の将来的な雇用の安心を最優先に考えました。②次に会社の将来不安を無くすことでした。③最後は経営者として安心して身を引けることでした。しかるに、私が目論んだ事業承継は大体、順調に推移して違和感もなく収束したように感じています。

一番難しかったのは①です。これが中々ベストに進むとは限りません。多くのM&Aでは譲った側の社員は不安もあり、必ずしも事業承継に満足しているとは言えないからです。長年会社を率いてきた経営者も、長年連れ添ってきた社員を手放すことに無責任な気持ちも残り何となく後ろめたいものです。その点、私の場合は多くの社員が満足してくれたと考えています。 

トップの経営判断として後々今回の決断を後悔が無いものにしたかったのです。時代はどんどん変わりますので、事業承継も時期的なタイミングというものがあります。今でもまさか長年の思いが実現できるとは予想できないほど幸運だったと感じています。人生において「まさか」の事態は皆さんにも十分にあり得ますので、幸運な「まさか」に遭遇できるように日々精進しましょう。

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