2021年6月10日木曜日

Purpose(目的・意図)を考える

最近、いろんな場面でPurpose(パーパス)という単語がよく使われます。私たち日本人は目の前の事象を捉えて懸命に努力をしますが、目的や意図が不明確の場合が多いようです。「木を見て森を見ず」で山中で迷子になったりすることを例えて言うのですが、IT業界でも中間業者による重層構造により、末端の開発者がどこまでエンドユーザー(お客様)のPurpose(ご要望)を理解してモノづくりをしているかというと確かに疑問符が付きます。

日本のソフトウェアの品質や生産性が欧米と比較して低いのも、様々な中間業者による重層構造の開発体制(ウォーターフォール型開発)を続けてきたからではないかと考えます。分業体制を全面的に否定するわけではありませんが、日本ではクライアント(発注者)が情報システムを外部へ丸投げすることで要件をまとめるSIerという企業体が日本独特の慣習として出来上がりました。

ソフトウェアも海外との受注競争に晒されず、これまで日本なりの情報システムが構築されてきたのが現実です。ITの新しいテクノロジーも海外からのパッケージ製品を業界内では使い続けてクライアントに提供してきました。つまり海外でのITの流行に押されて、兎に角、国内でも使ってみようという流れで現在まで辿り着いたという事です。テクノロジーはそれでもいいのですが、Purposeを明確にする必要があると漸く議論されるようになりました。


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