2022年3月9日水曜日

業界の違い

 前職の建設業界の事を思いますと、IT業界はかなり仕事に恵まれている業界だと今でも感じます。当時、私が勤務していた道路舗装業界の仕事は大型工事もあれば小型工事もあり、現場では圧倒的に小型工事が多く、着手から完工まで工期に1週間もかからない案件が大半で、終わると次の案件を探すのに東奔西走するわけです。すべて新規案件のために営業担当者は休む間もなく受注作業に追われ動き回るのです。

一方、日本のIT業界はゼネコン方式で大手企業から次々と案件が下りてくるので、下請け企業は技術者を用意すれば案件が続く場合が多いので、売り上げも毎月計上できるという恵まれた環境にあります。前職ではユーザーから直接受注し下請けに仕事を任せていたので、次々に案件を探すのは、営業としてライバルとの競争もあるし、日々厳しい環境でした。

IT業界も下請けに甘んじていれば当面の仕事の確保は可能ですが、プロジェクト管理を含めた業務ノウハウの蓄積は難しく、営業としても労務の提供だけを継続する経営になりがちです。しかし企業として独自のノウハウで成長発展することは難しくなります。直接のユーザーを開拓すると納品までのリスクはありますが、技術者は仕事を通じてやり遂げる難しさを経験することで成長し継続的に仕事も繋がります。

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