2024年9月17日火曜日

国家ビジョン

移民の国アメリカにおいて国家の分断が表面化したのは何十年も前からのことです。今から60年前の1964年に東京オリンピックが開催された当時でも黒人差別が至るところでニュースとなっていました。近年は黒人や移民に対する差別は少なくなったと思いますが、完全に差別が無くなることはあり得ないことも予想されます。翻って日本は長年にわたり移民に対する法的な制限も維持してきた国です。

近年になって国際結婚等で永住する2世や3世の人たちが増えてきましたが、将来の日本をどのような国にするかの国家ビジョンが明確でないままに外国人労働者を増やそうとしているふうに見えます。現在の少子高齢化に至った経緯も、将来の人口減を国は予測していたからだと考えます。狭い国土の上に日本の人口は多過ぎるという意見も過去にはありました。

総裁選挙でもいろんな意見が飛び交っていますが、単純には人口が増えなければ経済成長(GDPの拡大)は難しいはずです。寧ろ一人当たりのGDPを増やすために、賃金上げたり人的投資を増やしたりして産業の付加価値を高めることが必要です。このまま円安が続く限り低い賃金の日本に優秀な外国人は定着しないと考えます。日本のGDPが停滞している間に周辺国は更に成長していきます。

確かに目の前の課題解決は大切ですが、もっと将来の国家ビジョン(日本のあるべき姿)を明確にすることが国のリーダーには問われている気がいたします。 肝心なことが蓋をされていて目の前の美味しい話ばかりが候補者の国から飛び交っているように見えるのです。アベノミクスに対する評価もなされないままに政治は動いていますが、また同じような結果に陥らないことを願うばかりです。

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