2018年1月17日水曜日

建設談合

世界も国内も金余りの状況で、投資される資金が建設へ回ることが多いと思われます。日本も2020年の東京五輪に向けて、建設投資が官公庁、民間ともに活発に行われています。当然、建設業界は大手を筆頭に未曾有の好業績だと思いますが、国内の五輪需要が収束すると建設不況が到来しかねません。建設業界は内需が中心なので、国際競争力はほとんど皆無と言えるかもしれません。私も前職が建設業界でしたので、談合事件が摘発されるたびに半世紀前から体質がまったく変わっていないことに失望さえ感じます。つまり入札時に適切な競争をしないで、業界が事前に集まって話し合い、順番に入札の落札業者を決める慣習が今でも無くなっていないのです。私の時代は官民共同で裏談合が行われたり、映画や小説に出てくる異様な業界であったことを記憶しています。現在は公取の監視も厳しくなったので、失礼ですが、業界もかなりマトモになってきたとも聴いています。しかし現実には、かつての慣習が完全には消滅していないことが、立て続けに発生する談合事件のニュースにも現れているようです。業界がもっと工夫すれば、適切な競争に基づいて入札が行われ、予算の無駄遣いも減るのではないでしょうか。少なくとも現在、発注者と受注者間の贈収賄事件が激減したことは、私のいた時代と比べれば雲泥の差であり、業界もかなり清く正しく進歩したように思います。もっと取引が透明な業界になってくれることを期待します。

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